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レビュー一覧 (83件)
中務光人さんの投稿レビュー/池田市立図書館
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(1人)
61. 認知症
専門医が教える最新事情 講談社+α新書 780-1B 伊東 大介‖著
講談社 2017.11
中務光人 さんの評価:
著者は 1967年生まれ。慶応大医学部卒業。現在同大学内科学専任講師。
一般向けの教科書的な本で、片寄った考え方もされていないよい本だと思う。
最も多くのページを割かれているのが、「どのような症状の場合、医療機関を受診すべきか。」 あるいは、「認知症の症状に対して家族や周囲の者はどのように対応したらよいか。」 というような実際的なことで、自分自身あるいは家族にそれらしい人がいる状況ではとても役立つ本だと思う。認知症の予防については 30ページ弱と物足りない。これについては、山口晴保著 「認知症予防」 という本が根拠となるデータも示されていて説得力がある。
その他、「薬物治療」 「認知症に似て、そうでない病気」 などが記載されている。
著者は 1967年生まれ。慶応大医学部卒業。現在同大学内科学専任講師。 一般...
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(7人)
62. 日本軍兵士 [正]
アジア・太平洋戦争の現実 アジア・太平洋戦争の現実 中公新書 2465 吉田 裕‖著
中央公論新社 2017.12
中務光人 さんの評価:
著者は埼玉県(現)入間市の出身。。1954生、東京教育大卒。一橋大社会学研究科博士課程→→ 1996 同社会学部教授。専攻は、日本近現代軍事史・日本近現代政治史。
この書の大部分は兵士の悲惨な状態とそれに至る原因について書かれており、政治家や高級将校の固有名詞が使われるような記述はほとんどない。
第2次大戦による日本の死者数は民間人も含めて 310万人。うち軍人・軍属が 230万人。この軍人・軍属の死因では、戦闘による死は、飢餓・病死・自殺よりも少ない。そのような結果になるには必然的な原因があった。すなわち、(1) 戦局が広がり・悪化によりより多くの動員を必要とし、頑強でない国民にまで動員が広がった。(2) 兵站補給の不備。(3) 無理な作戦計画による行軍の過重な負担。(4) 自動車・土木機械などの機械化の遅れによる過重労働。(5) 靴や飯盒の補充もされないような劣悪な装備。
また独歩できないような傷病兵は、自殺の強要~他殺が行われることも少なくなかったようである。そして、古参兵による初年兵いじめもよくあり、黙認されることが多かったらしい。特攻隊のことも記載されている。
このような内容について、統計的な数値と、現場にいた兵士・将校の言葉がちりばめられていて、予備知識の少ない私にとっても興味をもって読むことができた。
著者は埼玉県(現)入間市の出身。。1954生、東京教育大卒。一橋大社会学研究科...
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(2人)
63. おいしい野菜ができる堆肥づくりハンドブック
有機・無農薬の野菜づくりに必携! 野菜だより編集部‖編
学研パブリッシング 学研マーケティング(発売) 2012.9
中務光人 さんの評価:
学研の編集部が編集したもので、おそらく前半は編集部自身が著したもの、後半は、農家・規模の大きな家庭菜園をやっている人達の経験を写真入りで連ねたもの。
前半部分で、「堆肥にはほとんど肥料分がない」と大変なまちがいが書かれてあったり、「化成肥料」という言葉を「化学肥料」という意味で使うなどの間違いもあり、その他、万事大雑把である。
後半の、実際に野菜づくりをしている人達のやり方は、いろいろあるので、自分のスタイルに合ったものが見つかるかも知れないので、こちらの方がむしろ有用かも知れないが、ちょっとした庭先用の小規模な堆肥づくりのことは殆んど書かれていない。
学研の編集部が編集したもので、おそらく前半は編集部自身が著したもの、後半は、農...
