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まぐだら屋のマリア
蔵書数: 1冊 貸出数: 0冊
貸出可能数: 1冊 予約件数: 0件
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竜王図書館 <1011872106>
貸出可 / 書庫一般書 / / /913.6/ハ/  / 帯出可
詳細情報
ISBN 4-344-02026-9
13桁ISBN 978-4-344-02026-9
書名ヨミ マグダラヤ ノ マリア
著者ヨミ ハラダ マハ
分類記号 913.6
価格 ¥1400
出版者ヨミ ゲントウシャ
大きさ 19cm
ページ数 317p
抄録 料理人になる夢が破れた紫紋は、小さな村の定食屋「まぐだら屋」に流れ着いた。左手の薬指がない、マリアと呼ばれる女性に出会い、謎めいた彼女に惹かれていく紫紋だったが…。『ポンツーン』連載に加筆修正して単行本化。
著者紹介 1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍。「カフーを待ちわびて」で第1回日本ラブストーリー大賞受賞。
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男は、人生をリセットできるのだろうか
(2015/07/14)
リトルベアー/山陽小野田市立中央図書館
東京で板前の修業をする25歳の男、
職場での事件をきっかけに人生に失望します。

もう死んでしまおうと思って バスに乗って 遠くに行きます。
偶然バスから降りたところは 海に面した山の中です。

「はぁ~、もう死ぬしかない 崖の下は海か、、、 
 あれっ、少し先にもっと高い崖があるぞ 
 海に突き出した崖の上に掘立小屋が、、 
よっし、あそこから飛び降りるか、、行ってみよう」

おぉ、掘立小屋かと思ったら
「ん、まぐだら屋、、食堂かぁ」
なんかおいしそうなにおいがしてくる。
腹が減った。
自殺するというのに、腹減ったなどとは変な話だが
もう無意識の世界だ。

「あのすみませ~ん、俺すっげえ腹が減ってるんですけど」

厨房にいる女性が顔を上げた。彼より少し年上の感じだ。

長いマツゲ、吸い込まれそうな瞳、やさしい笑顔、、。

これがマリアとの出会いであった。

食べた後お金がないので働かせてくださいと頼んだ。


 
「私、雇われ人なので、、、、明日にでも 
オーナーに頼んでみてください」 

その夜はマリアの住む小さな家に泊めてもらった。 
四畳半のボロボロの部屋だけど、隅々まで 
掃除が行き届いてる。 

当然だが部屋の端と端に離れて寝た。 
半日前まで人生に絶望していたというのに、、、 
幸せをじわっと感じる。

翌日、オーナーのところに行った。
もうヨボヨボの婆さんだった。

「そうか、、働きたいか、、でも一つだけ条件がある
 それが守れるか、、が問題だ」

なんでも守りますと言った。

「条件はな、絶対にマリアに惚れんことや」
はぁ、、、分かりました。

翌日から彼は厨房で忙しく動き回った。

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