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シリーズ日蓮 4
近現代の法華運動と在家教団
春秋社 2014.7
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竜王図書館 <1012050140>
貸出可 / 2F棚11/160-199 / / /188/シ/4 / 帯出可
詳細情報
ISBN
4-393-17354-1
13桁ISBN
978-4-393-17354-1
書名ヨミ
シリーズ ニチレン
分類記号
188.92
価格
¥4000
出版者ヨミ
シュンジュウシャ
大きさ
22cm
ページ数
13,401p
個人件名
日蓮
一般件名
日蓮宗
抄録
日蓮思想の再歴史化とは何か。日蓮仏教がいかに近代化する社会状況に応答したか、またその矛盾を反映して興った在家教団の法華運動の諸相について検証し、日蓮仏教再興の動向を論じる。
目次
第1章 近代天皇制と日蓮主義の構造連関-国体をめぐる「顕密」変動
Ⅰ 総論
第2章 敗戦後の「立正安国」運動-在家教団の二つの戦略
Ⅱ 近代との出会い
第1章 廃仏毀釈と「日蓮宗」の維新
第2章 謗法厳禁と現証利益-法華系新宗教の先駆・本門佛立講
第3章 民衆的法華信仰と在家先祖供養
第4章 日蓮主義の勃興と国体開顕-田中智学と本多日生の「日蓮主義」を中心に
第5章 知識人の日蓮評価
第6章 高山樗牛と姉崎嘲風の日蓮論-明治期アカデミシャンの日蓮理解
Ⅲ 戦時下での受難と対応
第1章 日蓮主義から仏教社会主義へ-妹尾義郎の思想と運動
第2章 国家改造と急進日蓮主義-北一輝を焦点に
第3章 石原莞爾と「世界最終戦争」・「東亜連盟運動」
第4章 戦時体制下の日蓮門下-曼荼羅国神不敬事件と天皇本尊論
Ⅳ 在家教団の勃興と法華仏教の再歴史化
第1章 法華系新宗教の台頭と宗教協力-新宗連
第2章 戦後日本社会と創価学会運動-社会層と政治進出との関連で
第3章 門流を越えた法華仏教のネットワーク運動
Ⅴ 現代の海外布教
第1章 藤井日達と日本山妙法寺の海外布教-「西天開教」から世界平和運動へ
第2章 創価学会の海外組織-韓国SGIの急伸要因
第3章 インターネット布教と現地指導-イタリアのHBS
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中巨摩郡(ごおり)の小作争議を支援した妹尾義郎
(2018/11/14)
ゲンゴロウ/甲斐市立図書館
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本冊は論集で、妹尾義郎論について取り上げたい。
妹尾は日蓮宗本多日生の門下で、山梨県内への布教活動のため派遣された。鏡中條・寺部等での小作争議に遭遇し、地主側から調整役を依頼された。小作人たちとを話し合い深めるに従い、妹尾は小作人側に立って活動するようになっていた。この争議へは、賀川豊彦や若き石橋湛山も駆けつけるほど、注目された。
妹尾は釜無川東部方面へ活動をひろげ、玉幡や鎌田等の小作人宅へも泊まりこみ布教と支援活動を継続する。開国橋右岸でのバス事故でその日の盆踊りが中止になったり、八ヶ岳おろしが吹きつける信玄橋を自転車を抱えながらやっとの思いで、御影の会場に着いたら誰もいなかったり、1920年代から1930年代にかけての「身近な歴史」が見えてくる。これらは『妹尾義郎日記』(全7巻)で確認できる(県立図書館・身延山大学図書館)
妹尾は、葬式仏教の廃止を訴えて新興仏教者同盟を結成し、無産者運動との連携を図る。毎週来県していた妹尾は同盟の活動で、だんだん足が遠くなる。
その後の妹尾については、後日を期したい。
