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太宰治全集 9
  • 小説
  • 筑摩書房 1998.12
  • 太宰 治∥著
  • (0人)
蔵書数: 1冊 貸出数: 0冊
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双葉図書館 <2810585063>
貸出可 / 読書室 / / /918/タ/9 / 帯出可
詳細情報
ISBN 4-480-71059-0
書名ヨミ ダザイ オサム ゼンシュウ
著者ヨミ ダザイ オサム
分類記号 918.68
価格 ¥5700
出版者ヨミ チクマ ショボウ
大きさ 21cm
ページ数 517p
内容 内容:パンドラの匣 薄明 庭 親といふ二字 噓 貨幣 やんぬる哉 十五年間 未帰還の友に 苦悩の年鑑 チヤンス 雀 たづねびと 男女同権 親友交歓 トカトントン 冬の花火 春の枯葉
内容細目・詳細
1 内容書名 パンドラの匣
内容書名ヨミ パンドラ ノ ハコ
2 内容書名 薄明
内容書名ヨミ ハクメイ
3 内容書名
内容書名ヨミ ニワ
4 内容書名 親といふ二字
内容書名ヨミ オヤ ト イウ ニジ
5 内容書名
内容書名ヨミ ウソ
6 内容書名 貨幣
内容書名ヨミ カヘイ
7 内容書名 やんぬる哉
内容書名ヨミ ヤンヌルカナ
8 内容書名 十五年間
内容書名ヨミ ジュウゴネンカン
9 内容書名 未帰還の友に
内容書名ヨミ ミキカン ノ トモ ニ
10 内容書名 苦悩の年鑑
内容書名ヨミ クノウ ノ ネンカン
11 内容書名 チヤンス
内容書名ヨミ チヤンス
12 内容書名
内容書名ヨミ スズメ
13 内容書名 たづねびと
内容書名ヨミ タズネビト
14 内容書名 男女同権
内容書名ヨミ ダンジョ ドウケン
15 内容書名 親友交歓
内容書名ヨミ シンユウ コウカン
16 内容書名 トカトントン
内容書名ヨミ トカトントン
17 内容書名 冬の花火
内容書名ヨミ フユ ノ ハナビ
18 内容書名 春の枯葉
内容書名ヨミ ハル ノ カレハ
19 内容書名 太宰治と兄
内容書名ヨミ ダザイ オサム ト アニ
内容著者 木村 重信∥著
内容著者ヨミ キムラ シゲノブ
20 内容書名 終戦直後の金木町にて
内容書名ヨミ シュウセン チョクゴ ノ カナギマチ ニテ
内容著者 村上 辰雄∥著
内容著者ヨミ ムラカミ タツオ
21 内容書名 「パンドラの匣」が生まれるまで
内容書名ヨミ パンドラ ノ ハコ ガ ウマレル マデ
内容著者 津島 美知子∥著
内容著者ヨミ ツシマ ミチコ
22 内容書名 太宰治氏と「春の枯葉」
内容書名ヨミ ダザイ オサム シ ト ハル ノ カレハ
内容著者 千田 是也∥著
内容著者ヨミ センダ コレヤ
23 内容書名 嘘を吐く世界
内容書名ヨミ ウソ オ ハク セカイ
内容著者 岩上 順一∥著
内容著者ヨミ イワガミ ジュンイチ
24 内容書名 太宰治『トカトントン』
内容書名ヨミ ダザイ オサム トカトントン
内容著者 外村 繁∥著
内容著者ヨミ トノムラ シゲル
25 内容書名 太宰治『冬の花火』『春の枯葉』
内容書名ヨミ ダザイ オサム フユ ノ ハナビ ハル ノ カレハ
内容著者 高見 順∥著
内容著者ヨミ タカミ ジュン
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甲府空襲体験記『薄明』
(2018/11/16)
ゲンゴロウ/甲斐市立図書館
 井伏鱒二『黒い雨』の冒頭に、広島路面電車内での「甲府もやられたようだ」との男性二人の会話が登場する。ずいぶん遠いところの空襲が話題になっていることに、少々違和感があった。井伏は甲運村(甲府市東部空襲エリア外)に疎開し山梨には親しかったから、「甲府空襲」はふれておきたかったのだろうと受けとめた。井伏と太宰は酒を酌み交わす仲だったから、空襲で太宰がどうなったか、心配しただろう。
 太宰の「甲府空襲体験記」が『薄明』だ。
美咲神社から甲府中学校をまわりこんで相川を渡り、湯村山に至る。避難の筆さばきはさすが太宰だ。湯村山の南には、常盤ホテルがある。四月から陸軍大学に接収されていた。(常盤ホテルは朝鮮王皇族のレビユーでふれた) なお湯村は。NHK朝ドラマ『あぐり』で、吉行あぐり、その子淳之介・和子らが飯野(白根町)へ疎開する途上で立ち寄る場面で登場した。
  甲府への空襲を、盆地の南方から眺めていた甲府中学校一年生がいた。のちヨーロッパ近代史研究者となる喜安朗だ。翌朝国鉄身延線で甲府駅を目指すも、国母駅まで。空襲された南端の情景が、喜安の回想記で浮かび上がる。喜安は前年に上野村(三珠町)に疎開してきて中学校へ進学していた。この村には、アナキスト石川三四郎も疎開していたが、甲府空襲への言及はない。石川は望月優子を弟子として育た関係からか県立文学館では、「望月・石川の葉書・書簡」として保管し現物閲覧も可能だ。

 甲府空襲の写真には驚くべきことが写っている。
甲府駅は焼けずに残り、その東にあったガス会社は消失している。米軍は占領後の交通網の確保を前提に、空爆をおこなったことが見えてくる。その米軍が甲府駅で列車一台を、「地方病研究」に充てることとなる。

 太宰は空襲後すぐに、津軽へ向かう。
 

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