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(1人)
64. 土壌・肥料の基本とつくり方・使い方
図解でわかる 加藤 哲郎‖監修
ナツメ社 2017.12
中務光人 さんの評価:
著者は東京生まれ。東京農工大農学部農学科卒。東京都農業試験場勤務・金沢学院短大教授などを経て、現在3つの大学の講師。
前 2/3 は基礎的(理論的)なこと、後 1/3 は実践的なこと が書かれている。
前 2/3 の基礎的なことは、いろいろ難しい言葉や詳しい土壌検査のことも書かれていて、しかもその説明・理由が十分にされていないので、じっくり読んでも "消化不良感" が残ってしまう。また、土壌検査では、3万円くらいの機器 2つの使用も勧められているように思える。
この基礎的な部分は、熱心な専業農家を対象とした初学者向きの本かな と思ってしまう。
後の 1/3 は、肥料・堆肥などの実践的な記載であるが、ここでは野菜のプランター栽培なども記載されていて、やはり家庭菜園をしている人を対象としているのだとわかる。
したがって、はじめの 2/3 の基礎的な部分は、「きっちり理解できなくてもよい。雰囲気だけを感じて次に進んだらよい」ということなのかなあ と後になって思った。
私の場合、基礎的な部分をきっちり考えようと思い、ある程度の理解はできてよかったとは思うが、十分な理解にまでは至らなかった。
著者は東京生まれ。東京農工大農学部農学科卒。東京都農業試験場勤務・金沢学院短...
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(1人)
65. 朝鮮の悲劇
平凡社 1987.5
フレデリク・ア−サ−・マケンジ 渡部学
中務光人 さんの評価:
著者(1869-1931)は、スコットランド系カナダ人のジャーナリストで、英紙の特派員として、日露戦争の直前からの 1年余りと、1906年の後半の数ヵ月間、2度にわたって、朝鮮で取材をし、1908年に本書を著した。歴史的な流れは 1840年頃からの事が書かれているが、著者自身が朝鮮に滞在した日露戦争中~直後のことが中心に描かれている。
訳者によると、「著者は新聞人であるだけでなく、眼力を持った学者であるが、本書では歴史的事項で所々に誤りもあり、この書に関しては、歴史書というよりルポ 」と記している。
日本の政府・軍・商人たちが朝鮮の人達をいかに苦しめたかということが、リアルに描かれている。
内容は、他の歴史書とも整合性がとれており、文章からも信憑性がとてもありそうに思える。危険を冒して現場で取材した貴重な資料だと思う。
著者(1869-1931)は、スコットランド系カナダ人のジャーナリストで、英紙...
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(1人)
66. 江戸の瓦版 庶民を熱狂させたメディアの正体
洋泉社 2017.7
森田健司
中務光人 さんの評価:
著者は 1974年神戸市生まれ。京都大経済学部卒。現在 大阪学院大経済学部教授。専門は社会思想史(特に、江戸時代の庶民思想に興味)。
誰でもが知っている 「瓦版」 であるが、この本を読むまでは知らないことばかりであった。
売られはじめたのが、1680年代で、明治の終わり頃まで続いていたこと。幕府からは禁止令が出ていて、少なくとも大っぴらには売ることができなかったこと。題材で人気があったのは、敵討・心中ものなどであるが、地震・大火なども詳細に記されていたこと。取材・記事・絵・彫刻・印刷・販売 などの分業がされていたこと。取材は飛脚を通じて遠方からも得ていたこと。そして、この瓦版を支えていたのは、当時の少なくとも江戸では世界でもトップ(~トップクラス)の識字率の高さ。
気楽に読めておもしろい。
著者は 1974年神戸市生まれ。京都大経済学部卒。現在 大阪学院大経済学部教授。...
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(1人)
67. 近代朝鮮と日本
岩波新書 新赤版 1397 趙 景達‖著
岩波書店 2012.11
中務光人 さんの評価:
著者は 1954年 東京都生まれ。千葉大学文学部教授。
最初の20頁余りは、李氏朝鮮(1392-) の政治体制・身分制度・思想などが大まかに紹介されているが、その後は、日本の明治維新の少し前の大院君政権(1864~)の話で始まり、1910年の日本による韓国併合までが記述されている。この間に日清・日露の戦争があり、これら戦争の期間中、またそれ以外の時期も、上は政権中枢から下は庶民にいたるまで朝鮮の人々は、日本とのかかわりにおいて大変な苦労を強いられる。
朝鮮と日本の思想の違いに触れながら、いろいろな政変・庶民の反日戦争・事件などが詳しく書かれている。
非常によく書かれている書だと思うが、私のような浅学の者にとっては、難しい言葉が多く、また当たり前のように書かれている歴史的事項のつながり(因果)が理解できなかったりしたのが、少し説明不足のようにも感じた。
著者は 1954年 東京都生まれ。千葉大学文学部教授。 最初の20頁余りは、李...
