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レビュー一覧 (204件)
あめんぼうさんの投稿レビュー/東温市立図書館
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151. ウツボカズラの甘い息
柚月 裕子‖著
幻冬舎 2015.5
あめんぼう さんの評価:
読んでいる時は面白いと思えたのに、読み終えての感想はガッカリ、中身がないというもの。
どんどん尻すぼみになる本だった。
物語は2つの方向から進む。
1つは、
肥満ぎみで精神疾患をもつ主婦の話。
彼女は若い時は美しかったが、結婚してからその輝きは失われていた。
それが、懸賞で手にしたコンサートのチケットにより人生が一変する。
彼女はそこで学生時代の同級生の女性と出会う。
女性は有名な化粧品メーカーの社長と懇意にしており、その化粧品の広告塔として彼女に活動して欲しいと言う。
1ケ月に数日、化粧品のアピールをするという仕事で、月収50万円。
最初は躊躇していた彼女はその仕事を引き受け、どんどん美しくなっていく。
もう1つは、
鎌倉の別荘で男性の死体が見つかる。
その事件を追う男性と女性刑事コンビの物語。
彼らは事件を追う内に、ある化粧品会社が事件に絡んでいたことーさらにはその化粧品会社の代表をしていた女性にたどりつく。
この2つの物語が進行していくので、最初の主婦の話は殺人事件につながっているのだろう・・・と嫌な予感で読み進める。
多分、この女性は不幸になるんだろうな・・・と。
それまで序盤では彼女の生い立ちが描かれていて、自身の容姿によって彼女の人生が上下している様子が丁寧に描かれている。
そして、刑事二人の話ではベテラン刑事と美人刑事のやりとり、彼らの仕事ぶりや性格が描かれている。
好感のもてるコンビだと思った。
それなのに、最初丁寧に書かれていたものが後半ではあっという間に謎解きされて、彼らの存在が生かされてない。
全く、浅くて内容のないものに思えた。
殺害の理由、犯人の動機が浅いからというのもある。
主人公の主婦との因縁、何かもっと深いものがあると期待していたからというのもある。
何か、尻切れトンボのような印象をもって終わった本だった。
読んでいる時は面白いと思えたのに、読み終えての感想はガッカリ、中身がないというも...
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(1人)
152. 役に立たない人生相談 2
好きなようにやればいい。 佐藤 愛子‖著
ポプラ社 2018.5
あめんぼう さんの評価:
佐藤愛子さんの人生相談第二弾の本。
とても薄い本だけど、読んでいて、なるほどな~と感心した。
お悩みの内容は、
賞味期限を気にしない祖母についての女子高生の悩み。
やりたいことが何もないという女子中学生の悩み。
テレビ出演者の発言が腹立たしいという70代男性の悩み。
不倫している友人が羨ましいという40代主婦の悩み。
などなどで、質問者の年代も悩みもそれぞれ。
十人十色といった感じ。
はっきり言って悩みというほどの悩みでもないようなのも中にはあるけれど、それに対して佐藤愛子さんが真剣に答えている。
最初、お悩みの内容が書かれていて、それを読んでいる時に自分なりの考えを抱いたけれど、佐藤愛子さんは私の考えもしないような答えを出していた。
それが面白い。
そういう考え方か・・・。
なるほどな・・・と思えた。
例えば、定年後も働かないといけないのか?という男性の悩み。
それに対して、仕事があるだけ幸せだと思え、という答えかな・・・と想像すると、真逆な答えだったりした。
独特な感性で、それでいて人を何となく納得させるような答えをされているのが面白い。
読んでいて何となくホッとできた。
あとがきには、佐藤愛子さんの娘さんの解説が載っていた。
佐藤愛子さんの人生相談第二弾の本。とても薄い本だけど、読んでいて、なるほどな~と...
