【ネタバレ】
〔1. 藤沢優美〕
国会議員、柳井耕一郎の陰の資金団体である
NPO法人の代表、藤沢優美はFX運用で利益を得ようと、
ノンバンクなどから１億円を借入れ、
美智留に預けるも騙された上、詐欺としても
成立しないと警察で言われ、投身自殺をする。

〔2. 伊能典膳〕
柳井議員の支持団体である新興宗教〈奨道館〉副館長の
伊能は、頭打ちになっている信者からの寄付金を
増やすため、教団の書籍を出版し、信者に買い取らせる
という美智留の提案に乗る。
が、出来上がった本は館長の稲尾を激しく
糾弾する内容で、伊能は幹部たちに殺害されてしまう。
この事により伊能が支持していた柳井議員の国民党から
稲尾が支持する民生党へ教団の組織票が移る事になる。

〔3. 倉橋兵衛〕
柳井耕一郎の後援会長を務める不動産屋の倉橋は
柳井のスキャンダル発覚を機に選挙戦出馬を決意。
〈当選請負人〉を名乗る美智留の勧めに従い、
地面師となるも、２億円もの借金が残る事となり、
逆上した妻に殺される。

〔4. 咲田彩夏〕
柳井議員の秘書であり愛人の彩夏は美智留と亜香里に
そそのかされ、柳井の妻の不倫をでっち上げて離婚に
追い込み、柳井との結婚を目論むが逆に対立する政党の
議員とのスキャンダルを捏造される。
柳井の元を追い出され、茫然自失で歩いていたところを
タクシーにはねられ死亡する。

〔5. 柳井耕一郎〕
柳井が大学生の時に主催していたサークルのメンバーに
輪姦され自殺した娘の父、久津見は美智留に近づき
柳井に復讐すべく一連の事件に協力していた。
しかし美智留が義憤ではなく、ただ自分の快楽のため
だけに行動し、久津見までも殺そうとしていた事を
知り柳井を殺害後、美智留を道連れに投身自殺をする。

エピローグ
久津見が道連れにした女は
“美智留に仕立てた別人”であり、美智留の有能な
秘書のように常に行動を共にしていた亜香里こそが
美智留本人だった。