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かがみの孤城
蔵書数: 6冊 貸出数: 2冊
貸出可能数: 4冊 予約件数: 0件
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資料の状況
竜王図書館 <1012158273>
貸出可 / 1F棚17/913.6チ-ハ / /YK/913.6/ツ/  / 帯出可
竜王図書館 <1012274385>
貸出可 / 書庫閉架地域 / /YK/913.6/ツ/  / 帯出可
竜王図書館 <1012169254>
貸出中 / 1F棚17/913.6チ-ハ / /YK/913.6/ツ/  / 帯出可
敷島図書館 <410964548>
貸出可 / 一般913.6タ-ノ / /YK/913.6/ツ/  / 帯出可
双葉図書館 <2811157128>
貸出可 / 一般小説913.6ア-ト / /YK/913.6/ツ/  / 帯出可
双葉図書館 <410957674>
貸出中 /  / /YK/913.6/ツ/  / 帯出可
詳細情報
ISBN 4-591-15332-1
13桁ISBN 978-4-591-15332-1
書名ヨミ カガミ ノ コジョウ
著者ヨミ ツジムラ ミズキ
分類記号 913.6
価格 ¥1800
出版者ヨミ ポプラシャ
大きさ 20cm
ページ数 554p
抄録 部屋に閉じこもっていたこころの目の前で、鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先の世界には、似た境遇の7人が。秘めた願いを叶えるため、7人は城で隠された鍵を探す-。『asta*』連載を大幅に加筆修正して単行本化。
メディア化タイトル かがみの孤城
著者紹介 1980年生まれ。千葉大学教育学部卒業。「冷たい校舎の時は止まる」で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。「ツナグ」で吉川英治文学新人賞、「鍵のない夢を見る」で直木賞受賞。
4人中 4人が好評価
期間限定の避難場所
(2019/09/16)
あめんぼう/東温市立図書館
主人公は同級生のイジメにより学校に通えなくなった女子中学生。
人目を気にしながら家に引きこもる生活を送る彼女はある日、鏡の中に引き込まれる。
そこには狼のお面をかぶった少女、そして主人公と同じように学校に通う事ができない中学生たちがいた。
狼のお面をかぶった少女ーオオカミ様はこの城がどういう所なのか、ここにいる時のルールを説明する。
城に集まった彼らが城でする事は、何でも願いが叶う鍵を探すこと。
その鍵で叶う願いはひとつだけ。
城が開城する期間は翌年の三月三十日まで。
だけど、鍵が見つかった時点で城に来る事はできなくなる。
さらに、城の開いている時間は日本時間の朝9時から夕方5時まで。
その時間外に城にいると狼に食い殺される。
その城に通う内に他の子たちと徐々に仲良くなる主人公。
なるべく長くこの城に通うために、彼らは鍵が見つかっても期限ギリギリまで使わないようにしようと決める。
だけど、この城にはもう一つのルールがあってー。

読んでいてこんな避難場所が中学生の頃にあったら良かったな・・・と思った。
主人公の女の子の場合は学校では一人の少女によりイジメられ居場所がなくなったけど、両親はかなり理解のある人たちだと思う。
私の場合、家も学校も居場所がなかったから、これを読んでいて、あの頃の自分はすごく頑張ってたな・・・とつくづく思った。

この物語の主人公は私とは世代も家庭環境も違うけど、読んでいて共感できた。
彼女が考えることー例えば、ある日、素敵な転校生が登場して彼女だけの友達になる。
なんて想像。
いじめた人間に自分は時間を奪われたという思い。
学校に行けない焦りや他の仲間たちが前に進みだそうとした時の思いー。
とても繊細な感覚で、イジメにあっている子の心に寄り添っている本だと思った。

また、じっくりゆっくりと相手に気遣いながら仲良くなっていく彼らの様子を見ていると、それが本来普通なのかもな・・・と思った。
友達百人できたら・・・なんて歌があるけど、会ってすぐに誰とでも仲良くなれる、なんて、むしろその方が不自然かもしれない。
そういう風に、人と関わり合おうとする彼らに好感がもてた。