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153. 遠まわりする雛
[<古典部>シリーズ] [4] 米澤 穂信‖著
角川書店 角川グループパブリッシング(発売) 2007.10
あめんぼう さんの評価:
最初からななめ読み。
この本の内容がどうのというよりも、私が選択に失敗した。
まず、高校生が主人公という事で、その年代の話がイマイチ入りこんで読めないということ。
そして、この本が多分、続編だということ。
登場人物の事や関係性を知っていて、彼らの事が好きだから読む、とうい感じの本だと思う。
多分、シリーズ化しているストーリーで、そのシリーズのファンにはたまらなく面白いのかもしれない。
主な主人公は高校生の男子で、特に彼ともう一人の女子高生を軸に彼らの友達・・・仲間を中心とした連作短編集。
彼らが身の回りのちょっとした謎を解き明かしていく・・・という内容。
ーなのが、私がせいいっぱい読み取れたこの本の概要。
1話目を読んで、どうにも頭に入らないので、また何度かページをさかのぼって読むも、やっぱり無理。
じゃあ、その次の話は・・・その次は・・・と読んでもやっぱり無理だった。
高校生くらいの年代にとってはそれが人生の大問題という事も、大人になると「たわいないな・・・」となってしまう事が多い。
ここに書かれている「謎」は私にはどうしたってそういうものに映ってしまって、だからつまらない・・・というのは、もうしょうがないと思う。
この作者の本はまだ1冊だけだけど、こういうのがあるというのは頭に入れて、本を選択する時は注意しようと思う。
最初からななめ読み。この本の内容がどうのというよりも、私が選択に失敗した。まず、...
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154. 六月の雪
乃南 アサ‖著
文藝春秋 2018.5
あめんぼう さんの評価:
主人公は声優になりたいという夢を挫折し、自分の将来が見えなくなっている女性。
彼女には仲の良い祖母がいて、その祖母が骨折し、入院した事を機に、祖母の生まれ故郷である台湾を訪れる。
祖母の生家、そして、祖母が見たと言っていた六月の雪を求めてー。
所が台湾を案内してくれるはずだった女性にドタキャンされ、別の女性を紹介される事に。
紹介されたのは、拙い日本語で台湾を案内してくれる、気のいい若い女性。
彼女と共に訪れた台湾の地で、現在の台湾という国のこと、台湾の歴史、日本との関わり、そして祖母の生家に今住んでいる人たちの事を知る事となる。
読んでいて思ったのは、この本は台湾という国の事を知ってほしいという思いで作者が書いた本だという事。
それに、この物語の筋がくっついてきた、という印象を受けた。
だから、台湾という国がどういう国なのか、台湾人という人たちがどういう人種なのか、というのは伝わってきたけれど、物語としてはどうも中途半端だな・・・と思った。
主人公は今現在、自分の将来の夢が分からなくなっていて、自身があやふやな状態にいる。
そんな彼女が異国を旅する。
旅に出るという事は、いつもの自分の場所や自分を客観的に見るという事ができるものだと思う。
初めて見るもの、初めて会う人から、比べて自分がいつもいる場所が見える。
だけど、結局どこにいても自分のルーツたる家族というものが根っこにあって、どこかでつながっている・・・縛られていたりする。
そういう事を読んでいて感じる本ではあった。
私は台湾というと、平均年齢が若く、だからエネルギッシュで何となく原色のイメージだったけど、そうじゃないんだって事がこの本を読んで分かった。
だけど、街全体は派手な色があふれているらしく、その中で六月の雪はすごく特別なものだな・・・と思った。
主人公は声優になりたいという夢を挫折し、自分の将来が見えなくなっている女性。彼女...
