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レビュー一覧 (13件)
wata8216さんの投稿レビュー/甲府市立図書館
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1. 鳩の撃退法 下
佐藤 正午‖著
小学館 2014.11
wata8216 さんの評価:
下巻では、上巻で並べた伏線を丁寧に回収していきます。少しの意外性をちりばめながら、でも自制的であるのは小説家が主人公であるかれですね、たぶん。
ただし小説家として色気を出しすぎたところ(つまり語り過ぎなところ)も下巻では散見でき、やや中だるみ感は否めません。でも、小説家自身が作中で「中だるみ感」を指摘するという自作自演的な展開もあり、読み手に読み飛ばされてもかまわない的な投げやりなところもあります。これは探偵小説で主人公の探偵がぼやくのと構造的にはよく似ていて、そういう読み方をすればそれはそれで面白いです。つまり小説家小説における主人公である小説家のぼやきをぼやきとして聞くということです。
でもどうだろう。小説家が書く作中小説だけで面白いかといえば、そこは微妙でした。でも、小説家が語るぼやきはべらぼうに面白かったので、それだけでOKです。
下巻では、上巻で並べた伏線を丁寧に回収していきます。少しの意外性をちりばめながら...
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2. 鳩の撃退法 上
佐藤 正午‖著
小学館 2014.11
wata8216 さんの評価:
小説家が小説を作る過程を交えながら作中小説として展開していくという、風変わりな構成です。
この著者の作品は『永遠の1/2』を読んだだけで、それ以外は特に印象に残っていないですが、本作は『永遠の1/2』に近い印象をうけました。感覚的に、です。
登場人物の描き方として、常に男女関係という色眼鏡を通して描くというか、誰それの女、あるいは誰それの男といった関係性を下地にしくことで人物像を描き込んでいくスタイルです。つまり、一人の個人に注目して描写を深めることを通して絶対的な「個人」を描き出す、という方法ではなく、人々の関係性を通して相対的な「個人」を描き出すやり方です。なので、この物語を把握するためにも、まず登場人物の人間関係や相関関係の把握は必須です。登場人物の人間関係を把握することなく物語を読み進めると、物語が頭に入ってこないでしょう。小説家なので、読ませる文章を書いているので、それ故に読み流してしまい、読み手が状況において行かれるということが起きます。なので、まず登場人物の人間関係を把握することが読み手に求められます。上巻はその練習としてチュートリアル的な感じです。誰と誰がどんな関係にあるのか、そのことを注意しながら読み進めると、随所に仕掛けられた伏線がわかりやすくキラキラと立ち上がり、その後の展開の面白さを予測させるわくわく感を与えてくれるでしょう。
小説家が小説を作る過程を交えながら作中小説として展開していくという、風変わりな構...
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3. 屍人荘の殺人
今村 昌弘‖著
東京創元社 2017.10
wata8216 さんの評価:
語り手の葉村くんがいろいろとこじらせていて、それにいらっとさせられつつも分からないこともないのでまあ、微笑ましくも、ある、という感じ。
登場人物が多いので、そこだけは注意。人間関係がごちゃっとすると面白みも半減してしまうので。
物語はといえば、導入部こそ無理目な雰囲気があるものの、そのやっつけな感じを「舞台設定」として受け入れてしまえば、あとは流されるように展開し、読んでいて心地良い。
ミステリとしての手段やトリックはおなじみのものではあるが、それを見慣れない舞台設定で展開することによる斬新さが際立った。オリジナルとしての新しさがある。
本書は映画化されているが、語り手は映画版ではその陰が薄くなり、むしろ陽という感じで描かれている。それはそれで面白いが、見方によっては別人のようにも思えてしまう。実際、売れっ子脚本家による設定の練り直しが効いていて、高度経済成長期の日本製品を思わせるオリジナルにはない魅力を備えた良作となっている。知らんけど。
語り手の葉村くんがいろいろとこじらせていて、それにいらっとさせられつつも分からな...