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(8人)
68. スタンフォード式最高の睡眠
サンマーク出版 2017.2
西野精治
中務光人 さんの評価:
四六判 全251頁
著者は、大阪府出身 30年前から睡眠研究のためスタンフォード大留学→現在教授で、同大睡眠生体リズム研究所所長。
著者が最も強調しているのは、入眠後90分間の 「深く眠る時間帯」 によい睡眠をとること。深部体温が低下していくことが睡眠を誘うので、就寝の90~120前に入浴し、深部体温を温めた後、体を冷やしていくこと。これによりよい睡眠が得られるという。
これ以外に、就寝時間と起床時間を一定にすることが強調されている。
また、スッキリと目覚めるためには、「浅い睡眠の時に目覚める」 ことが必要。このために、20分間隔で目覚まし時計をかけておく。(1回目のアラームは深い睡眠では目覚めさせないように 「小さな音を短く」) などが記載されている。
その他にも有用な情報が記載されていて、多くの人には何か有用なことが書かれていると思う。
しかし、この書のよくない点は、エビデンス重視と書かれているにもかかわらず、著者の勧める 「入浴法がどれ位の割合の人にどの程度効果があったのか」 ということが全く書かれていないし、また昔からの薬(漢方も含めて)で検証されていないものについても、 「長く残っているということは、効果もそれなりにあって、副作用もないものと思われる」 というような、首をかしげたくなるような記述がされている。その他、専門外の分野のことで明らかに誤った記述もされているので全ては信用しない方がよいと思う。
全体として、タイトルほどの素晴らしさはないようにと思う。
四六判 全251頁著者は、大阪府出身 30年前から睡眠研究のためスタンフォード大...
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(2人)
69. 幕末から維新へ
岩波新書 新赤版 1526 藤田 覚‖著
岩波書店 2015.5
中務光人 さんの評価:
著者は 1946 長野県生まれ。現在東京大学名誉教授。
幕末・維新の本と言えば、幕末の動乱・戊申戦争・明治政府初期の政策などが中心に描かれていることが多いが、戊申戦争およびそれ以降のことは全く記載されていない。また幕末京都での長州藩を中心とした志士と新撰組との死闘もほとんど(~全く)描かれていない。
この書は、幕府が倒れるに至る背景として、朝廷と幕府との関係、思想・教育、庶民の暮らし等がよく書かれている。特に、通常はこの手の本にあまり描かれていない 18世紀末頃からの天皇(光格天皇)、将軍(家斉) らの考え・政策が幕末動乱に少なからぬ影響を与えたであろうことも記されている。
幕末~明治維新の大きな変革の背景を理解する上で、非常に役立つ書だと考える。
著者は 1946 長野県生まれ。現在東京大学名誉教授。 幕末・維新の本と言えば...
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(1人)
70. 日本型リーダーはなぜ失敗するのか
文春新書 880 半藤 一利‖著
文藝春秋 2012.10
中務光人 さんの評価:
新書版 全262頁。著者は1930年生まれ、文藝春秋社勤務の後、作家。
主に第2次大戦でのリーダーの資質について、特徴ある司令官ら25人ほどを中心に戦闘の状況を交えながら語られている。この大戦は言うまでもなく軍部ならびに政治家最上層部が大きな悲劇をもたらしたのであるが、その下の司令官・参謀で、その地位にあるまじき資質をもった人達、とそれを許した組織の体制の問題。つまり陸軍・海軍学校での成績過重視、序列による昇進、責任体制のあいまいさ、等が悲劇をさらに大きくしたことが強調されている。著者のまとめとして、リーダーとして6つの資質を要求しているが、それは現代の組織のリーダーにもあてはまるものと論じられている。
悪い話だけでなく、よい話もあって、最終章では、「上官と配下兵士の団結が成功を導いた」というすばらしい撤退戦の様子も2つ紹介されている。
終戦後、著者が司令官本人や配下の兵だった人にじかに聞いた内容も多く、興味を持って読めましたが、結論の導き方、文体などに少し異和感も感じました。
新書版 全262頁。著者は1930年生まれ、文藝春秋社勤務の後、作家。主に第2次...
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