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甲斐市立図書館
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レビュー一覧 (34件)
gurikoさんの投稿レビュー/光市立図書館
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図書
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(2人)
1. ホハレ峠
ダムに沈んだ徳山村百年の軌跡 大西 暢夫‖写真 文
彩流社 2020.4
guriko さんの評価:
表紙の老婆が何かを伝えようとしている。
手に取らずにはいられない本だった。
岐阜県揖斐郡の徳山ダムに沈む徳山村で出会った廣瀬ゆきえさんをたどる物語。
作者の行く先々で一人の人間にまつわるエピソードがどんどんつながって行く。
豊かな暮らしを求めて手放したものの大きさや生きることの意味のようなものを突きつけられた。
表紙の老婆が何かを伝えようとしている。手に取らずにはいられない本だった。岐阜県揖...
図書
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(11人)
2. 筆のみが知る
幽霊絵師火狂 近藤 史恵‖著
KADOKAWA 2022.6
guriko さんの評価:
時代が明治になってすぐの大阪の料理屋しの田が舞台。
居候の絵師火狂の描く妖しげな絵にまつわる剣呑な出来事を、しの田の娘真阿の夢が解いていく。
月岡芳年の妖艶な浮世絵が頭をよぎった。
辛い過去が二人の気持ちに影を落としているが、嘘のない火狂と真阿の会話で優しい気持ちになれる。
時代が明治になってすぐの大阪の料理屋しの田が舞台。居候の絵師火狂の描く妖しげな絵...
図書
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(2人)
3. 居場所がないのがつらいです
みんなのなやみ ぼくのこたえ 高橋 源一郎‖著
毎日新聞出版 2022.7
guriko さんの評価:
悩みの答えは自分の中にある、それを思い起こさせてくれます。
大切な人を亡くして悲嘆にくれる中、思い出して光を当ててその中で生きてもらう、過去の許せない出来事は豊かな自分を作ってくれたという考え方。
子として、親として、友人として、一緒に働く人としてそれぞれの立場の私をそっとしておいてくれる関係を大事にしようと思います。
悩みの答えは自分の中にある、それを思い起こさせてくれます。大切な人を亡くして悲嘆...
図書
貸出可能
(5人)
4. 頭のよさとは何か
和田 秀樹‖著 中野 信子‖著
プレジデント社 2022.3
guriko さんの評価:
東大に合格する「頭のよさ」としてはレベルの高いお二人の対談集。
大学に入学するための勉強の否定はありませんが、そこで得たものからどう生かしさらに興味を持って深くするかの方が大切なようです。
日本人が重きを置く協調性や空気を読むことは「頭のよさ」から一番遠いところにありそう。
変わってるけどその考え方はすごい!という人を支える所謂日本人らしい人がたくさんいるから「頭のよさ」が際立つ気がしました。
人は脳の萎縮や動脈硬化、ガンなどの老化から逃れられないのなら、人としてのおもしろみのような魅力があることが普通に暮らしていく中で頭がいいってことなのかもしれません。
東大に合格する「頭のよさ」としてはレベルの高いお二人の対談集。大学に入学するため...
図書
(18人)
5. カレーの時間
寺地 はるな‖著
実業之日本社 2022.6
guriko さんの評価:
黒色のスプーンと白抜きのスプーンで語られる祖父と孫の物語。
なかなかわかり会えない二人の間にカレーがいいスパイスを効かせてくれます。
過去は変わらないし視点の違いで全く違うストーリーとなってしまう。
正面から事実を受け止めなければいけなくなったとき、自分に都合のいい解釈でやり過ごしてしまいがちだけです。
そんなとき優しいだけではない家族との繋がりは、逃げずに向き合って大丈夫だと思える力を分けてくれるのかもしれません。
黒色のスプーンと白抜きのスプーンで語られる祖父と孫の物語。なかなかわかり会えない...
貸出不可(未所蔵)
(1人)
6. 母脳 母と子のための脳科学
ポプラ社 2017.11
黒川伊保子
guriko さんの評価:
母親という立場かつ脳科学の観点から我が子の成長を見ると、行動を脳の成長に照らして分析し、その過程を楽しみ、こんなに幸せを感じるのかとびっくりです。
作者自身が学んで得た知識を子育てに生かし、仕事にも結果を出し、つくづくすごい方だなと圧倒されました。
母親という立場かつ脳科学の観点から我が子の成長を見ると、行動を脳の成長に照らして...
