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「鬼畜」の家
わが子を殺す親たち
新潮社 2016.8
石井 光太
∥著
(9人)
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貸出数: 0冊
貸出可能数: 1冊
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竜王図書館 <1012242903>
貸出可 / 1F棚31/338.2-369.2 / / /368/イ/ / 帯出可
詳細情報
ISBN
4-10-305456-6
13桁ISBN
978-4-10-305456-6
書名ヨミ
キチク ノ イエ
副書名ヨミ
ワガコ オ コロス オヤタチ
著者ヨミ
イシイ コウタ
分類記号
368.61
価格
¥1500
出版者ヨミ
シンチョウシャ
大きさ
20cm
ページ数
270p
一般件名
嬰児殺し
抄録
3歳児がウサギ用ケージに監禁され窒息死。電気も水も止まった一室で孤独な餓死…。虐待する親たちを3代までさかのぼり、その生育歴にも至る、戦慄のルポ。『新潮45』連載に加筆し単行本化。
著者紹介
1977年東京生まれ。国内外を舞台にしたノンフィクションを中心に、児童書、小説など幅広く執筆活動を行っている。著書に「物乞う仏陀」「神の棄てた裸体」「絶対貧困」など。
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負の連鎖
(2018/07/15)
あめんぼう/東温市立図書館
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「厚木幼児餓死白骨化事件」
「下田市嬰児連続殺害事件」
「足立区ウサギ用ケージ監禁虐待死事件」
といった、3件の幼児虐待事件を扱ったノンフィクション本。
読む前に、この本がどういうものか大体タイトルで想像がつくし、確実に子供を虐待死させた親たちへの憤りが募るだろうと思ったらそうはならなかった。
もちろん、読んでいて腹は立つ。
だけど、彼らには彼らなりの事情があったという事は理解できた、という内容の本になっている。
もちろん、大前提として、彼らのした事を絶対に肯定する事ないし、許しがたい悪い事をしてるという認識の上で。
3件の幼児虐待事件を見ていると、彼らにいくつかの共通点があるのが見えてくる。
まず、その3件の両親共に信じられない程、まだ子供であるという事。
そして、3件の両親共に、その両親が異常な性格で彼らと異様な関係性であったという事。
まず、最初に取り上げられている「厚木市幼児餓死白骨化事件」は、父親の母親は統合神経失調症で近所でも奇行が有名だったし、下田市の事件の母親の母親、足立区の事件の母親の母親はこの本の作者がインタビューの際、記者が引くような言動をとっている。
まともじゃない親に育てられ、まともな常識をわきまえるという事を教わってない。
特に、2件目の下田市の母親は子供が家の中で出産、中絶を繰り返しても全く気付かず、子供から金を搾取する事にばかりに関心がいっている。
しかも、搾取した金で自分は贅沢放題。
そんな母親を子供たちの母親は嫌うどころか慕っている。
この本は子供たちがどのように虐待され、死に至ったかというよりは、子供たちの親の生い立ち、そしてその親がどういう人間だったのか、という事を書いている。
これを読むと、何となく虐待した親に同情的で、その親の方がむしろ悪者とはなっているけど、多分、その悪者の親たちにもそれなりの親がいたんだろうと思う。
どの親も自分たちが生きていくのに精いっぱいで、子育てする精神的、経済的余裕がなく、それが負の連鎖を生んでいる。
これを読んでいて、私もこんな親にこんな環境で育てられたら同じようになっていただろうと思った。
それと、最初の話、子供を遺棄して白骨化させた親の話は読んでいて、最近読んだ小説を思いだした。
あの小説はこの事件をもとに書かれている。
それは虐待死した子供のある行動ではっきりした。
読む前に覚悟していたほど、読み終わってぐったりとつらくなるという本ではなかったけど、もちろん、実際にあった事を書いてあるので、文章の訴えかける力が強いし、読んでいてやるせなくなったり、しんどくなるには違いない。
だけど、そういうものこそ、目をそらさずに時には見る事も必要なんだと思う。
子供を虐待した親たちを擁護する気なんて一切ないけど、一応、彼らには彼らなりの事情があったし、この本を読まないと、ただ憎しみや蔑みの対象だった、という彼らがただそれだけの存在ではないというのが見えてきた。
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「下田市嬰児連続殺害事件」
「足立区ウサギ用ケージ監禁虐待死事件」
といった、3件の幼児虐待事件を扱ったノンフィクション本。
読む前に、この本がどういうものか大体タイトルで想像がつくし、確実に子供を虐待死させた親たちへの憤りが募るだろうと思ったらそうはならなかった。
もちろん、読んでいて腹は立つ。
だけど、彼らには彼らなりの事情があったという事は理解できた、という内容の本になっている。
もちろん、大前提として、彼らのした事を絶対に肯定する事ないし、許しがたい悪い事をしてるという認識の上で。
3件の幼児虐待事件を見ていると、彼らにいくつかの共通点があるのが見えてくる。
まず、その3件の両親共に信じられない程、まだ子供であるという事。
そして、3件の両親共に、その両親が異常な性格で彼らと異様な関係性であったという事。
まず、最初に取り上げられている「厚木市幼児餓死白骨化事件」は、父親の母親は統合神経失調症で近所でも奇行が有名だったし、下田市の事件の母親の母親、足立区の事件の母親の母親はこの本の作者がインタビューの際、記者が引くような言動をとっている。
まともじゃない親に育てられ、まともな常識をわきまえるという事を教わってない。
特に、2件目の下田市の母親は子供が家の中で出産、中絶を繰り返しても全く気付かず、子供から金を搾取する事にばかりに関心がいっている。
しかも、搾取した金で自分は贅沢放題。
そんな母親を子供たちの母親は嫌うどころか慕っている。
この本は子供たちがどのように虐待され、死に至ったかというよりは、子供たちの親の生い立ち、そしてその親がどういう人間だったのか、という事を書いている。
これを読むと、何となく虐待した親に同情的で、その親の方がむしろ悪者とはなっているけど、多分、その悪者の親たちにもそれなりの親がいたんだろうと思う。
どの親も自分たちが生きていくのに精いっぱいで、子育てする精神的、経済的余裕がなく、それが負の連鎖を生んでいる。
これを読んでいて、私もこんな親にこんな環境で育てられたら同じようになっていただろうと思った。
それと、最初の話、子供を遺棄して白骨化させた親の話は読んでいて、最近読んだ小説を思いだした。
あの小説はこの事件をもとに書かれている。
それは虐待死した子供のある行動ではっきりした。
読む前に覚悟していたほど、読み終わってぐったりとつらくなるという本ではなかったけど、もちろん、実際にあった事を書いてあるので、文章の訴えかける力が強いし、読んでいてやるせなくなったり、しんどくなるには違いない。
だけど、そういうものこそ、目をそらさずに時には見る事も必要なんだと思う。
子供を虐待した親たちを擁護する気なんて一切ないけど、一応、彼らには彼らなりの事情があったし、この本を読まないと、ただ憎しみや蔑みの対象だった、という彼らがただそれだけの存在ではないというのが見えてきた。