フランス料理に詳しくないとわからないような言葉もでてくるが、だからこそビストロに足を運びたくなる作品。

あるビストロに訪れるお客さんの人間関係における、ちょっとした謎解きがいくつかのショートストーリーになっている。
それぞれにフランス料理も絡めた内容になっていて、食べ物の魅力とともに味わえる。

街の一角にあるフレンチレストラン「パ·マル」。ギャルソンの高築の目を通してレストランのお客さんの抱えている問題が描かれる。シェフの三舟が鋭くも暖かい目で解決に導く。料理人の志村さん、ソムリエの金子さんの４人のチームワークがほのぼのとする。
フランス料理の専門用語がいっぱい出てくるが覚えたくなってくる。

ドラマと平行して読んでいますが、三船シェフの洞察力は素晴らしいし、この小説には、主要人物に悪人が登場しないのが、好感が持てます。次回作を期待しています。