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レビュー一覧 (11件)
石に介たりさんの投稿レビュー/飯塚市立図書館
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図書
貸出可能
(3人)
1. 止まった時計
麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記 松本 麗華‖著
講談社 2015.3
石に介たり さんの評価:
当事者にしかわからない、見えない視点はあると思う。書くのにも勇気がいったでしょうし、いろんな批評があっただろうなぁ。彼女からすれば、確かに優しいお父さんだったのかもしれない。信者だって、末端の人たちは被害者と言うしかないのかもしれない。この事件に対する答えのようなものは誰にも出せないからこそ、様々な立場、視点から見ることが必要だという点で、この本を読んで良かったと思っています。
当事者にしかわからない、見えない視点はあると思う。書くのにも勇気がいったでしょう...
貸出不可(未所蔵)
(1人)
2. フラニーとゾーイー
新潮社 1996.5
サリンジャー 〔著〕, 野崎孝 訳
石に介たり さんの評価:
サリンジャーの小説って特殊なんですけど、面白いですよね。最初の長い手紙とか、妹と兄の名前で二部構成になってるところとか。訳者・野崎さんの解説も読解を手助けしてくれて、読みやすいです。村上春樹さんの小説の中でも紹介のあった、「どうして結婚しないのか?」という母からの質問へのゾーイーの答えが最高です。
サリンジャーの小説って特殊なんですけど、面白いですよね。最初の長い手紙とか、妹と...
貸出不可(未所蔵)
(1人)
3. ウェイクフィールド, ウェイクフィールドの妻
新潮社 2004.10
N.ホーソーン 著, 柴田元幸 訳, E.ベルティ 著
石に介たり さんの評価:
久しぶりにゾクゾクして読んだ本。実在したらしい奇妙な行動をとった中年男を新聞記事から拾って、作者の頭と腕で想像を広げて書かれた短編と、また、その時奥さんはどうだったんだろう? と別の作家が別人物にスポットを当てて書いた二篇が収録されている。
夫の話はホラー小説のような深く濃い味わいの作品。男の暗い心の奥が浮かび上がってくるよう。反対に妻の話はコメディータッチ。このウェイクフィールド夫人の書くヘタクソな日記には非常に笑わされる。でも実際、こんな目に遭わされたら笑ってはられないだろうな、と思う。どことなく、映画「かくも長き不在」を思い出してしまいました。このウェイクフィールド、人類史上に残る、奇妙な男ですね。
久しぶりにゾクゾクして読んだ本。実在したらしい奇妙な行動をとった中年男を新聞記事...
図書
貸出可能
(4人)
4. ねじまき鳥クロニクル 第1部
泥棒かささぎ編 村上 春樹‖著
新潮社 1994.4
石に介たり さんの評価:
ちょうど求職中に読んだので、主人公ののんびりと重苦しい日々がすごく理解できましたね。クミコさんとの生活、出会いから様々な物語も良かったし、ノモンハンの戦争の話、ノボル氏との緊迫した関係…。シナモンとか、好きな登場人物でしたし、間宮中尉の、あの、皮剥ぎ事件は衝撃でした。とにかくどこをとっても印象深い。
今後はこれ以上の物語を求めていくことが人生の楽しみかなぁ…。
ちょうど求職中に読んだので、主人公ののんびりと重苦しい日々がすごく理解できました...
図書
(7人)
5. 夏への扉
新訳版 ロバート A.ハインライン‖著 小尾 芙佐‖訳
早川書房 2009.8
石に介たり さんの評価:
夏休みに読むのにふさわしい物語。途中、法律? 経済学? 物理学? 専門的な用語やらなんやら色々出てきますが、主人公が勝手にせっせと進めていくのでそれほど難しくありません。
そんなにサクサクと発明品を生み出せるものなのかと、その辺は疑いたくなりますが、信じてた人に裏切られた絶望、そこからの巻き返し。最後は全部を回収してスッキリとハッピーエンドとなるので、物語としてはいい読後感を得られます。爽やかさ、幸福感を小説に求める方にはオススメです。
夏休みに読むのにふさわしい物語。途中、法律? 経済学? 物理学? 専門的な...
