2組の夫婦の子供に対するエピソードが殺人事件とどう結びつくのか、その謎を追って
次々とページをめくっていく内に一晩寝ずに読み終えた。

子供を思う気持ちが切なくて、涙した。
家族とは血のつながりだけではないと思いながら、自分が当事者であったのなら、
どう決断したのだろうと、その難しさは深いものがあると思う。
殺人事件を追う松宮刑事もまた、自分の出生の秘密を知るところとなる。

いくつもの糸がもつれ、絡み合いそしてつながっていく。
安定した構成力のある内容で面白かった。

　久しぶりの読書でしたが、面白い本はあっという間に読み終わりますね。
　加賀恭一郎の準シリーズですが、初見の方でも心配なく読めます。
　最近の著者の作品にしては地味な感じがしますが楽しめました。
　肩ひじ張らず読めるので万人の方にお勧めします。

久々の加賀恭一郎シリーズ。といっても主人公はいとこの松宮刑事。
ドラマや映画では「溝端淳平」さんが演じていた役。
子どもを地震で亡くした夫婦。親のあとを継いで旅館を継いだ女性。そして・・・
昨日の夕方から読み始めて、結局、結末が気になって「読まずに寝れるか！」と今朝はちょっと寝不足。
著者の趣味らしい雪山シリーズに比べたら、ずっと面白いし「沈黙のパレード」（ガリレオシリーズ）にガッカリした後だけに、満足～

加賀恭一郎刑事の従弟の松宮修平刑事の物語。体外受精を巡る二組の夫婦と松宮刑事の出生にまつわる話が見事に絡み合う。場面が絶妙に目まぐるしく転換する。時間を忘れて一気に読み進めた。

加賀恭一郎シリーズ。主人公は従弟の松宮修平。殺人事件の謎解きを題材にしているが、親子問題を採り上げている。殺人被害者の親子関係と主人公の親子関係の二つが同時進行しながら物語が展開。単なる殺人ミステリーではない、人間物語。