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レビュー一覧 (58件)
山口の駑馬さんの投稿レビュー/山陽小野田市立中央図書館
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図書
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1. GHQ焚書図書開封 11
維新の源流としての水戸学 西尾 幹二‖著
徳間書店 2015.8
山口の駑馬 さんの評価:
水戸学とは、長州テロリスト(松陰ら)を生んだ温床でもあり、明治以降の日本の形を生んだ土台でもあった危ない思想というイメージだった。
また山本七平の『現神人の創作者たち』でも批判された水戸学。
だが、その批判の土台となっている善悪史観の誤解を説いてくれる本。
時代は常に動いており、その時代を動かしたモノが何かという因果の中に、我々が「自律」するための土台がある事を知る事が出来た。
砂漠で一人で住んでない限り、完全な、素っ裸の自由などない。
個人が自律的であるためには、その土台となる何かが常に必須となる。
その時代の土台を作った水戸学が見え、現代の土台と比較する事で、この時代の自律のための思考が始まる様に思える。
水戸学とは、長州テロリスト(松陰ら)を生んだ温床でもあり、明治以降の日本の形を生...
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(1人)
2. GHQ焚書図書開封 2, バターン、蘭印・仏印、米本土空襲計画
徳間書店 2014.11
西尾幹二 著
山口の駑馬 さんの評価:
勝者は常に「正義の執行者」の景色を教育し、負けた相手を「悪人」に仕立てた景色しか見せない。これを徹底したGHQの焚書坑儒。
「日本だけが侵略者で残虐」という戦勝国の戦後教育と毎夏に繰り返されるNHKのプロパガンダで当時の亜細亜の目線を失った戦後の日本人。
此れは、富士山を静岡から見た景色のみで全貌だと勘違いしているに等しい。甲府側からの景色を知って始めて富士山(史実)の全貌が見える。
GHQ焚書図書開封の中身を読めば、当時の亜細亜や日本の人達が体験し目にしていた亜細亜の景色(甲府側からの景色)を見る事が出来る。
焚書された亜細亜侵略史、印度侵略悲劇、英国の南阿侵略史、アジア侵掠秘史、太平洋侵略史、各々の植民で行われた列強の非人道的行為の記録や亜細亜各国が侵略された具体的な史実は、出版本として日本にしかなかった。
結果、当時のアジアの人々が「語り継げなかった」史実の景色を蘇らせる焚書開封。
戦前の人は知っていた。当時の世界の58%が欧米ソの連合国の国々に支配され、亜細亜の大部分は欧米ソの支配下にあり、日本は亜細亜の最後の砦だった。
勝者の善悪史観という「目の鱗」を落として史実の全貌を知れば、戦争を避けたかった日本の日米交渉。戦争したかったFルーズベルトの姿が見える。
「アラモ砦を忘れるな」の米侵略史の2番煎じだった「真珠湾を忘れるな」というプロパガンダで戦争に駆り立てられた米国民の景色も見えてくる。
勝者は常に「正義の執行者」の景色を教育し、負けた相手を「悪人」に仕立てた景色しか...
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(1人)
3. 入門 シュンペーター 資本主義の未来を予見した天才
PHP研究所 2024.11
中野剛志
山口の駑馬 さんの評価:
なぜか、NHKやTVからは聞こえてこない経済学理論。
1997-2017年の主要31か国の財政支出の伸び率とGDP成長率に正の強い相関つデータ。最も財政支出の伸び率の低い日本が、最も成長率が低いという事実。
これを裏づけるシュンペンターの経済学を無視し続ける日本の経済政策。
主流派と呼ばれる均衡経済学(市場原理主義経済)を基にした政策を続ける限り、
経済成長もイノベーションもジリ貧になって行く原因を解説してくれる。
原因さえ理解できれば、対策は出来る。
イノベーションが起こり成長するのではなく、成長するから隙間が出来てイノベーションが起こる。成長しない市場の隙間は小さくイノベーションは続かない。
国家は長期的視野に立てる「起業家」という経済学。国家によるインフラ・軍事・宇宙・医療等で膨大な国家投資が行われている米。
この上にGAFAというイノベーションが起きたという事実と日本の失われた30年の政策を比較して見せてくれる。
財政赤字は国民の借金、「家計と同じ」だという勘違いを国民に浸透させた、日本の経済政策とこれを鵜呑みで勉強することなく報道したNHKやマスコミ。此れに踊った私達。
借金には貸し手が必須。日本の財政赤字の貸し手は国民で、国民の借金ではない。銀行が貸し出す事により貨幣が生まれる貨幣理論。預金があって金を貸し出すのではなく、貸し出すことにより預金が生まれる。国も税収が先ではなく、貸し出すのが先。
だが、このシュンペンターの理論を捨て、均衡経済学(市場原理主義)に切り替えて成長を止めた日本の経済政策。
1997年の橋本緊縮財政策や小泉の聖域なき構造改革やアベノミクスで、企業のイノベーションの資源である利益を株主が奪う「株主資本主義」を蔓延させ長期的な視野の投資が出来る「経営者資本主義」が消えた日本。市場原理主義経済学に拘り、原因を間違えている限り解決は生まれないと警告。
なぜか、NHKやTVからは聞こえてこない経済学理論。1997-2017年の主要3...