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(58人)
155. 盤上の向日葵
柚月 裕子‖著
中央公論新社 2017.8
あめんぼう さんの評価:
小説を読んで久々に泣いた。
読みがいのある話だった。
タイトル、表紙から将棋界の話を描いた話だろう、とすぐに想像できて、将棋の事を知らない私が面白く読めるかな?と思った。
でも、この話は将棋界の事に視点をおいた話ではないので、知識のない私でもちゃんと読めた。
ただ、将棋対決の場面が多く、それが話の盛り上がりや登場人物の心情に大きく関わっているので、将棋の事を知っている方が面白く読める本には違いないと思う。
この本は現在、過去の2つの方向から話が進む。
現在の話は、
山中に埋まった男性の白骨死体が発見される。
死体には稀代の名工の作った将棋の駒が一緒に埋まっていた。
その珍しい駒から2人の刑事が真相をつきとめていく。
以前、棋士を目指した経験のある若い刑事と癖が強いが1課のやり手刑事。
過去の話は、
元教師の男性と貧しく恵まれない環境にいる少年との交流を描いた話。
二人は将棋を通して出会い、男性はたぐいまれなる将棋の才能をもつその少年を養子にし、棋士としての道を歩ませようとするが、それは少年の父親により阻止される。
序盤に、王道を歩んできた棋士と変わった経歴の棋士の対決のもようが描かれている。
だから、その二人がどうこの話に関わっているのだろう?と気になって読み進めた。
読んでいくと、大体こうだろう、というのは中盤から見えてくる。
それでも惹きつけられて最後まで読めた。
特に序盤の、元教師と少年の心のふれあいの場面、男性の少年を本気で心配し慈しむ様子に涙が出た。
以前大泣きした宮本輝さんの「草原の椅子」もそういう場面があったなと思い至った。
どうも、恵まれない状況にある子供を大人の男性が優しく包み込む、という設定に個人的に弱いらしい。
あと、盤上に棋士が見る勝利の道筋を向日葵で表現しているのが素敵だと思った。
向日葵は一般的に明るい花だけど、この本のある登場人物にとってはそうでない。
盤上に咲く向日葵ーそれは彼には母親そのものだったのだと思う。
そう思うと、結末は切ないものだと思う。
個性的で性格は悪いが切れ者という設定の刑事も味があって良かった。
小説を読んで久々に泣いた。読みがいのある話だった。タイトル、表紙から将棋界の話を...
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156. サロメ
原田 マハ‖著
文藝春秋 2017.1
あめんぼう さんの評価:
オスカー・ワイルドと彼の書いた「サロメ」の挿絵を描いたピアズリーとの関係をピアズリーの姉の目線から描いた話。
ビアズリーは若くして結核を患い、絵の才能があるのに働いて姉と母親を養っていた。
姉は売れない女優。
そんな彼らに光明が差したのは、その頃色んな意味で有名人だったオスカー・ワイルドとの出会い。
オスカー・ワイルドは詩人で小説家、そして戯曲も書いていた。
そして、何よりその奔放な私生活、同性愛者ではないか?という噂により悪名高い人物だった。
そんな彼とビアズリーが出会い、芸術家どうしの才能のぶつかり合い、心の交流が生まれる。
それはやがて一線を越えるものとなりー。
その様子を側でずっと見ていた姉の目線で描いた作品で、実は姉がこの本の中では手綱を握っていたのだと描いている。
オスカー・ワイルドは以前映画を見た事があり、何となくどういう人なのかは知っていた。
ジュード・ロウが出ていた割にはあまり有名な映画でないと思う。
でも、個人的にはすごく印象的な映画で、ずっと記憶に残っていた。
芸術、美青年、同性愛。
多分、そういう倒錯的な世界に個人的に惹かれて興味があるからだと思う。
と言っても、この本では同性愛の事については何も具体的な描写はない。
そうだったのでは?という推測だけで、だから、同性愛の話が苦手という人も問題なく読める。
話の大筋はやはり芸術家という人間性、主人公となったビアズリーの姉の心の動きやその行為、という事になる。
創作の部分が大きいと思うけれど、事実を大胆に推測して小説として面白く書いているというのは個人的に面白く読めた。
オスカー・ワイルドと彼の書いた「サロメ」の挿絵を描いたピアズリーとの関係をピアズ...
