甲斐市立図書館

焼きだされた鉢四郎の思わず言った一言から新選組の賄い方として入隊する。おいしいものを食することは人の心を柔らかくする。そんな様子を交えて厨房から新選組をとらえ、歴史的、政治的観点とは異なる視線が面白い。
刺激的だったのは窯でご飯が炊けるようす。思わずおにぎり1個食べさせてほしくなる。新選組の面々にさぞ重宝されたであろうと思った。

焼きだされた鉢四郎の思わず言った一言から新選組の賄い方として入隊する。おいしいも...

サイコパスは存在し遺伝するのか・・この本に関係はないのだが犬を購入するときにショップの人に、「この犬は父方母方双方に血縁はおりません。よって高価な犬種であり今後も交配の際は、お相手に注意しなければ子の価値が下がります。」と言われたことが思い出した。人間の血統とは性格や才能のことなのかな・・・と親が購入する際、となりで聞いていて不思議な気分になり子供が生まれたときも気になった。
遺伝とはどこまで影響するのだろう。ましてやサイコパスの遺伝ならかなりの恐怖を感じると思われる。錠人の理性に期待し読み進めた。

サイコパスは存在し遺伝するのか・・この本に関係はないのだが犬を購入するときにショ...

女形として類稀のない美貌を持つ喜久雄は人々を魅了する。極道の息子ではあるが歌舞伎界に君臨するまでの人生が壮絶だ。
芸を極め続けた先に待ったていたものは何だったのか。
華麗な世界の歌舞伎界の裏側を垣間見る感があり、なんでも頂点を極めるのは並み大抵の努力だけでは収まらないと痛感。どんなに望み、鍛錬し努力しても持って生まれた天分が必要なのだろう。喜久雄の生き様を堪能した本だった。

女形として類稀のない美貌を持つ喜久雄は人々を魅了する。極道の息子ではあるが歌舞伎...

極道の息子は歌舞伎界の名門の息子とともに、芸の道にすすむ。世襲の壁・・名人で跡継ぎとなる者と実力の闘いはどちらも至極困難な人生だと思う。平凡であり才のない人生を送っている私などとても想像のできない世界観なのだろう。
二人の行く末を祈り、下巻の花道篇を読もうと思う。

極道の息子は歌舞伎界の名門の息子とともに、芸の道にすすむ。世襲の壁・・名人で跡継...

一人の男とその愛を受ける女たち。家族と呼ぶにはあまりにも妖しい想いが纏わりつく。通人・凡人には理解しがたい感性がなければ名作は生まれなかったのだろう。
谷崎氏の妻松子の妹、重子からの観点からの家族構成や生活がみえてくる作品。
過去になりつつある谷崎文学にまた今、浸りなおしてみたくなった。

一人の男とその愛を受ける女たち。家族と呼ぶにはあまりにも妖しい想いが纏わりつく。...

6編の短編で構成された本。世界観が個々に違う内容だ。
その中のラストの短編「ヒロミの旦那のやさおとこ」がとても印象に残った。
仲良し3人組女子の場面ごとに思い描く感情がマチマチである。
不思議な感性で描かれる内容に引き込まれる。

6編の短編で構成された本。世界観が個々に違う内容だ。その中のラストの短編「ヒロミ...

力（ﾁｶﾗ）の父は有名女優の運転する車に同乗、事故に巻き込まれる。その女優が顔に怪我をして自殺。父は入院先から消息不明になる。力の母は激しい報道の取材に怯え各地へと逃げる。行く先々での生活が二人を力強く変えていく。逃げる理由がわかるまではちょっと釈然としない思いで読み進みていた。
この環境はﾁｶﾗ君にとっては継続した方がよいのではと・・・
「生きていく力は守るものがある人間ほど強い」逃げているようようで本当はお母さんは戦っていたのかもしれない。

力（ﾁｶﾗ）の父は有名女優の運転する車に同乗、事故に巻き込まれる。その女優が顔に...

おちかは実家で起きた不幸な事件に心を閉ざす。心の癒しのため江戸の袋売りの叔父夫婦に身を寄せる。叔父に荒療治なのかおちかに不思議な話を聞き捨てる役を命じられる。人々から縁遠い生活をしていたおちかは渋々こなしていた黒白の間での聞き語りによって次第に心が変化していく。短編完結と思いきやラストまで恐怖と不思議さ・・・そして最高の人情が織りなす江戸話である。そしておちかの聞き捨て百物語の始まりでもある。今後も楽しみだ。

おちかは実家で起きた不幸な事件に心を閉ざす。心の癒しのため江戸の袋売りの叔父夫婦...

おなじみ下町ロケットのシリーズ。佃航平のビジネスチャンスに係わる正義感と人情愛。その基幹がこのシリーズの面白みだと思う。どの企業でも大なり小なりどの部署でも利益に左右される苦悩が滲み出る。起業家でなくても働く者として勉強になった。

おなじみ下町ロケットのシリーズ。佃航平のビジネスチャンスに係わる正義感と人情愛。...

日常の子供たち同士の行動が、遊びとも犯罪とも判断できない混同状態になる。境目が曖昧ななっていく様子が、ただ・・ただ・・恐ろしい。
切り口がするどい文章に恐怖をかんじた。とても印象に残る本。

日常の子供たち同士の行動が、遊びとも犯罪とも判断できない混同状態になる。境目が曖...