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(1人)
4. 電力と震災 東北「復興」電力物語
日経BP社 2014.2
町田徹
山口の駑馬 さんの評価:
震源に最も近く、福島と同じ津波に襲われても「安全に停止」し、避難所にもなった女川原発。
この景色を無視し、報道しないNHKやメディア。
結果、福島原発だけを取りあげて、「原発は全て危険だ」・「電力会社は、どこもいい加減に違いない」といった景色しか見えない国民。リスクだけを取りあげ、メリットは無視されれば、景色の全貌を考慮せず、止めるという選択枝しか生まれずない。全貌が見えず、このレッテルに踊る国民とこれに右往左往する安全対策は危うい。
地震や津波から女川原発の安全性を生んだのは東北電力の「企業風土」。
安全は、杓子定規には決まらない。
震源に最も近く、福島と同じ津波に襲われても「安全に停止」し、避難所にもなった女川...
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(1人)
5. 安保法案テレビニュースはどう伝えたか 検証・政治権力とテレビメディア
かもがわ出版 2016.2
放送を語る会 著
山口の駑馬 さんの評価:
全ての政策には見る人の立場によって「善悪両面」があるのに、「悪い面だけ」を取りあげて政策を非難する「無責任なジャーナリズム」団体の姿が見えてしまう。
報道の役割は「政権寄りか否か」ではなく、「国民に判断材料を提供出来たか否か」であり、「報道側の視点を国民に押付ける」事ではない事が判ってない。
「法案に反対することが正義」という先入観で見る事実の景色だけを報道し国民を煽る姿は、戦前の大本営発表と同じに見える。
戦前は軍組織、現在は第4権力が、大本営発表(=事実の一つの景色だけを見せ、事実の持つ色々な景色を見せない)を繰返している事に気づいてない本。
戦前の軍組織も今の第4権力も、自分は正義だと信じていたことも、選挙で選ばれた人でも無い事も、聖人君子でも無い事も同じ。
戦前のマスコミの反省を「政権に転嫁」した為に、同じことが繰返されている・・・自らの姿に気づかず自分の身勝手な正義に自己陶酔してる姿が見える。
世に恐ろしきは悪人ではなく、正義を譲らない頑固者。自分の正義に逆らう者を社会的に抹殺しようとする人々こそ民主主義を壊す。
>>憲法に関しては解説者の鎌田氏が書いた、大間違いを指摘して置きたい。
「敗戦以来、70年にわたって、私たちが誇りに思い、生活の基準としてきた「政府の行為による再び戦争の惨禍が起こる事のない様にすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言した日本国憲法」・・・という思い込み。
憲法の「景色の一つ」だけで、憲法の「景色の全貌」を騙る間違い。
国家最大の福祉は国民の生命と財産を守る事。鎌田氏が誇る日本国憲法は、「この国民を守る力を放棄した」憲法だと気づいてない。
なぜ「国という形」があり、「国境がある」のかという理由に正面から向き合わずに、国民に責任を託されたリーダーの役割も見えてない。
鎌田氏は「日本の経済も社会保障も安心安全も民主主義も他国や国際社会が担保してくれる」と勘違いしている。平和は「平和憲法」という念仏を唱えれば国連が担保してくれるという妄想。
国際社会の権益争いの微妙なバランスの上で、歴史上の「一時的な平和」を享受しているだけに過ぎない。戦後80年の平和を享受できたのは、朝鮮戦争・冷戦下の米の核の傘というラッキーと、その「余韻」でしかない。
江戸250年の日本の平和と同じで、当時も世界の彼方此方で戦争が起こっていた。
幕末まで関係なかった日本。争いは向こうからやって来た。
あっという間に国際社会に引き出され、植民地になるか戦うかの選択を迫られ続けた戦前日本。
国際社会のバランスが崩れたとたん始まったウ露戦争。ウクライナが核を放棄しなければ、「戦場にはならなかった」事は容易に想定できる。
ゼレンスキーの「紙一枚と署名だけで平和は実現しない」という発言を、鎌田さんには噛み締めて欲しい。
全ての政策には見る人の立場によって「善悪両面」があるのに、「悪い面だけ」を取りあ...
