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推薦文、作家による作家の
全集内容見本は名文の宝庫
風濤社 2018.11
中村 邦生
∥編
(1人)
蔵書数: 1冊
貸出数: 0冊
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敷島図書館 <411184054>
貸出可 / 一般913.6マ-913.9 / / /914.6/ス/ / 帯出可
詳細情報
ISBN
4-89219-452-8
13桁ISBN
978-4-89219-452-8
書名ヨミ
スイセンブン サッカ ニ ヨル サッカ ノ
副書名ヨミ
ゼンシュウ ナイヨウ ミホン ワ メイブン ノ ホウコ
著者ヨミ
ナカムラ クニオ
分類記号
914.68
価格
¥2300
出版者ヨミ
フウトウシャ
大きさ
19cm
ページ数
317p
一般件名
随筆 随筆集
抄録
比喩的な修辞にあふれる讃嘆、独自の作風を巧みに記すミニ作家ガイド、意外な一面を伝える出会いのエピソード、思い出をたどるエッセイからにじみ出る敬愛…。個人全集の宣伝用小冊子「内容見本」に掲載された推薦文を集録。
著者紹介
1946年東京生まれ。立教大学大学院博士課程満期退学(英米文学専攻)。作家。大東文化大学名誉教授。著書に「月の川を渡る」「風の消息、それぞれの」など。
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吉本ばななの「父と全集」に、ぐっときた
(2019/02/18)
ゲンゴロウ/甲斐市立図書館
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吉本ばななの父?
吉本隆明だ。
全集は、晶文社から刊行されていて、18巻まで竜王図書館にあり残り十数巻の刊行が予定されている。その内容見本に掲載された一文が、本書に載った。
50年前、著作集が勁草書房から刊行されていて、『言語にとって美とはなにか』を高校の夏か春の休みに、文学史のテキストとして挑んだ。文学者の戦争責任論や転向論等に、硬質な文体への違和感を持ちながらも惹き込まれていった。
そもそも吉本が視野に入ったのは、色川大吉『明治の文化』に載った「精神構造としての天皇制」だった。吉本が編んだ『ナショナリズム』や『国家の思想』に、多くを学んだ。
欧米の翻訳前情報を密輸入して、その衣で社会や時代を裁断してみせる「アカデミック知識人」とは真逆なスタイルで試行し、自身の力で思想を確立した稀有な存在が吉本だった。そんな硬質な思想家を「お父ちゃん」と呼ぶ、ばななと母と姉。
「『病院で高熱を出し死の床にいても『支払いのことで心配があったら俺に言ってくれよ』と何回も言っていた父。自分の容態については一度も泣き言を言わず『お母ちゃんはどうした、お姉ちゃんは大丈夫か』と家族の心配ばかりしていた。」(全集の刊行について)「必ず出る、今じゃないかもしれないけれど、必ず出るよ、と姉と私と間宮さんは繰り返し父に言い続けてた。」
この全集は刊行され、竜王図書館に揃えられつつある。
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吉本隆明だ。
全集は、晶文社から刊行されていて、18巻まで竜王図書館にあり残り十数巻の刊行が予定されている。その内容見本に掲載された一文が、本書に載った。
50年前、著作集が勁草書房から刊行されていて、『言語にとって美とはなにか』を高校の夏か春の休みに、文学史のテキストとして挑んだ。文学者の戦争責任論や転向論等に、硬質な文体への違和感を持ちながらも惹き込まれていった。
そもそも吉本が視野に入ったのは、色川大吉『明治の文化』に載った「精神構造としての天皇制」だった。吉本が編んだ『ナショナリズム』や『国家の思想』に、多くを学んだ。
欧米の翻訳前情報を密輸入して、その衣で社会や時代を裁断してみせる「アカデミック知識人」とは真逆なスタイルで試行し、自身の力で思想を確立した稀有な存在が吉本だった。そんな硬質な思想家を「お父ちゃん」と呼ぶ、ばななと母と姉。
「『病院で高熱を出し死の床にいても『支払いのことで心配があったら俺に言ってくれよ』と何回も言っていた父。自分の容態については一度も泣き言を言わず『お母ちゃんはどうした、お姉ちゃんは大丈夫か』と家族の心配ばかりしていた。」(全集の刊行について)「必ず出る、今じゃないかもしれないけれど、必ず出るよ、と姉と私と間宮さんは繰り返し父に言い続けてた。」
この全集は刊行され、竜王図書館に揃えられつつある。