魂で繋がっていたはずの初海が突然江川青年の前から消えた。その失踪のなぞを初海の父ともに追跡していく。違う局面ではおなじみ姫川玲子刑事が女子大生殺人事件の担当をしていた。双方のまったく無関係な事件が、どう結びつくのか・・結末まで姫川刑事に寄り添い読み進めのが醍醐味なシリーズ作品。

失敗した・・・。
読んでいてすぐに、姫川という女刑事が登場するシリーズだと分かり、読む気力が半減した。
以前、このシリーズの本を何冊か読んだけど、どうにも面白いと思えない。
私には合わない。
途中から斜め読みした。

話は今から２０年前に行方不明になった女子高生の話から始まり、姫川が追う、女性殺害事件へ。
やがて、姫川がその事件を追う内にたどり着いたのは２０年前の事件。
行方不明になった女子高生には当時つきあっていた彼がいて、その男性は今自衛官になっていた。

何か、いつの間にか話が変ってる、という展開だった。
斜め読みしたせいもあるけど、さっきまで女子高生の話だったのに、いつの間にか別の話、別の話、と頭がついていく前に展開していて、それのどれもが話の本筋に必要か？このくだり・・・というのが多い。
これはこのシリーズのファンで、登場人物たちに思い入れがある人が読むと面白い、という類のものだと思う。
そのどちらでもない私には読んでいて話に入りこめず、ただただ退屈でうんざりきた。
珍しく残虐なシーンがないな・・・とそれは評価していたら、それも後半であり。
いくら大事な人とは言え、２０年間、彼女を思い、自分の人生を捧げた男性の生き方も健気、純愛という見方はできない。
私は好きじゃなかった。

　ルージュから２年ぶりに読んだ最新姫川シリーズ、前作ルージュの印象は東野圭吾さんで言う所の「祈りの幕が下りる時」の様な〆的な作品だったので、今作は初心に戻って一から出直す様な作品、一般的な事件が有りミステリを解き事件解決の様な普通の警察物では無いので、それを期待する姫川シリーズ無読な読者には酷な作品です、誉田哲也氏の作品を楽しむ作品なので注意願います。
　最新作ボーダレスの作品内でもちょっと宣伝しているように、姫川未読の方にはストロベリーからの、出来ればジウシリーズ等の膨大な誉田哲也氏の警察物を時間を掛けて最初から順番に読んで頂きたい、面白くなければ読まないでほしい。