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(2人)
6. 明治維新という過ち 日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト
講談社 2017.6
原田伊織
山口の駑馬 さんの評価:
明治政府の官軍教育と司馬小説で、英雄になった吉田松陰、勝海舟、坂本龍馬(小説は竜馬)。
物語としては面白いが、「史実の景色」の「全貌」ではない。
外交面から明治のプロパガンダを解明した『日本を開国させた男・・』(関)から見た「史実の景色」に似ている。
本著は、幕末からの尊皇攘夷に関わる争いと一連の内戦を通し明治政府のプロパガンダを解明している。「勝てば官軍」が言い出されたのは明治維新以降。
「明治政府」は天皇を利用しただけの「官軍を騙る賊軍」だった事実の景色を、”当時”の知識人も巷の人も知っていた。「勤皇の志士」とは明治後の名称で、”当時”の人々にとって”は水戸学に感化され人道を逸脱した長州テロリスト集団だった景色が見えてくる。
歴史を学ぶ時、結果を知る神(勝者)の目で史実を見るのではなく、当時の人々(敗者)の目線で見なければ、「史実の景色の全貌」を誤解してしまう。全貌を見ずに得た歴史の教訓は、害しかない。
先入観を外し「史実の景色の全貌」を知れば、「幕府は悪、薩長は正義」というのは「静岡から見た富士山の景色」に過ぎず、全貌では無い事に気づく。
同様に、「日本は侵略者で悪、米は正義」という史実の景色は「史実の全貌」では無く、勝者GHQ)のプロパガンダで広まった「史実の景色」に過ぎない。
勝者である「官軍に逆らえなかった」明治直後の人々と同様に、「GHQ」に逆らえなかった敗戦直後の日本。
公共放送を通じて、「史実の全貌」として戦後日本に定着した「静岡(勝者)の史実の景色。これを「全貌」と勘違いし歴史の教訓を間違い続ける現代日本。
1948年の米人の書いた『アメリカの鏡:日本』は、甲府(敗者)から見た「史実の景色」を見せてくれ、「史実の全貌」が見え始める。
全貌を見て目から鱗を落とした後の歴史の教訓は、ゼレンスキーの「紙一枚と署名だけで平和は実現しない」という発言を後押しする。
明治政府の官軍教育と司馬小説で、英雄になった吉田松陰、勝海舟、坂本龍馬(小説は竜...
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(1人)
7. 英語を学べばバカになる グローバル思考という妄想
光文社 2005.5
薬師院仁志 著
山口の駑馬 さんの評価:
英語が世界共通語という「風潮(思い込み)」が、米が世界標準という勘違いを生んでいる日本。
米の常識が、世界の常識で無い姿を書いている。
ヨーロッパは、米の宗教や社会制度に違和感を持っている事を教えてくれる。
特に、独立戦争の歴史から生まれた個人の自由が最優先され、国家の干渉を拒絶し、小さな政府を伝統的に求める「特殊な」米社会だと判る本。先生不在で子供に飴を配り、子供たちが勝手に飴を奪い合う、こんな奇異な社会では、訴訟や格差拡大は必然。
これを世界標準だと勘違いし真似る日本。今の日本の英語教育一辺倒の風潮が情報元を偏よらせ、アメリカナイズされてゆく日本の姿を描く。
経済成長の掛け声で、米を真似、格差社会へ退化する制度を構築する日本が見える。
英語が世界共通語という「風潮(思い込み)」が、米が世界標準という勘違いを生んでい...
