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ブックリスト (711件)
子門さんのブックリスト / 筑前町図書館
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(6人)
101. アンブレイカブル
柳 広司‖著
KADOKAWA 2021.1
子門 さんの評価:
そもそも、このタイトルの意図がよく判らない。
辞書には「壊すことができない」とあって、主人公たちの生きざまを読んでいくと
「たしかに、そうなのだろうな」とは思うが、だからといって、コレはないのでは
ないか?初見の人に手に取りやすいシロモノにしておくべき、と愚考。
で、内容。日中戦争から太平洋戦争にかけて、軍国主義の道を辿る日本。邪魔な存
在は排除されていく。作家・小林多喜二、川柳人・鶴彬、出版社の編集者たち、そ
して哲学者・三木清。
僕個人としては、久々に懐かしい個人名を眼にできて楽しかった。三木清など、学
生時代以来だから、ン十年ぶりか?当時、先輩たちの座右の書の一冊が三木清であ
り、その凄絶な生き方(死に方)も惹く一因であったとおもう。
小林多喜二はこれまた有名すぎる人物、作品であるが、勤務先の銀行内であれだけ
人望があったとはうかつにも知らなかった。意外な知見を得た。
鶴彬。この方については、恥ずかしながら、まったく無知であった。
先日、「西日本新聞」のコラム「永田健の時代斜め読み」で知り、彼の伝記などを
読んでいる最中。本作にもあるように、なかなかに型破りな人物であったようだ。
ただし、彼が憲兵の一員となる可能性があった・・・とは考えにくいけども。
ついでながら、鶴彬の川柳をいくつか挙げておく。
手と足をもいだ丸太にしてかへし
もう綿くずを吸へない肺でクビになる
ざん壕で読む妹を売る手紙
タマ除けを産めよ殖やせよ勲章やろう (旧字そのまま)
辛辣などというレベルではない。
肺腑をえぐる、素直にそんな感想をもってしまう。
権力者側からするなら、憎悪するって感じではなかったろうか。
それは一人、鶴彬だけではなく、小林多喜二も三木清も、そして若き出版人たち
へも共通して向けられた憎悪であった。
いずれも若くして不本意な死を強制された人々である。
だからといって、おのれの生きざまを後悔して死んでいったとは思わない。
その名前は、伝説となり、人の世が続く限り忘れられることはない。
そのイミで「アンブレイカブル」なのだろう。
ただし、本書を読者が真剣に読むのは、逆説的ではあるが、あまりいい傾向では
ないとおもう。気楽に楽しめるそんな世の中が続いてほしいものではある。
追記
「叛徒」は「はんと」とよむ。「ほんと」ではない。
図書館各位。訂正を求めたい。
そもそも、このタイトルの意図がよく判らない。辞書には「壊すことができない」とあっ...
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102. 沈黙の艦隊 4
講談社漫画文庫 かわぐち かいじ‖著
講談社 1998.3
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103. 沈黙の艦隊 3
講談社漫画文庫 かわぐち かいじ‖著
講談社 1998.3
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104. 沈黙の艦隊 2
講談社漫画文庫 かわぐち かいじ‖著
講談社 1998.3
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105. 沈黙の艦隊 1
講談社漫画文庫 かわぐち かいじ‖著
講談社 1998.3
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106. écriture新人作家・杉浦李奈の推論 9
人の死なないミステリ 角川文庫 ま26-709 松岡 圭祐‖著
KADOKAWA 2023.8
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107. 地下のベルリン
河合 純枝‖著 宮本 隆司‖写真
文芸春秋 1998.8
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108. リトアニア
小国はいかに生き抜いたか NHKブックス 776 畑中 幸子‖著
日本放送出版協会 1996.8
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109. ラウリ・クースクを探して
宮内 悠介‖著
朝日新聞出版 2023.8
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110. ヘルメス
山田 宗樹‖著
中央公論新社 2023.8
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