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レビュー一覧 (52件)
ブルーツ・リーさんの投稿レビュー/飯能市立図書館
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図書
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(4人)
1. オーバーヒート
千葉 雅也‖著
新潮社 2021.7
ブルーツ・リー さんの評価:
私は「腐敗」を嫌う。
近年の世の中の、底が抜けたような、右も左も上も下もないような状態、
世に言う所の「フラット化」「相対化」という所が、どうやらその腐敗の源泉であるように思われる。
長らく現在の文化の低俗状態(漫画のアニメのゲームのAKBの!!)
の原因はどこかと探っていたが、どうやら、自分にとっての「敵」が明らかになってきたように思われる。
つまり、ポストモダン。
自分にとっての正義である「啓蒙」を否定しているだけでも万死に値する思想だと思う。
現在の日本と言う国に置いて、啓蒙は十分か。
啓蒙なんてかつてのもので、現代には必要ないものだとでも言うのか。
時間が少しでもあればスマホを開いて漫画やゲームに興じてしまう今の日本人の惨状を見れば、啓蒙を否定するなどというのは、論外!
日本人は、もう一度、啓蒙に目覚めなければならない。
かつての「近代」の復活はあり得ないにせよ、
現在の思想の世界は、すでに「ポストポストモダン」の時代に入っている。
その時代に置いて、権威とか、秩序とか、向上とか、ポストモダンによって壊された世界観を復権できないか。
今の自分にとって、自分が文学で目指そうとする所は、こういった所。
どうやら、自分が戦うべき相手が「ポストモダン」にあると言う所に、現在、行きついている。
私は「腐敗」を嫌う。近年の世の中の、底が抜けたような、右も左も上も下もないような...
貸出不可(未所蔵)
(1人)
2. ドクター、「うつ」のホントの話、しちゃってもいいですか!?
自由国民社 2012.10
伊藤秀成 著
ブルーツ・リー さんの評価:
久々にレビューに復帰です。
読書メーターもやっているので、ここに戻って来る必要は無いのかもしれないけれど、内容が、余りにも酷く、理解も許容もできません。
当方双極性障害といううつ病の一種の当事者なのですが、双極に関しても「5歳児がそのまま35歳になったみたいにヤバい」
などと言う、とてもまじめに書かれた本だとは思えないような内容と文体で書かれており、理解も許容もできない。
本の内容としても、暴露本の域を出ず、とんでもない医者や、とんでもないうつ病患者の話を書いて、ごく普通にうつ病について学びたいと思って手に取った私からすると、なぜこんな内容の本が公立図書館に置いてあるのかすら分からない。
こんな本を流通させてしまった著者や出版社にも、責任があると思います。
うつ病の当事者として断固抗議したい。
理解も許容もできません。
久々にレビューに復帰です。読書メーターもやっているので、ここに戻って来る必要は無...
図書
貸出可能
(2人)
3. 池上彰が読む小泉元首相の「原発ゼロ」宣言
池上 彰‖著
径書房 2014.1
ブルーツ・リー さんの評価:
さすが池上彰。という内容。
「原発ゼロ」をテーマに掲げているけれど、
そこを切り口に、政治を考える、環境を考える。
というように、自然に読者を成長させる本を作ってくれています。
内容も、右の左ので固定されることはなく、
様々な意見を多角的に検討しています。
銀行の頭取、政治家、ジャーナリスト、社会運動家、果ては学生まで。
物事は、確かに単色ではなくて、複雑です。
そういう意味で、一冊の本の中に、多様な考え方があることを載せてくれていると、
本の価値が高まりますし、思考が一方にだけに偏ることも防いでくれます。
原発をどうするこうするというだけの話ではなくて、
政治ってなんだろう。環境ってなんだろう。社会に生きるとは。
等の思考法のテーマを与えてくれる一冊でもあり、
原発の問題に興味が無かったとしても、読んで損の無い一冊だと感じました。
さすが池上彰。という内容。「原発ゼロ」をテーマに掲げているけれど、そこを切り口に...