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(2人)
8. ヒ−ロ−を待っていても世界は変わらない
朝日新聞出版 2012.8
湯浅誠(社会学)
山口の駑馬 さんの評価:
「民主主義は素晴らしい」という通り一遍の学校教育の視点ではなく、「民主主義とは」を考える土台を提供してくれる本。
貧困支援という活動を通じ、「民主主義とは」の本質に迫っている。特に巻末の内閣参与の辞任の辞は一読に値する。
選挙は聖人君子を選ぶ制度と勘違いして「不倫で辞職」だと短絡的に騒ぐ人たちに警鐘を鳴らしている様に見える。
「一人一人を大切に」は、1.2億人の「(一人一人の)既得権益を大切に」と同じ。でも・・
国民が目立つ既得権益に切り込むリーダーを求めてしまい、「聖域なき構造改革」を無批判に支援する社会(個人の心)の危うさを分析してる。その総額は変わらず、公費と私費の比率が替わるだけの民営化。これで儲けた数人の勝者と数多の敗者が生まれる社会が始まった。
民主主義を壊すのは「悪人」ではなく、自分の正義に固執し、自分の正義に従わない者を社会的に抹殺しようとする人々だと気づかせてくれる。
合わせて、中野剛志『入門 シュンペーター』を読むと、より理解を深める事ができる。
「民主主義は素晴らしい」という通り一遍の学校教育の視点ではなく、「民主主義とは」...
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図書
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(1人)
9. 奪われる日本
講談社現代新書 1853 関岡 英之‖著
講談社 2006.8
山口の駑馬 さんの評価:
保険法改定、郵政民営化、独禁法強化、建築基準法改正、外為取引改定等々に込められた米の利益の為の改定。日本国民の為の改定という誤解を解く。
米政府が日本国民の為に時間と労力を費やす事を容認するほど、米の選挙民や圧力団体は甘くない。
法改定の「良い面と悪い面」の両方の景色を国民に提示しないNHKやメディアのプロパガンダで、「判断材料」を手に出来なかった自分を含めた日本国民。
結果、「民に出来る事は民に」、「改革」こそ「善」というNHKの印象操作に洗脳され、今の殺伐とした社会を若者に渡してしまった。
郵政民営化はNHKやメディアが先棒を担いだ「改革派」か「守旧派」かではなく、「対米迎合」か「国益擁護」かの選挙だった景色が描かれてる。
「自国民を守る力を放棄」した国民の選ぶ日本政府は、日米同盟?という脅しに屈するしかない。未成熟な米社会を真似て、退化していく日本社会。
未だに国民皆保険も出来ず、「自由競争」故に「訴訟が一つの産業」として成り立つ米社会の未熟さと「問題を予め調整する叡智」を全否定する思考停止に警告。
保険法改定、郵政民営化、独禁法強化、建築基準法改正、外為取引改定等々に込められた...
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(2人)
10. 自壊する欧米 ガザ危機が問うダブルスタンダード
集英社 2024.4
内藤正典 三牧聖子
山口の駑馬 さんの評価:
世界の秩序のあるべき姿と、日本の立ち位置について議論する・・・とあるが
ガザ攻撃が「ジェノサイト」という前提に立った対談。
人質を返さず、「人質やガザ市民」を盾にして戦っているのはハマスという現実に目を瞑り正義を振り翳す対談。
「個人的な損得」の行動原理と「集団の利益を守る」ための為政者の行動原理を混同して、世界のあるべき姿を語っても空論に過ぎず、答えは無い。
欧米のダブルスタンダード(WS)は昔から。なぜWSが生じるのかを紐解かず国際社会を語り日本外交を語る。だが、誰が為政者でも、属国日本では動けるはずもない。
自分の集団の財産と命を守るのが民主主義のリーダーの第一の責任。集団を守るリーダーに必須の資質は「聖人君子」より「したたかさ」。故にWSは今後も続く。
法を守らせる力がなければ法は機能しないのが人間社会。「為政者」の立場や「我が子が一番という我欲こそ人間」という原則を置き去りにした正義は空しい。
より良き世界を、「法を守らせる力」を無視して議論する空虚さ。
本物の宗教信者こそ、教義を守るために「正義」を語り、「力」で相手を殺してきた欧米史の教訓。
為政者が集団を守らなければ、集団は消えていくのが歴史の宿命。ここに「善悪」という概念は全くない。勝った者だけが「正義」をプロパガンダ出来るだけ。
為政者の責任は、信義や矜持や倫理で集団の運営を図る事ではなく、絶えず状況に応じ自集団と他集団の利害を天秤に懸け、その均衡を図る決断をする事にある。
為政者とはその汚名を一身に背負っても自集団の繁栄を第一の責任と覚悟する人であり、ノーベル平和賞を貰うリーダーではない。
世界の秩序のあるべき姿と、日本の立ち位置について議論する・・・とあるがガザ攻撃が...
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