図書
貸出可能
(3人)
7. 職場のトリセツ
黒川 伊保子‖著
時事通信出版局 時事通信社(発売) 2021.12
guriko さんの評価:
男性脳、女性脳があるのは作者の他の本を読んで知っていました。
とはいえ、やっぱり感じてしまう、職場でのギクシャクしたやりとり。
なるほど、私の話し方も問題があったか。
話を聞くときには共感が大切。
自分が語るときは結論を先に伝えるように。
相手と違うと思ってしまうことにイライラしたり劣等感を感じない。
まあ、男性上司の職場での対応に期待するっていうのがそもそもの間違いか。
だって大事な夫ではないもの(笑)
男性脳、女性脳があるのは作者の他の本を読んで知っていました。とはいえ、やっぱり感...
図書
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(2人)
8. ルポ中高年ひきこもり
親亡き後の現実 宝島社新書 628 NHKスペシャル取材班‖著
宝島社 2021.11
guriko さんの評価:
不登校、若者のひきこもりも問題だが、その先の中高年のひきこもりは本人も親も長い間悩んだために頑なになっていることが多く、世間と関わらないところでひっそりと続いていた日常は親の死によって破綻。
大事な安全地帯をなくしてしまった恐怖はさらに追い詰め、生きることを拒否してしまう現実がある。
本当に困った人は、自分から助けを求めることも失敗した自分を許すこともできないのですね。
その間に立ち、どうしたらその人に寄り添えるかに奮闘する福祉の方のご尽力にただ頭が下がります。
自分は自分のままで生きていいと思えるのは、周りの人との温かい繋がりがあるからなのでしょう。
できるなら、あなたはそう考えるのねと共感できる存在でありたい、そして、まずは近しい人と優しいやりとりのできる関係に感謝し、保ち続けていきたいと思いました。
不登校、若者のひきこもりも問題だが、その先の中高年のひきこもりは本人も親も長い間...
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貸出可能
(3人)
9. 空白を満たしなさい
平野 啓一郎‖著
講談社 2012.11
guriko さんの評価:
亡くなった人が突然現れ、再び現実を生きる。
主人公は死の直前の記憶がなく、経緯を思い出せない。
周りの人は様々な反応をするが、大事な人と生活の中で「生きたい!」という気持ちに改めて強く気付く。
そこに温かみや光を感じたけれど、なぜかずっと暗い雰囲気がまとまりつく。
主人公は生き直すことで自分の空白を満たし、遺された者の空白を満たそうとした。
でも命を落とすと生き返ることはできないし、亡くなった人の気持ちはわからない。
亡くなった後どうなるのかも知る術もなく、大切な人がもういないという事実を受け止めるしかない。
冷めた私とせめて物語の中では亡くなった人は悩みや痛みや苦しみから解き放たれ穏やかにそして自由であってほしいと願う私が喧嘩をする。
亡くなった人が突然現れ、再び現実を生きる。主人公は死の直前の記憶がなく、経緯を思...
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(6人)
10. 飛族
村田 喜代子‖著
文藝春秋 2019.3
guriko さんの評価:
潮の匂い漂う東シナ海の小さな島。
海女をしていた二人の老婆の暮らしには独特の世界と時間の流れがある。
隠れキリシタンを思わせる海女独自のお経。
海で亡くなった人への敬意、丁寧な供養。
しきたりと験担ぎ。
過疎化している島は緑に覆われていく中、空と海は変わりなくそこにある。
実は自治体に支えられ密漁船や国境という国のデリケートな問題にさらされているが、老婆の暮らしにほとんど接点はなく、娘や役場の職員によって明らかになる。
自然の猛威の下、昔の苦労を辛かったと愚痴をこぼすこともなく今を生きる日本の女性の強い姿がなんとも格好よかったです。
彼女たちはいくらかもたたないうちにその空へ鳥となって飛んでいくのでしょう。
潮の匂い漂う東シナ海の小さな島。海女をしていた二人の老婆の暮らしには独特の世界と...
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