図書
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(1人)
4. ラルース世界の神々・神話百科
ヴィジュアル版 フェルナン コント‖著 蔵持 不三也‖訳
原書房 2006.12
ブルーツ・リー さんの評価:
世界中の神話を一冊にまとめたような一冊。
基本的に、有名な神様の事は、この一冊でわかるようにできています。
基本的に良書だと思うのだけれど、ギリシャ神話の話題の豊富さに比べ、
ヨーロッパ圏以外の神話の数が、かなり少なくなっている上、
日本の神様の部分を見ると、「伊勢神宮はイスラム教徒にとってのメッカと同じ」
とか書いてあって、もしかすると、キリスト教世界以外の話は、
神話の中身をかなり誤解ないし曲解している可能性は十分にあるな…。
というのは感じました。
本来ならば、ギリシャ神話がこれだけ世界的に有名になっているのだから、
日本だったら古事記日本書紀のストーリーを、日本人が世界に向けて発信する。
オーストラリアの神話だったら、オーストラリア人が世界に向けて発信する。
と言う方が、根本的な勘違いは少なくなるのではないかと思われます。
そういう意味で、欧州圏以外の話は眉唾ですが、
しかし一応世界の神話に触れられる本というのは、案外少ないです。
貴重な一冊であることには変わりないし、市立図書館の本にしては、専門性もある程度あります。
世界中の神話を一冊にまとめたような一冊。基本的に、有名な神様の事は、この一冊でわ...
図書
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(1人)
5. プロカウンセラーが教えるはじめての傾聴術
古宮 昇‖著
ナツメ社 2012.12
ブルーツ・リー さんの評価:
「傾聴術」という事で読んだけれど、
やはり心理学は異様。というのが正直な感想。
「聞いて聞いて聞く」
と言う事があまりにも心理学にとってもてはやされていて、
それではカウンセラーならともかく、
一般の読者にとっては、全く対人関係の参考にはならない。
そもそも精神的な病気や不調があったとしても、
ただ単に「聞いて聞いて聞くこと」がカウンセリングだ。
という風潮は、私は危惧しているところ。
今認知行動療法がもてはやされているが、
やはり心理的にアプローチするにしても、
ただ心の中を話すだけでは、これは学問としても、カウンセリングの手法としても未熟。
おそらく100年後には全く形を変えてしまう学問であって、
現在のカウンセリング技法ははっきりと誤っている。と私は思う。
少なくともカウンセリングに関わらない人物には、不要の一冊か。
「傾聴術」という事で読んだけれど、やはり心理学は異様。というのが正直な感想。「聞...
図書
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(1人)
6. 世界の歴史 28
第二次世界大戦から米ソ対立へ
中央公論社 1998.8
ブルーツ・リー さんの評価:
第2次大戦から、冷戦構造の定着化について、
非常に分かり易い文章にまとめられているな。という印象。
冷戦の話ということで、日本人であれば、
ある程度、客観性を保てることが大きいのではないかと思った。
西側陣営には当然いたのだけれど、
特に冷戦に関しては、アメリカとソ連が中心に動いていたので、
日本は第2次大戦以前に比べれば、軍事的なパワーバランスの外に居られたことも、
左右の客観性から自由に本を書くことができる要因になっていると思われる。
国内の事は政治のごたごたくらいにとどめ、
あくまで国際環境の視点を失わなかったことが、この本の客観性を高めている。
日本人の視点としては、教科書的な中立性を保った一冊と言えるのではないか。
第2次大戦から、冷戦構造の定着化について、非常に分かり易い文章にまとめられている...
図書
貸出可能
(1人)
7. ジャスミンの残り香
「アラブの春」が変えたもの 田原 牧‖著
集英社 2014.11
ブルーツ・リー さんの評価:
本の中身以前の問題。
中東を取材するためならば、違法行為も辞さない。
自らはトランスジェンダーで差別すんなって言ってる人なのに、
中東の過激派の長老に対して「ポンコツ」とか発言していたり…。
本の内容がどうこう以前に、人間として全く信用できない。
よって、評価は最低とさせていただいた。
本の中身以前の問題。中東を取材するためならば、違法行為も辞さない。自らはトランス...
