トップ
甲斐市立図書館
ログアウト
ログイン
Clear text
レビュー一覧 (39件)
悲しみの青春さんの投稿レビュー/和泉市立図書館
投稿順
投稿順
評価順
図書
貸出可能
(1人)
11. プロパガンダ・ポスターにみる日本の戦争
135枚が映し出す真実 田島 奈都子‖編著
勉誠出版 2016.7
悲しみの青春 さんの評価:
本書に掲載されているのは、長野県の阿智村に現存する戦時国民精神高揚ポスターで、1937年の日中戦争開戦から1945年の終戦までの約10年間に製作された135枚である。当時村長を務めた原弘平氏が、焼却処分の命令に反して自宅土蔵の天井の梁の裏に密かに保管していたものを、孫が発掘し公開した。詳細な解説を加えた編著者は青梅市立美術館で近代日本のデザイン史・ポスター史を研究する学芸員とある。当時の国策をうかがい知る貴重な資料として読み解くことができるが、証拠隠滅を図ろうとした官僚的体質を指弾することを忘れてはならない。
本書に掲載されているのは、長野県の阿智村に現存する戦時国民精神高揚ポスターで、1...
全文を表示
貸出不可(未所蔵)
(3人)
12. 人工知能はどのようにして 「名人」を超えたのか? 最強の将棋AIポナンザの開発者が教える機械学習・深
ダイヤモンド社 2017.5
山本一成
悲しみの青春 さんの評価:
人工知能という文系の人間にとっては理解が難しい分野を、分かり易く説明しようという著者の誠意ある態度を十分汲み取ることができる。しかし、それに付いていくのは困難を極め、機械学習は何とか把握できたが、ディープラーニングとかロジスティック回帰となると、敬して遠ざかるのが関の山であった。
著者は、東大留年中にプログラミングの道に進むことを決意し、将棋ソフトのポナンザの開発に着手する。それが人間の能力を超えることは、早い段階から分かっていたというのがすごい。しかし、名人に勝つという目的を達成した後、その功績を捨てて、現在は完全自動運転システムを搭載した自動車メーカーを作ることに挑戦しているというのが瞠目に価する。朝日新聞連載の「フロントランナー」で取り上げられたのも納得する。
人工知能という文系の人間にとっては理解が難しい分野を、分かり易く説明しようとい...
全文を表示
図書
貸出可能
(1人)
13. 友情について
僕と豊島昭彦君の44年 佐藤 優‖著
講談社 2019.4
悲しみの青春 さんの評価:
佐藤優の高校時代の親友豊島氏の人生を振り返りながら、佐藤の外務省時代の記憶をシンクロさせるという異色の構成である。きっかけは豊島氏が膵臓癌になり、余命の中央値は291日と判明した時に佐藤がかけた呼びかけに始まる。「豊島、一緒に本を作ろう。君の体験という財産を、後の人たちのために遺すんだ。」豊島氏の社会人としての半生は、日債銀からあおぞら銀行になって、外国人上司に苦労し、ゆうちょ銀行では優秀だがそりの合わない上司に悩まされる。「性善説に立って誠実に努力する豊島の体験を、性悪説に立つ(と自ら分析する)佐藤が冷静なスタイルで語ることにより、人間や組織の根深い問題を際立たせ、一流の社会派サスペンス物語のように仕上がっている。」との評に同感した。
佐藤優の高校時代の親友豊島氏の人生を振り返りながら、佐藤の外務省時代の記憶をシン...
全文を表示
貸出不可(未所蔵)
(1人)
14. シベリア鉄道 三度目の正直
地方・小出版センター 2022.12
中野吉宏
悲しみの青春 さんの評価:
最初の1982年は、学生時代にノルウェーに住むペンフレンドに会いに行くため、2度目の2000年は忙しい仕事の合間を縫って決行し、3度目の2016年は健康に不安を抱きつつとあるが目的は伏せられていた。実は2度目の旅行の時にモスクワで知り合った娘が、その後日本まで会いに来て家族ぐるみの付き合いが始まり、結婚式に招待されていたのだ。シベリア鉄道の実情のみならず、ロシアの結婚式の様子まで知ることができたのは望外の収穫であった。この例に象徴されるように、旅で出会った人たちとの交流と再会の喜びが全編を通じて綴られ、本当に羨ましい。
最初の1982年は、学生時代にノルウェーに住むペンフレンドに会いに行くため、2度...
全文を表示
図書
貸出可能
(0人)
15. 図説宮本武蔵
ふくろうの本 戸部 新十郎‖著
河出書房新社 2001.11
悲しみの青春 さんの評価:
内田吐夢監督の「宮本武蔵」五部作を観て、武蔵のことをもっと知りたいと思って閲覧した。吉川英治の小説の映画化によって作られた武蔵像と大きく異なる真の姿が浮かび上がった。
内田吐夢監督の「宮本武蔵」五部作を観て、武蔵のことをもっと知りたいと思って閲覧し...