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4. コロナの時代の僕ら
パオロ ジョルダーノ‖著 飯田 亮介‖訳
早川書房 2020.4
wata8216 さんの評価:
COVID-19の流行に躓いてしまったぼくらはそれがまったくの新しい事態であることに気付き、氏は、だからこそただで起きてはいけないと語る(とぼくには感じられた)。
それはどういうことか。まったく新しい事態を前にしたぼくらにできることはそんなに多くないということをぼくらが認め、ではどうしようと考えることの有用性について、換言すれば過去の経験に囚われない自由な着想をぼくらに求めている。
『今、戦争を語るのは、言ってみれば恣意的な言葉遊びを利用した詐欺だ。少なくとも僕らにとっては完全に新しい事態を、そう言われれば、こちらもよく知っているような気になってしまうほかのもののせいにして誤魔化そうとする詐欺の、新たな手口なのだ。(著者あとがき)』
ぼくらは、かつてペストに破れた経験に何かを学ぼうとするその前に、戦争という経験を引き合いにだしてそれに習おうとしている。確かにぼくらは、誰かに挑まれた戦いに勝ったことはあるだろう。でもCOVID-19が流行するいま、僕らが対峙しているのは自然だ。成功体験に酔うことの心地よさを否定はしないが、それは「まさかの事態」が進展するいますることなのか。いまだ勝てたためしのない相手を前に、ぼくらはぼくらが使う言葉に敏感になるべきなのだ。敏感になるということはつまり「考える」と言うことだろう。それはぼくらが最も苦手とすることではあるのだがな、あはは。
COVID-19の流行に躓いてしまったぼくらはそれがまったくの新しい事態であるこ...
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5. 百年と一日
柴崎 友香‖著
筑摩書房 2020.7
wata8216 さんの評価:
作り話のようでもあり、誰かの身の上話のようでもあり、そのどちらでもあってなおかつどちらでもないなにかのようでもある。さらに数の力にも圧倒される。一つひとつの話を丁寧に描いて欲しいと思うのはぼくが古いタイプだからなのだろうか。この、短く、端的にまとめられ、一息で読み終えることができる物語群は、ぼくには「インスタント」的である。お湯をかけて3分待てば、1編の長編小説が現れるかのようであるが、それはぼくの希望であって、現実にはぼくのなかで出来損ないの後日談が生まれては消えするだけだ。もやもやする! この物足りなさをして、「足るを知れ」と言われているようでもある。なんだこの感じは。他のことで例えるなら、この感覚は音楽に近い。3分半という時間を一区切りに、音符を、言葉を積み重ねていくのが音楽だ。CDならだいたい12曲、ライブなら20曲程度。そして本作には33編が収められている。そういうことなのか。いや、どういうことなのだ? ぼくは、音楽を聴くことはできるようだが、本を聴くにはぼくの中に余剰がないようだ。
作り話のようでもあり、誰かの身の上話のようでもあり、そのどちらでもあってなおかつ...
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(2人)
6. ウィトゲンシュタインの愛人
デイヴィッド マークソン‖著 木原 善彦‖訳
国書刊行会 2020.7
wata8216 さんの評価:
直腸ガンになった内田春菊が、人工肛門をつけたことを実感したときの説話だ。あれは春菊ではなかったかも知れない。
読書魔でもある氏はトイレでも本を読む。だからトイレにも本棚があって、トイレで読むための本が積まれているということだった。いや、どうだったか。「積まれていた」ということは本棚はなかったのかも。本棚があれば「並んでいた」と言うだろう。違うのか。ともあれ、氏は退院して自宅に戻ったあと、入院中にできなかった雑務を一つひとつこなしながら、その一つであったトイレで読む本を選ぼうとしたときに「そうか、もうトイレで本を読むこともないのか」と悟ったのだという。人工肛門が生活に与える変化。氏にとってトイレで本を読むということは、便意が訪れる頃合いを待つことであり、いや、「落ちてくる」といっていた気がするが、氏はそれ故にトイレで読む本には手離れの良さが求められているという話を続けていた。本書はまさに手離れの良い一冊である。