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157. 長女たち
篠田 節子‖著
新潮社 2014.2
あめんぼう さんの評価:
歳老いた親と長女との関係を描いた3話からなる短編集。
「家守娘」
認知症の母親と二人暮らしの女性。
母親の症状はどんどん悪化して、やがて彼女は仕事を辞めて貯金をきりくずしながら母親の面倒をみることになる。
そんな大変さをただ一人の妹は分かってくれず、孤独でストレスのたまる生活の中、彼女は一人の男性と出会うがー。
何となく、この話を読んでいて「女たちのジハード」を思いだした。
出来事が二転、三転して、どうなるんだろう?と思っていたら、自分の思いの範疇の外で何とかなってしまうというー。
認知症の母親といるのがつらい上に、分かってくれる人がいないというのがつらい、孤独だというのがひしひしと伝わったし、何だかんだ言ってもやはりお金が解決してくれるんだな・・・と思ったりした。
「ミッション」
事故で亡くなった恩師の意思を引き継ぎ、未開の地で医師をする事になった女性。
恩師の活動により、その村では突然死が減り、健康状態が良くなっていたが、彼の死後、村人たちは以前の食生活、薬草医に頼る生活にかえっていた。
なるほど、と思う話。
健康な内にコトリと寿命を終えたい。
その願いと一見いいと思われる寿命を延ばし、健康的な生活を送るという事が重ならない、相対しているという事が何とも皮肉。
そして、良かれと思ってする事がそうでない事もあるという・・・それは今の日本の現状でもいえる事だと思った。
それと、全く違う生活をしているのに、未開地と先進国の老人の姿が重なるというのも皮肉だと思った。
「ファーストレディ」
糖尿病の母親の代わりに、医師でボランティア活動をする父親のファーストレディ役をしている女性。
かつては美しく、病院の事務をしていた母親は自堕落な生活で太り糖尿病になった。
そして、姑にいびられた事を愚痴り、世話をする主人公につらく当たる。
母親の症状はどんどん悪化して腎臓の手術を余儀なくされる事となりー。
タイトルでは「長女たち」となっているけど、長女でなくても長女的な役割をしている人や同じように親の介護をしている人には共感できる内容だと思う。
内容はこんな感じだけど、何故か読んでいて暗い気持ちにはならなかった。
最後の話では思わず、ある場面で表紙を見直してしまった。
歳老いた親と長女との関係を描いた3話からなる短編集。「家守娘」認知症の母親と二人...
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158. 満願
米澤 穂信‖著
新潮社 2014.3
あめんぼう さんの評価:
初めて読んだ作者の本。
6話からなる短編集になっていて、どの話も舞台設定や毛色が違ったものになっている。
共通しているのは、どれも人の本質が引き起こした出来事を描いているという事。
「夜警」
主人公は交番勤務の男性。
彼の勤務する交番に新人が配属されるが、主人公はその新人は警官に向いてないと思う。
些細な事にキレたり、小心者で都合の悪い事を隠そうとする、その後輩の性格に危惧を抱く主人公だったが、その危惧が現実のものとなり、後輩は傷害事件を起こした男性を射殺してしまう。
何故かその事件現場の庭には銃弾が落ちていた。
それの意味するものはー。
「死人宿」
元恋人の営む温泉宿を訪れた男性。
その宿は近くにガスが発生する場所があり、自殺者のあいつぐ事で有名な宿だった。
その時も3人の宿泊客がいたが、その内の誰かが自殺するという告白の手紙が見つかり、女性は主人公に誰がこの手紙の主なのかつきとめて欲しいと言う。
「柘榴」
美しい妻と生活力のない夫。
二人には美しい二人の姉妹が生まれるが、やがて離婚する事となる。
当然、妻は生活力もなくずっと別居していた夫に親権がわたる事はないと思っていたがー。
「万灯」
海外で開発の仕事をしている男性。
そこには豊富な資源があるが、ある村の妨害により開発はストップする事に。
主人公はその村の一派に開発反対派のリーダーを殺害して欲しいと頼まれる。
「関守」
その峠には不可解な事故が続けて起きている、という都市伝説的な峠を訪れた記者の男性。
彼はその峠にある茶屋のお婆さんに話を聞く。
「満願」
昔世話になった女性の弁護をした弁護士の男性。
彼はその事件の事を改めて回顧する。
そこから見えてきた真実とはー。
この作者の本は初めて読んだが、文章はどちらかというと淡々としていると感じた。
だからこそ、物語に登場するいくつかの描写に引っ掛かりを覚えた。
例えば、「死人宿」の浴衣や「関森」の座りの悪い花を生ける場所。
そこから伏線を引いてたんだな・・・と後から読むと「なるほど」となる。
文章としては、もっと踏み込んで書いて欲しいと思う所もあったけど、シンプルな文章、それが持ち味なのかな、と思う。
とにかく真相とそれの手がかりとなる物との描写で読ませてくれる本だった。
初めて読んだ作者の本。6話からなる短編集になっていて、どの話も舞台設定や毛色が違...