妹尾論を担当された大谷氏は、しまね・きよしの妹尾論を、「嚆矢の文献」として紹介しているが、『妹尾は二流だ』と記すしまねの立て方に大いなる疑問が沸き上がる。鶴見俊輔主宰の思想の科学研究会による「共同研究転向」が、一流、二流、三流、等々と人を見るのかと啞然とした。少なくとも「嚆矢の文献」として定評のある、狩野享吉「安藤昌益論」、幼方直吉「柳宗悦論」そして、市井三郎「山縣大弐論」等にしまねに感じた違和感・嫌悪感はない。妹尾の日記に、甲府盆地の小作人たちに真正面から向き合い、仏教そのもを変えなければならないと活動した1920年代から1940年代の妹尾の姿が、八ヶ岳から南アルプス山系にかけて浮かび上がってくる。
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Ⅰ 総論
第2章 敗戦後の「立正安国」運動-在家教団の二つの戦略
Ⅱ 近代との出会い
第1章 廃仏毀釈と「日蓮宗」の維新
第2章 謗法厳禁と現証利益-法華系新宗教の先駆・本門佛立講
第3章 民衆的法華信仰と在家先祖供養
第4章 日蓮主義の勃興と国体開顕-田中智学と本多日生の「日蓮主義」を中心に
第5章 知識人の日蓮評価
第6章 高山樗牛と姉崎嘲風の日蓮論-明治期アカデミシャンの日蓮理解
Ⅲ 戦時下での受難と対応
第1章 日蓮主義から仏教社会主義へ-妹尾義郎の思想と運動
第2章 国家改造と急進日蓮主義-北一輝を焦点に
第3章 石原莞爾と「世界最終戦争」・「東亜連盟運動」
第4章 戦時体制下の日蓮門下-曼荼羅国神不敬事件と天皇本尊論
Ⅳ 在家教団の勃興と法華仏教の再歴史化
第1章 法華系新宗教の台頭と宗教協力-新宗連
第2章 戦後日本社会と創価学会運動-社会層と政治進出との関連で
第3章 門流を越えた法華仏教のネットワーク運動
Ⅴ 現代の海外布教
第1章 藤井日達と日本山妙法寺の海外布教-「西天開教」から世界平和運動へ
第2章 創価学会の海外組織-韓国SGIの急伸要因
第3章 インターネット布教と現地指導-イタリアのHBS
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ゲンゴロウ/甲斐市立図書館
妹尾は日蓮宗本多日生の門下で、山梨県内への布教活動のため派遣された。鏡中條・寺部等での小作争議に遭遇し、地主側から調整役を依頼された。小作人たちとを話し合い深めるに従い、妹尾は小作人側に立って活動するようになっていた。この争議へは、賀川豊彦や若き石橋湛山も駆けつけるほど、注目された。
妹尾は釜無川東部方面へ活動をひろげ、玉幡や鎌田等の小作人宅へも泊まりこみ布教と支援活動を継続する。開国橋右岸でのバス事故でその日の盆踊りが中止になったり、八ヶ岳おろしが吹きつける信玄橋を自転車を抱えながらやっとの思いで、御影の会場に着いたら誰もいなかったり、1920年代から1930年代にかけての「身近な歴史」が見えてくる。これらは『妹尾義郎日記』(全7巻)で確認できる(県立図書館・身延山大学図書館)
妹尾は、葬式仏教の廃止を訴えて新興仏教者同盟を結成し、無産者運動との連携を図る。毎週来県していた妹尾は同盟の活動で、だんだん足が遠くなる。
その後の妹尾については、後日を期したい。
妹尾論を担当された大谷氏は、しまね・きよしの妹尾論を、「嚆矢の文献」として紹介しているが、『妹尾は二流だ』と記すしまねの立て方に大いなる疑問が沸き上がる。鶴見俊輔主宰の思想の科学研究会による「共同研究転向」が、一流、二流、三流、等々と人を見るのかと啞然とした。少なくとも「嚆矢の文献」として定評のある、狩野享吉「安藤昌益論」、幼方直吉「柳宗悦論」そして、市井三郎「山縣大弐論」等にしまねに感じた違和感・嫌悪感はない。妹尾の日記に、甲府盆地の小作人たちに真正面から向き合い、仏教そのもを変えなければならないと活動した1920年代から1940年代の妹尾の姿が、八ヶ岳から南アルプス山系にかけて浮かび上がってくる。