図書
貸出可能
(1人)
6. 魔法の夜
スティーヴン ミルハウザー‖著 柴田 元幸‖訳
白水社 2016.6
石に介たり さんの評価:
この作者の作品の中では、一番好きかも。建物の影、人々のひそやかな息、すべてが経験のある、自分の目で実際に見てきた夜の風景と重なって、こんなに夜を満喫できる本は他にはないかもしれません。引きこもって小説を書く青年と少女窃盗団のお話が特に好きで、彼らに同情するでもない、かといって放置したいわけでもない、そういう距離感でいられるこの物語が非常に好きです。
この作者の作品の中では、一番好きかも。建物の影、人々のひそやかな息、すべてが経験...
貸出不可(未所蔵)
(2人)
7. 高丘親王航海記 上
埼玉福祉会 2011.5
澁澤龍彦
石に介たり さんの評価:
仏教的な香りはそこまで強くなく、歴史や海の香りが強い幻想譚。
いくつかの短編でまとめられていて読みやすく、細かな風景・建築物の描写がいい。夢と現実、時間までもが海の波のように行きつ戻りつして、親王と一緒に酔ってしまいそうな感覚でした。こういう古代の物語でありながら、時々ひらりと現われるカタカナ語 アンチポデス…などがまた幻惑してくれます。物語はそこまで心掴まれなかったけれど、こういう幻想を味わったことはずっと残っていきそうです。
仏教的な香りはそこまで強くなく、歴史や海の香りが強い幻想譚。 いくつかの短編でま...
貸出不可(未所蔵)
(2人)
8. 華氏451度
早川書房 2014.6
レイ・ブラッドベリ 伊藤典夫
石に介たり さんの評価:
物語の中で未来道具みたいな物が出てくると、どういう外見の物? と少々わかりづらかったところもありますが、文章は美しさがあるような気がしますし、多分、「火星年代記」に届きそうなくらい好きな作品。不満は、ヒロイン的存在の少女が途中からまったく消えてしまって、本当にどうなったのかわからないところ。しかし、壊れそうになりながらも必死に戦う主人公の姿に胸を打たれますし、展開が早く、辛いほど長編の小説でもありません。まさか、こうなってしまうとは…という展開になるところも、読みごたえがあります。
物語の中で未来道具みたいな物が出てくると、どういう外見の物? と少々わかりづら...
図書
貸出可能
(1人)
9. ミスター・ヴァーティゴ
ポール オースター‖著 柴田 元幸‖訳
新潮社 2001.12
石に介たり さんの評価:
少年が空を飛ぶ…なんてファンタジーと思いきや、100パーセント「オースター」という大人向けの小説。相変わらず人生の堕落はつきものだし、私としては、オースターの小説なら他の物の方が面白いしオススメなのですが、語り口は軽快でリズム良くスイスイ読めるし、主人公のウォルトとイェフーディ師匠のコンビは、「ムーン・パレス」のマーコとエフィングの二人みたいで、羨ましい師弟関係だなぁと思います。物語の後半はちょっと辛いです。でも、あなたも「空を飛べる」方法を学べるかも?
少年が空を飛ぶ…なんてファンタジーと思いきや、100パーセント「オースター」とい...
図書
貸出可能
(3人)
10. ムーン・パレス
ポール オースター‖著 柴田 元幸‖訳
新潮社 1994.3
石に介たり さんの評価:
ホームレス生活について描くと活き活きと(?)しているオースター。ダメな階段をどこまでも転がり落ちていった主人公ですが、恋人のキティや不思議なバイトのおかげで徐々に人生を取り戻していく。しかし物語とはそういうものなのか、自分の出生の謎が明らかになったと思いきや、哀しい切ない終わりを迎えます…。物語のご都合主義などは、この物語に関しては全然気になりません。こうじゃなかったら、これほどの感動はなかったと思います。この物語を読んで、こういう青春はなかなかないけど、また一段大人になれたような、そんな清々しい気持ちになれました。
ホームレス生活について描くと活き活きと(?)しているオースター。ダメな階段をどこ...
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