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七十歳死亡法案、可決
幻冬舎 2012.1
垣谷 美雨
∥著
(16人)
蔵書数: 1冊
貸出数: 0冊
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竜王図書館 <1011894779>
貸出可 / 1F棚15/913.6オオーコ / / /913.6/カ/ / 帯出可
詳細情報
ISBN
4-344-02125-9
13桁ISBN
978-4-344-02125-9
書名ヨミ
ナナジッサイ シボウ ホウアン カケツ
著者ヨミ
カキヤ ミウ
分類記号
913.6
価格
¥1500
出版者ヨミ
ゲントウシャ
大きさ
20cm
ページ数
310p
抄録
2020年、高齢者が国民の3割を超え、日本政府は「70歳死亡法」を強制採決する。2年後に施行を控え、55歳の東洋子は義母の介護から解放される喜びを感じながらも、自らの人生の残り時間に焦燥感を隠せずにいた…。
著者紹介
1959年兵庫県生まれ。明治大学文学部卒業。ソフトウェア会社勤務を経て、「竜巻ガール」で第27回小説推理新人賞を受賞しデビュー。ほかの著書に「リセット」など。
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(2018/07/14)
あめんぼう/東温市立図書館
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七十歳になると死亡しなきゃいけないという法律が可決され、2年後に施行される事になった日本。
その法律により、それまでとは意識の変わった一家を描いた本。
宝田一家は、大手企業に勤める父親、専業主婦の母親、寝たきりの祖母、ニートの息子、自活している娘という家族構成。
その中で、寝たきりの祖母の面倒をみるのは母親の役目。
夫も家に一日中いる息子も介護を手伝う事はない。
一時は娘にも介護を手伝って欲しいと願うも、彼女は家を出てしまい、今はヘルパーの仕事をしている。
そんな一家は、七十歳になると死亡するという法案により、その施行を2年後に控え、祖母はあと2年で死ぬのだからと投げやりになり、夫は会社を早期退職し、親友と世界旅行に出た。
2年後の死を前に、祖母は実の娘たちに遺産を贈与しようとするが、その際の彼女たちとその夫の態度により、すぐに贈与するのを見合わせる。
法案が通るまでは嫁に気を遣っていた祖母は嫁にきつくあたるようになり、今や息子のいない時は呼び捨て。
夜中も平気で呼びつける。
そんな姑の介護や勝手な夫、小姑たちに腹を立て、ついに妻は家を出るー。
こういう風にあらすじを書くと、ヘビーな内容かと思うけど、実際読んでみるとそんな事はない。
こんな重いテーマなのに、軽くさらっと読めた。
もちろん、こんな法案は絶対に現実的にありえない話だから・・・というのもあるけど、それを踏まえつつも現実的に書いてある。
現実味のある話だし、文章だけど、それを軽妙に書いてあるな~と思った。
この話のあらすじを見ても分かるように、嫁の周囲・・・特に夫の能天気さにはあきれる。
彼女がいなくなって初めて存在のありがたみに気づく訳だけど、いないならいないなりに何とかしようと考えて行動するようにはなっている。
それなら嫁がいる時にそうしろ、と思うけど、そうはならないんだよな・・・と思う。
一度本当にいなくならないと分からない。
それなら、ちゃんと嫁がガマンするだけじゃなく、こうして欲しいという要求をしたり、自分の考えを素直に言えばよかった・・・と言うと、それでは彼らは変われなかったと思う。
ただ、彼らは救いようもないほどの悪人だとかいうのでなく、普通の人々で可愛げもある。
その辺がリアルだな・・・と思う。
まあ、後半の展開や結末は少しご都合主義かなと思ったけど、それはそれで読後感が良かった。
読みやすくて、深刻になりすぎずにすぐに読み切った。
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あめんぼう/東温市立図書館
その法律により、それまでとは意識の変わった一家を描いた本。
宝田一家は、大手企業に勤める父親、専業主婦の母親、寝たきりの祖母、ニートの息子、自活している娘という家族構成。
その中で、寝たきりの祖母の面倒をみるのは母親の役目。
夫も家に一日中いる息子も介護を手伝う事はない。
一時は娘にも介護を手伝って欲しいと願うも、彼女は家を出てしまい、今はヘルパーの仕事をしている。
そんな一家は、七十歳になると死亡するという法案により、その施行を2年後に控え、祖母はあと2年で死ぬのだからと投げやりになり、夫は会社を早期退職し、親友と世界旅行に出た。
2年後の死を前に、祖母は実の娘たちに遺産を贈与しようとするが、その際の彼女たちとその夫の態度により、すぐに贈与するのを見合わせる。
法案が通るまでは嫁に気を遣っていた祖母は嫁にきつくあたるようになり、今や息子のいない時は呼び捨て。
夜中も平気で呼びつける。
そんな姑の介護や勝手な夫、小姑たちに腹を立て、ついに妻は家を出るー。
こういう風にあらすじを書くと、ヘビーな内容かと思うけど、実際読んでみるとそんな事はない。
こんな重いテーマなのに、軽くさらっと読めた。
もちろん、こんな法案は絶対に現実的にありえない話だから・・・というのもあるけど、それを踏まえつつも現実的に書いてある。
現実味のある話だし、文章だけど、それを軽妙に書いてあるな~と思った。
この話のあらすじを見ても分かるように、嫁の周囲・・・特に夫の能天気さにはあきれる。
彼女がいなくなって初めて存在のありがたみに気づく訳だけど、いないならいないなりに何とかしようと考えて行動するようにはなっている。
それなら嫁がいる時にそうしろ、と思うけど、そうはならないんだよな・・・と思う。
一度本当にいなくならないと分からない。
それなら、ちゃんと嫁がガマンするだけじゃなく、こうして欲しいという要求をしたり、自分の考えを素直に言えばよかった・・・と言うと、それでは彼らは変われなかったと思う。
ただ、彼らは救いようもないほどの悪人だとかいうのでなく、普通の人々で可愛げもある。
その辺がリアルだな・・・と思う。
まあ、後半の展開や結末は少しご都合主義かなと思ったけど、それはそれで読後感が良かった。
読みやすくて、深刻になりすぎずにすぐに読み切った。