かなり昔に読んだ「世界の終わりとハードボイルワンダーランド」を思い出しながら
新しい気持ちで読んだ新刊。
そこにはやはり村上氏ならではの哲学がちりばめられていた。
作中の僕の存在感が、どちらの世界でも図書館で働いているし、どちらが本物なのかと思案。
孤独な心を持つ、自閉的な性格の僕は、独特な表現で読者を深い底へと引きずり、
浸らせる。
他の作家にはない、難解で美しい文体表現にまたまた魅了された。

　大変な作業かと思いますが第３部のボリューム不足が初見の方にはどうかなと思いました、そこの所が万人の方には勧められないかなと思いました。
　既視感がある内容ですが、中盤からは内容が刻々と変化し６００ページ超の長編作品ですが飽きずに読めました、他人とは思えない主人公に親近感を覚えました。
　皆さんも著者の話題の他作品同様、この作品で村上ワールドに浸って下さい。