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159. ガラスの殺意
秋吉 理香子‖著
双葉社 2018.8
あめんぼう さんの評価:
事故により記憶障害になった女性が、自分が人を殺したと警察に電話してきた。
殺された男は以前、彼女の両親を殺害しており、その復讐として彼女は殺人をおかしたと言う。
それを本人は記憶しておらず、その事を語ったのは彼女の夫。
彼は彼女が記憶をなくす原因となった事故をおこした張本人だった。
40代なのに、今も自分の事を高校生か20代だと思っている妻に20年以上連れ添ってきた献身的な夫。
だが、自分も認知症の母親をかかえる女刑事は彼が妻をまるで犯人にしたてたがっているような気がして、彼に疑いをもつようになる。
本当に記憶障害の女性は男性を殺したのかー。
そんな折、彼女の知り合いだという女性が現れて事態は急変する。
いつものように読みやすい文章で、冒頭部分からひきつけられ、ずっと面白く読む事ができた。
タイトルのガラスというのはどういう事だろう?と思ったら、ガラスのようにもろい記憶の事らしい。
最初は「ガラスの記憶」というタイトルだったようで、その方が個人的にはしっくりくるなと思った。
この本で考えたのは記憶というものについて。
主人公の女性は記憶をなくして短い時間の記憶しかたもつ事ができない。
同じようにもう一人の主人公の女刑事の母親も認知症で記憶が曖昧になっている。
でも、どこかで正気に戻ったり記憶が戻る場面もあったりして、全く何もかも忘れているという訳でもない。
それと対照的に、作中では20年以上、同じ事をずっと記憶にとどめて、それを人生の中心として生きてきた人がいる。
全く違う両者なのに、どちらも悲しく不幸な事だと思った。
そして、それはその人を取り巻く周囲の人間もー。
ガラスのようにもろい記憶では自分が何者かさえも分からず不安で恐いだろうし、ずっと同じ記憶を抱えるのもつらい。
楽しい事もつらい事も、今の自分を良くするような記憶ばかりをとどめておけたらいいのに・・・なんて、虫のいい事を思ったりした。
事故により記憶障害になった女性が、自分が人を殺したと警察に電話してきた。殺された...
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160. いいかげんに、生きる
心屋 仁之助‖著
朝日新聞出版 2016.2
あめんぼう さんの評価:
今までの心屋さんの本と文章的にはほぼ同じ。
違うのは写真が全面的に配されているということ。
だけど、写真が大部分で、文章は添え物的なもの、ということはない。
ちょうどいい配分だと思う。
この本はパラパラッと内容をザッと見た時に、目にとまった箇所が全て読み終わった後もやはり気になった。
他の本でもそういうのがあるけど、そこをちゃんと読むために読んだ、という感じ。
それは、
「私は大事にされない人間」という勘違い
という話。
罪悪感をもっている人は自分が我慢していることを自由にやっている人が許せない。イライラする。
遅刻する人、真面目に人の話を聞かない人・・・
そんな人は自分の事を大事にしなかった人間で、そんな人に自分の気持ちを言うのは歯がゆい。
というような事を書いてあり、だけどそれに対してどういう考え方をすればいい、とか、どうしろとかは書いてない。
まず、自分で気づいてそこから変えようとなっている。
普段から人に蔑ろにされてる、と感じてる私は「そこは気づいてるんだけど、本当に勘違いなのかな?そこをもっと掘り下げて書いて欲しい」となったけれど、それがその事について再度考える、という事につながっていると思う。
あと、気になったのは、タイトルのように、いいかげんに生きるのもいいし、いいかげんに生きなくてもいい、という言葉。
じゃあ、どっちでもいいじゃん、となる所だけど、そういうのってタイトルに合わせて「いいかげん」を押し出してないし、そこすらもいいかげんなんだなぁ・・・となんか、ホッとした。
写真はどれも素敵だけど、特に山をライトアップしているような不思議な写真と可愛いピンクの着物の写真が印象に残った。
そういう写真が印象に残る時の心象心理・・・みたいなのをちょこっと紹介していると面白いのになぁ・・・と思った。
今までの心屋さんの本と文章的にはほぼ同じ。違うのは写真が全面的に配されているとい...
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