本書のお楽しみには、この先の展開を心待ちにするという部分はほとんどない。断言してもよい。ぼくがこの本のために何かを書くとするならば、この本の面白さを伝えるよりも先にすべきことがある。それは読み始めてすぐに怒りだす誰かを予見し、彼、彼女、あるいはどちらでもない誰かのやるせなさに寄り添い、なだめるための文章だ。つまりあなたがいま読んでいる文章がそれなのだが、いやしかしそういう前提条件を差し出すといずれ想起するだろうあなたの怒りがそれよりも早くぼくの文章に向けられてしまうことを恐れつつもぼくはその感情はいずれにしても起きてしまうのだから諦めましょうよ、というようなことを書こうと思う。いや、もう既に書いてしまった。なるほど、伝えるということの難しさがこれだ。しかし安心して欲しい。ぼくは、あなたに伝えることの難しさをぼくがどれほど実感しようともぼくはあなたに対して怒ることはない。世界は対称的ではない。
いかんいかん、大切なことを一つも書いていない。本書がトイレで読むための最適な一冊であるその理由とは、読めば分かるのに、それをどうしてぼくがいまここで説明する理不尽さをぼくは面白いと思う。本書の面白さは、物語そのものにはない。およそ人が考え得る奇抜で天外な最高の物語を読み進めるという楽しみは、たぶん希薄だ。それを求めるのであれば別の本棚を眺めることを勧める。むしろ本書は、読み終えた部分が増えるほどに自分は何を読んでいたのかが気になって、困惑する一冊であるからだ。著者に対する信頼をどうするのか、という類いの本でもあり、それ故に手離れを良くできる一冊でもある。先のことはほとんどまったくと言って良いほど気にならないというのは既にお伝えしたとおりだがしかし物語の読み終えた部分についての理解と解釈が、読むことで揺らいでいくことの面白さが本書の魅力である。読む度に理解がうつろい解釈が変わる。人生みたいだ。過ぎてこその気付き。評価の高い本の書評に「読み進めるのがもったいない」と書かれる本がある。読み進めた物語の情報をフィードバックしながら奇抜で天外な結末を予想しながら読み終えていく面白さ。ぼくはそうした楽しさを否定はしないが、本書はそうしたやり方に対して異を唱え、線を引く。独特なのだ。
そろそろこのつまらない文章も終わりしよう。本書がトイレで読む最適な一冊であるその理由は、本書が、この世界をただひとりで生きる人を描いているからだ。ただひとりだ。声を張り上げて呼びかけても、ボトルに手紙を詰めて海に流しても、砂浜にメッセージを残しても、誰も私を見つけてくれない世界の物語。どこに行っても誰とも出会えない世界の出来事。確かに、スカイツリーのてっぺんから周りを見渡してひとりのヒトも見つけられなかったことを理由にこの世界にいるのは私ひとりだけとの判断の愚かさを指摘するのは簡単だ。しかし、ひとりの著者によって書かれた物語は、言い換えれば読み手を持たない物語でもある。書くという行為は読むという行為でもあるということの自己完結的な面白さが本書にはある。そのことが、察しのよいあなたは既にお気づきのことと思うのだが、本書がトイレで読む最適な一冊である理由であって、つまり、少なくとも日本においては、トイレは概念的ではあるが、世界でひとりきりになれる場所として認知されているその場所で、ひとりの人が食べたものをひとりの世界で排出するその場所で、世界にひとりで生きる人の物語を読むという面白さがある。それは、いまが、いま排出したそれがいつどこで摂取したものかを考える最後の機会であり、かつそれがぼくだけの関心事であるということに似ている。どうだろう?
でも、これは切に願うのだが、トイレに入っているときは扉を閉めて欲しい。ぼくは誰かのその世界を共有したいとは思わないので。
直腸ガンになった内田春菊が、人工肛門をつけたことを実感したときの説話だ。あれは春...
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7. 私をくいとめて
綿矢 りさ‖著
朝日新聞出版 2017.1
wata8216 さんの評価:
絲山秋子に「第七障害」という短編があるが、そのことを思いました。「第七障害」は失った過去に囚われる話で、本作は失ってしまう未来に囚われる話です。アレクサのことをお思い出してちょっと笑った。
絲山秋子に「第七障害」という短編があるが、そのことを思いました。「第七障害」は失...
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8. 働かないの
れんげ荘物語 [2] 群 ようこ‖著
角川春樹事務所 2013.8
wata8216 さんの評価:
図書館の本棚にて、本作を発見。『れんげ荘』(2009年)の続編である。
相変わらず月十万円で暮らすキョウコの日々が描かれるのだが、2020年7月の今という状況で読むとお気楽には笑えないなぁ、というのが実感。本作が書かれた2013年を振り返れば当時、見ようと思えば上を見ることもできた状況にあったと思う。もちろん見上げる余力のない人々も少なからずいたが、一方で社会の側にも福祉的な力場が用意されていて、両者はそれなりに綱引きでできる雰囲気にあった、と思う。なので2013年に読んでいたら今よりも明るく読めたのでは、と想像する。
図書館の本棚にて、本作を発見。『れんげ荘』(2009年)の続編である。相変わらず...