図書
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(1人)
8. 西洋美術101鑑賞ガイドブック
神林 恒道‖編著 新関 伸也‖編著
三元社 2008.9
ブルーツ・リー さんの評価:
さすがに西洋の101人ということになると、
密度が濃いなあ、という印象。
ルネサンス期だけでも、かなり少ない人数にまとめているように思います。
「入門書」の中には、「マンガのようなものばかり」
という話があり、それに関しては極めて共感できる内容です。
この本に関しては、専門的な事柄を、分かりやすい言葉で語っており、
文字数に関しても、短すぎず長すぎず。
というスタンスで徹底しており、非常に読みやすいです。
美術作品を見ても、単に「きれいだ」だけで終わってしまう人も多いですから、
こういった本によって、美術や美学とは何なのか。
という事をそもそも考え始められるように、
国民のレベルを上げていかなければならないと感じています。
そのためにも、この一冊は有益な一冊だと思われます。
さすがに西洋の101人ということになると、密度が濃いなあ、という印象。ルネサンス...
貸出不可(未所蔵)
(1人)
9. 原発はほんとうに危険か? フランスからの提言
原書房 2011.7
クロード・アレグレ 著, ドミニク・ド・モンヴァロン 著
ブルーツ・リー さんの評価:
事故直後にフランスの記者と、フランスの学者が行った対談を、本にまとめた。
という一冊。
正直、あまり参考にならないです。
結局、原発は丈夫だし、特にフランス国内の原発は、
日本より丈夫な上に、水素も自分で回収でき、
更に地震も津波もない国なんだから、原発は作って大丈夫!!
という内容。
日本の原発は丈夫じゃないし、地震も津波もある訳で、
これではフランス国内で発売された意味はあるかも知れないけれど、
日本国内でわざわざ販売された理由が、私にはちょっと分からないレベルです。
意見として面白かったのは、原子力に関して、
あくまで軍事利用と、発電等の民生利用を分けて考えるべきである。
という意見くらいだったでしょうか。
軍事利用はNO!だけど、民生利用は安全なエネルギーだから使うしかない!
という意見です。
ただとにかくフランス国内向けの本なので、
日本の原子力発電所には無い機能が付いていることが話の前提であったり、
地震も津波もないからこそ、原子力は安全である。
という論調なので、日本国内の原子力を語る上での参考に、どこまでなるのか…。
あくまで参考意見程度に、フランスはこうだよね。
と覚えることができる。くらいの本でしょうか。
事故直後にフランスの記者と、フランスの学者が行った対談を、本にまとめた。という一...
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貸出可能
(1人)
10. 神殺しの日本
反時代的密語 梅原 猛‖著
朝日新聞社 2006.9
ブルーツ・リー さんの評価:
必ずしも、宗教の本ではないな、という感想。
新聞のコラムを総集したような内容で、
宗教とも、哲学ともつかない話にはなってしまっている。
ただ、哲学や宗教を専門的に学びたい人でなければ、
とりあえずは満足できるかもしれない。
一応、ダイジェスト的ではあるものの、
作者の文学的哲学的宗教的な見解が述べられており、
入門書にはなり得るとは思うからだ。
筆者の主張の主なところは、
「日本に置いて、神は二度殺されたのだ」と。
一度は維新。
それまで神と仏は一体のものだったが、
無理やり国家神道を作る際に、一度目の神の殺害が起こり、
そして二度目は敗戦。
神は神であることをやめた。
二度神が殺されたことによって、日本本来の伝統や価値観が消えてしまった。
戦前の教育勅語などではなく、
さらにそれ以前の、本当の日本の伝統が、二重に殺されてしまったのだ。と。
私も現在の日本の道徳観念の崩壊には、目を覆いたくなることが多い。
そういう意味で、戦前の軍国主義よりも、さらに前に存在した、
「本当の」日本らしい道徳観。が現代によみがえってもいいのではないか。
そんな思いを持った一冊だった。
必ずしも、宗教の本ではないな、という感想。新聞のコラムを総集したような内容で、宗...
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