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レビュー一覧 (22件)
ゲンゴロウさんの投稿レビュー/甲斐市立図書館
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21. 土の記 下
高村 薫‖著
新潮社 2016.11
ゲンゴロウ さんの評価:
主人公が今年は田の草が多いからと、中耕除草機をひさしぶりに取り出して「ズルズル押して除草している」との記載。
むむっ中耕除草機すなわち田っ転がしは、ズルズル押しても動かないのだ。腰を入れていったん自身に引き付けてグッと前に押し出す。この繰り返しが真夏の炎天下では、甲州方言風にいえば「えらくたいへんどお」。作品の表記は労働実感とはかけ離れ、作業の何たるかを把握していない。作者にこんなレクチャーをしたのは奈良盆地の耕作者なのだろうか、、、。
『土の記』というタイトルを支えるだけの稲つくりを、作者は把握できていない。
なお、田っ転がしの姿を、竜王農振地区では見かけなくなって久しい。ただ混合燃料で動く中耕除草機を使っている方はいる。
主人公が今年は田の草が多いからと、中耕除草機をひさしぶりに取り出して「ズルズル押...
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22. 土の記 上
高村 薫‖著
新潮社 2016.11
ゲンゴロウ さんの評価:
2018年台風が日本列島を通過するたびに、大雨となる。釜無川からの取水を止めて祖母川が落水。泥鰌やハヤが祖母川を行き来する。いつもの情景だが、今秋はいつもの生き物とはちがう動きが現れた。丈40センチはある鯰だ。これは獲らなくてはと東祖母川に降りて、鯰を追いかけた。
そういえば『土の記』の主人公は、鯰を田んぼで飼っていたなと思いだす。
社会派ミステリー作家の初の純文学作品で、なんと三つの賞を受賞した作品だ。とはいえ関心があるのは、奈良中山間地でのヒノヒカリ栽培の仕方だ。竜王農振地区でヒノヒカリ栽培10年となる者として、奈良の特産米ヒノヒカリの作付け手法を『土の記』から読み取ろうと手に取った。
三畝程度の田んぼがならぶ棚田に、溝切りをおこなう主人公が登場する。こんなに狭い田んぼでも溝切りするのかと、疑問符が点灯した。実は竜王農振地区で溝切りを見かけたことがないから、一反前後が多い竜王農振地区でおこなっていないのに三畝程度で行っていることが驚きだった。田植え後週一で畝間を歩けば足跡溝ができるからそれで十分だろうに、、、、。わざわざ溝切り、なのか。(下へ続く)
2018年台風が日本列島を通過するたびに、大雨となる。釜無川からの取水を止めて祖...
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