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9. ザリガニの鳴くところ
ディーリア オーエンズ‖著 友廣 純‖訳
早川書房 2020.3
wata8216 さんの評価:
「湿地は、沼地とは違う」との書き出しで始まる本書で、著者はあらゆるところに線を引く。白人と黒人、男と女、大人と子ども、陸と水辺、町と村、貧乏人と金持ち、ほかにもいろいろ。
著者の引く線は単純ではない。
たとえば白人の親子の間にも、つまりあらゆるものの間に線が引かれ、別のものと区別される
この執拗なまでの線引きは、一人ひとりが孤独であることを認識させるための線引きのようにも思えるが、そうではない。つまりそれは、あなたとわたしは同じ人ではありますが、でも別々の、独立した個人ですよね、といったことを示すためにあえてなされる線引きではないということだ。
むしろそれはわたしの孤立をわたしに自覚させるための、わたしと、わたし以外のすべての者との関係を絶つために必要な線だ。あらゆる状況で、あらゆる時間で、わたしを孤立させるためにになされる線引き。手抜かりのない線引き。
そんな読後感を残す一冊。
殺人事件とその顛末が気になって先を読み進めてしまうのだが、読み進めるほどにその先が見通せなくなる。たしかに出口に近づいているのに、出口に近づけている感じがわずかも持てない。そして唐突に終わる。
長く暗いトンネルを抜けた瞬間、外界の明るさに視界が奪われて何も見えないのだけど、でも長く暗いトンネルを歩き続けたせいで、外界の明るさについ安堵してしまう、そんな不可思議な開放感だけが残る。
数年後に再読したいと思う、たぶん良書。
「湿地は、沼地とは違う」との書き出しで始まる本書で、著者はあらゆるところに線を引...
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10. マリアビートル
伊坂 幸太郎‖著
角川書店 角川グループパブリッシング(発売) 2010.9
wata8216 さんの評価:
グラスホッパーの続編としても読める、というか後日談だよね。そう読めるのは、ぼくがそう読んでいるからなんだよ、とぼくなんかは思うんだけど、ぼくがどう思うかはともかくとして、誰が読んでも続編であることに異論がない本作をして、ぼくが「読める」と言うことにはそれなりの理由があるんだってことを、その文脈を汲んで欲しいんだよね、というのがぼくの真意なんだけど、それはまあどうでも良いことでもあるんだけどね。ごめんね、めんどくさくて。そんなわけでぼくはおそらくはたぶんぼくだけの読み方でマリアビートルを読んだんだ。誰もが自分なりの読み方で読むということの当然とは別に、ぼくがぼくだけの読み方で読むことの必然はそれなりにあってね、その必然は前作「グラスホッパー」の読後感に起因することでもあるわけなのよ。本作に登場する「鈴木」は、おそらく前作に登場する「鈴木」と同一人物であることは間違いなくって、前作での「鈴木」は、亡き妻の「私を忘れないで」という言葉にとらわれていて、ことあるごとに妻の言動を思い出しては「鈴木」の内に抱えていた妻に関わる記憶が「鈴木」の思いを小さく震わせ、「鈴木」の行動に影響を与えていたのよ。わずかに、でも確実に、ね。そして、「鈴木」のその震えは周囲にちょっとだけ伝わってね、周囲の何かも少しだけ変えていたってわけね。風で飛ばされた落ち葉が水面に落ち、波紋が広がっていくように、よね。ぼくは「マリアビートル」の中にその痕跡を探すような読み方をしたってわけ。それは、たぶん、前作での「鈴木」の妻が語ったブライアンの説話を好ましく思っていたからで、その説話を「槿」が「槿」のやり方で記憶にとどめていたことも心地良かったからなのよね。「忘れて欲しくない」という妻の思いが形を変えて連なっていく仕草に惹かれちゃったんだよ。何かを終わらせようと始めた復習は、しかし復習の連鎖を生み、それは尽きることはなかったんだけど、誰かの思いもまた連鎖となって終わらないことを、ぼくはなんだか意味もなく、願っちゃったんだよ。その連鎖が、「鈴木」が妻から受け継いだ妻の「忘れて欲しくない」という思いの連鎖が、本作でも連なっていけばいいのにな、なんてことを、だね。しかしどうよ。本作は前作と打って変わって不親切だったじゃない。非情に、と誤変換してしまうかのように思わせぶりなしぐさはあちこちに埋め込まれていたというのに、ストレートなところは全くといっていいほどなかったんだよ。言いたいことの多くは引用を介して語られ、誰かの行為は誤解を持って受け取られるありさまだからね。あらゆることが遠回りをしてなされているようで、でもそうすることでしかたどり着けない場所に向かおうとしているかのようなんだよね。遠回りをしているからわからないことは増え続けるんだけど、終幕に近づくほどに、それでもわからないことが続く限りはこの物語は終わらないんじゃないのという希望と、でもその希望を打ち砕く結末が隠されているんじゃないのという懸念が交錯していくんだよね。でも、そういうものの、後日談らしくその終わりはあっさりとしたもので、前作「グラスホッパー」がドン詰まりの比喩として用意されたことを受け、本作「マリアビートル」の比喩は祈りなんじゃないのかと、ぼくなんかは思ったりするんだよ。
グラスホッパーの続編としても読める、というか後日談だよね。そう読めるのは、ぼくが...
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