全文を表示
図書
貸出可能
(1人)
16. 最後の自画像
向田 邦子‖著
新潮社 2009.12
悲しみの青春 さんの評価:
NHKのドラマを見た後で本書を知った。松本清張の原作と向田邦子の脚本を併録するという珍しい体裁をとっている。冒頭のドラマ化の経緯の説明と巻末のドラマの内容解説も的確だ。いしだあゆみと小山治子の対峙が見所なのだ。
向田邦子は脚色を嫌った脚本家であったという。その彼女が原作に惹かれて取り組んだので「最後の自画像」は熱意のこもった作品となった。「駅路」(えきろ)とは、古代律令制において駅使が通行する官道のことで、定年を迎えるまでの男の人生の足跡を象徴しているのか。これに対して向田の付けたタイトルは、直接的にはゴーギャンを意識しているとはいえ、第二の人生に踏み出そうとした男の、束縛から解放された刹那の微笑を想起させる。
NHKのドラマを見た後で本書を知った。松本清張の原作と向田邦子の脚本を併録すると...
全文を表示
図書
貸出可能
(0人)
17. 棋士の一分
将棋界が変わるには 角川新書 K-114 橋本 崇載‖著
KADOKAWA 2016.12
悲しみの青春 さんの評価:
著者は個性的な異色の棋士であったが、家庭問題に起因して元妻とその父を殴って殺害しようとしたため殺人未遂で逮捕され、現在は事件当時の刑事責任能力を調べるために鑑定留置を受けている。だからと言って過去の著作の評価に影響するものではないが、藤井聡太については、最年少4段昇段に触れて「ものすごく久しぶりに将棋界には明るい話題ができた」との数行の評で終わっているのが物足りない。藤井フィーバーと言われる、その後の圧倒的な活躍を予見することが出来ていなかった点に、棋士としての限界を感じる。米長批判と同程度の熱意を向けてほしかった。石川県出身という縁で、陶芸家で人間国宝の徳田八十吉が橋本の後援会長であったことを初めて知った。過去には嘱望された時期もあったのに、どこで道を誤ったのか。
著者は個性的な異色の棋士であったが、家庭問題に起因して元妻とその父を殴って殺害し...
全文を表示
図書
貸出可能
(0人)
18. KEEP ON DREAMING戸田奈津子
戸田 奈津子‖著 金子 裕子‖著
双葉社 2014.10
悲しみの青春 さんの評価:
初の自伝ノンフィクションとあったが、Q&A形式の安直な体裁であった。しかし、社会人になった時のエピソードは面白かった。津田塾大を卒業(大学生活は楽しくなかったという)後、第一生命保険会社の社長秘書課勤務となり、GHQ庁舎として使われた建物に通勤する。手紙の翻訳などの暇な日々に飽き足らず、1年半で退社したという。その後の活躍については人口に膾炙しているので省略するが、「観客に映画を楽しんでもらうこと」をポリシーとしていることには敬服する。自身の字幕翻訳批判に対する反論をもっと聞きたかった。
初の自伝ノンフィクションとあったが、Q&A形式の安直な体裁であった。しかし、社会...
全文を表示
貸出不可(未所蔵)
(3人)
19. 負けへんで!東証一部上場企業社長vs地検特捜部
文藝春秋 2023.4
山岸忍
悲しみの青春 さんの評価:
東証一部上場企業である不動産会社の創業社長が、不可解な学校乗っ取り事件に絡んで大阪地検特捜部に業務上横領容疑で逮捕され、長期間の勾留の末に無罪判決を獲得するまでの記録。今回の捜査は、共犯者への取調べに過度に依存し、客観的証拠を軽視した結果、深刻な冤罪を生んだと評されている。人たらしの女性検事や宇宙人のような弁護士など、特異なキャラクターが登場して、巻を措く能わずの面白さであったが、刑事訴訟の手続きに疎い人には苦痛かも知れない。
東証一部上場企業である不動産会社の創業社長が、不可解な学校乗っ取り事件に絡んで大...
全文を表示
図書
貸出可能
(1人)
20. 黒澤明の弁護士
乗杉 純‖著
草思社 2022.11
悲しみの青春 さんの評価:
映画製作における契約締結までの過程を描くと言う珍しい映画本なのに、独り言を強いられている感じで読みにくく、飛ばし読みに終始した。仕事が暇だから口述筆記で本を出したと著者が自認する通り、文章に推敲の跡が見られない。それでも、普通の俳優なら恐れ多くてとても近づけない巨匠黒澤明と、何の気負いもなく直に対面できるのは専門家たる弁護士の特権として羨ましいなと思った。
映画製作における契約締結までの過程を描くと言う珍しい映画本なのに、独り言を強いら...
全文を表示
<
1
2
3
4
>
(c) 甲斐市立図書館
loading...
貸出可能
勉誠出版 2016.7
貸出不可(未所蔵)
山本一成
貸出可能
講談社 2019.4
貸出不可(未所蔵)
中野吉宏
貸出可能
河出書房新社 2001.11
貸出可能
新潮社 2009.12
貸出可能
KADOKAWA 2016.12
貸出可能
双葉社 2014.10
貸出不可(未所蔵)
山岸忍
貸出可能
草思社 2022.11