百貨店で働く人たちが織りなす優しさがあふれる本です。
白い子猫に出会うと（優しさという魔法のエッセンス？がかけられ）、願いが叶う癒しの内容です。斜陽傾向にある百貨店ですが、子供のころは特別におしゃれしてお買い物をして、屋上でお子様ランチを食べた思い出が蘇って懐かしくほっこりしました。
幼稚園の頃、手動のエレベーターガールの白い手袋と首に巻いたスカーフにあこがれました。そのあとだんだん自動ボタンにかわり、高速エレベータで屋上まで登るガラス越しの街並み風景も今はもう昔の思い出です。
ノスタルジックな背景と癒しの世界観は読み終えたとき心地良い。

小さな百貨店を舞台にした物語ですが、従業員、客などの百貨店に対する想いがつづられていました。読書中はもちろん、読後も、ほのぼのとした温かい気持ちでいっぱいになりました。
あとがきで紹介のあった「桜風堂ものがたり」も読んでみます。