この本ではいくつものつながりがあって、「ああ、そうだったんだ・・・」という事がいくつもラストに用意されている。
オオカミ様の正体も最後に明かされる。

この城が魅力的なのは期間限定だったからだと思う。
自分の生きる過酷な世界からちょっと逃避できる場所ー。
だけど、そこは自分の本来生きるフィールドじゃない。
それを彼らも分かっているから、ずっと焦りや不安を感じている。
人生の中でこういう場所が一時期あるのは素敵だけど、私だったらその場所をなくした喪失感と現実の厳しさに却って折れていたかもしれない。
4人中 3人が好評価
ファンタジー小説
(2018/12/11)
はるちゃん/小郡市立図書館
不登校の中学生の心理描写がとても繊細なタッチで書かれていた点は高評価だが、内容はマンガ的。
中高生が読むのであれば面白い本だったろうと思える。
2人中 2人が好評価
学校という枠とどうむきあうか・・
(2018/05/22)
るなくん/網走市立図書館
「学校へ行きたくない」と言ったなら、親としてどう対処すべきか・・自分自身がそんな思いに陥ったらどう解決していくのか・・悩める子供そしてそんな子供と向き合う親に読むことをおすすめしたい子育てのバイブル本の1冊だと思います。
2人中 2人が好評価
石橋中学校Iさんのおすすめ
(2019/06/20)
体験学習生徒/池田市立図書館
いじめのせいで学校に行けなくなってしまった女の子の話です。
不登校の少女こころの部屋の鏡がある日突然光りだし、その鏡の中に入るとこころと同じ不登校の子供たちがいます。
話の中で主人公と登場人物たちが協力する話です。ぜひ読んでみてください。
2人中 2人が好評価
悩める子どもたちの願い
(2018/07/20)
スヌスムムリク/常総市立図書館
クラスメイトの嫌がらせに追い詰められ、中学校に行けなくなった安西こころ。
こころはある日、鏡の中にある城に招待され、ゲームに参加することになります。そのゲームとは、同じように集められた中学生たちとの、城のどこかに隠された「願いをかなえてくれる鍵」を探す競争でした。

それぞれの悩みを抱える参加者の子どもたちの中で、最後には誰がどんな願いをかなえるのか。人と関わりあうことの難しさと楽しさを、あらためて考えさせられます。
0人中 0人が好評価
面白い!
(2019/10/25)
ひー/和泉市立図書館
結末がどうなるのか、最後までおもしろく読めました。不思議な話でしたが、感動するところもありました。もう一度読んでみたい本です。
0人中 0人が好評価
ファンタジー過ぎないファンタジー
(2020/04/22)
kumyleone/島原図書館
それぞれそ様々な問題に向き合う多感な子どもたちのシビアな感情とともに描かれるファンタジー。大人になってもこんな世界に憧れる。シビアさが加わり、ファンタジーすぎないところがいい。とっても夢のあるお話。
0人中 0人が好評価
ラストに向けての伏線回収が秀逸
(2022/09/28)
neko0721/海南市下津図書館
登場人物を取り巻く環境がつらく、読み進めるのがつらい部分が多いですが、
ラストに向けての伏線回収とああ、そうだったんだ!!という展開で
最後まで読むと納得できるし、何より心が温まります。
生きることに悩んでいる世代に読んでもらいたいです。
0人中 0人が好評価
「こころ」を揺さぶられる物語
(2020/06/07)
チルダ/菊陽町図書館
 2018年の本屋大賞受賞作。
 辻村深月は不思議な作家である。まぁまだ著者の作品は、本書を含め三冊しか読んだことがないのだが。何が不思議って、どんな作家にもある、手癖のようなものがその三冊には見受けられないのだ。文体であったり、登場人物の言い回しであったり、舞台背景のチョイスであったり。そういう、同じ人が書く限り必ず出てくる個性が、彼女の作品には希薄だ。多分、僕は著者名を隠してこの人の本を読んだら、「これは辻村深月だ」と言い当てる事はできないだろう。
 ただ、だからと言って面白くない訳ではない。むしろ逆だ。これは想像でしかないが、彼女は恐るべき技術と執念で、作品毎に緻密な最適化を行っているのではないか。「辻村深月の作品」としてではなく、「この物語」として何が最適か。そういう事を計算して創り込む。その結果として、作家としての個性が希薄化している。そんな事を、読みながら考えた。
 さて、本書についてであるが、重要な伏線が余りうまく隠せていないところがマイナス。ただしラストに向けての展開は見事。個人的な好みを言えば、「ハケンアニメ!」の方が良いなと思った。
 ここまで書いて、唯一この作家の個性が見えてきたのだが、それは「読者の心情を操るのが上手い」ということだ。「水底フェスタ」ではどんどん沈みマイナス方向へ。「ハケンアニメ!」では熱く熱くプラス方向へ。そして本書では…。これは読んで確かめてもらいたい。何れにせよ、辻村深月は貴方の「こころ」を揺さぶってくる。それだけは確約できる。

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