トップ
甲斐市立図書館
ログアウト
ログイン
検索結果詳細
前へ
次へ
ノモンハンの夏
文春文庫
文芸春秋 2001.6
半藤 一利
∥著
(1人)
蔵書数: 1冊
貸出数: 0冊
貸出可能数: 1冊
予約件数: 0件
予約かごに入れる
ブックリストに登録する
あなたの評価
変更
削除
レビューを書く
所蔵
詳細
レビュー
資料の状況
竜王図書館 <1012426241>
貸出可 / 2F文庫 / /B/210.7/ハ/ / 帯出可
詳細情報
ISBN
4-16-748310-6
書名ヨミ
ノモンハン ノ ナツ
著者ヨミ
ハンドウ カズトシ
叢書名ヨミ
ブンシュン ブンコ
分類記号
210.7
価格
¥590
出版者ヨミ
ブンゲイ シュンジュウ
大きさ
16cm
ページ数
471p
一般件名
ノモンハン事件(1939)
当館優先
有用性順
新しい順
人中 人が好評価
({0})
null
修正する
削除する
イイネ!
イマイチ
違反報告
0人中 0人が好評価
残念な本
(2021/08/14)
山口の駑馬/山陽小野田市立中央図書館
修正する
削除する
ソ連が崩壊したのち公開された機密文書の中にノモンハン事件の資料がある。
ノモンハン事件後、ソ連の勝ったというプロパガンダ、日本軍の多大な被害に驚いた当時の日本人。結果、日本は負けたと思わされた。
この本は、この日本は負けたという前提で書かれた本に過ぎない。
その原因を、日本軍の無謀さや無策、旧式武器によるものだと考え、史実を集めた「思い込み」に過ぎない。
機密文書で明らかになった事は、日本軍を遥かに上回る兵を動員しながら、日本軍以上に甚大な被害にあっていたソ連軍の姿が浮き彫りとなる。
・・・この本では、すでに明らかになっていた機密文書さえ、ほとんど無視され記述されている。
この本の実態は、『「坂の上の雲」に隠された歴史の真実』や『「司馬歴史に潜むあるイデオロギー」に詳しく書かれている。
又ネット上のウキペディアなどにも、戦争の実態が詳しく書かれている。
半藤の書く、旧式の武器のみの日本軍が、新兵器を持った多勢のソ連軍にぼろ負けした?という虚構は、機密文書で崩壊する。
又、無謀な作戦を繰り返したと書く半藤。
しかし実態は、「孫子の兵法」を無視した昭和天皇と、この言う事を聞いてしまった参謀本部の作戦ミスに過ぎない。
孫子の兵法では、兵は奇なりと言い、前線の部隊は臨機応変に動くべきで、遥か後方にいる王が指示を出しては戦には勝てないという教え。
これを犯し、国境を越えた空爆を止めた昭和天皇。
国境を越える空爆でソ連を叩いた前線に対し、この空爆を止めた天皇。おかげでソ連軍は、好き勝手に空軍を使えるようになり日本の被害は甚大に。
・・・まるで現代の専守防衛議論の結果が此処にある。
このノモンハン事件の前哨戦が、張鼓峰事件。此処でも、ソ連の侵攻に対し、飛行機の使用禁じた昭和天皇。無駄な日本兵の死を増やし、
甘く見たソ連によるノモンハン事件へと繋がる。
ノモンハン事件の一説では、ソ連の損害の大きさに驚いたスターリンは、日本の同盟国ヒトラーに仲裁を頼んだという顛末。
ノモンハン後の日本軍の処置が良かったとは思わないが、真摯に国の為を思い戦った人々が居た事を忘れてはいけないし感謝の念を忘れてはいけないと思う。
史実の景色は、見る立場で変わる。富士山の景色は静岡からだけでは全貌は見えない。甲府側からの景色を見て初めて全貌が見える。
全貌を見ずして得た教訓は、人災を生むしかない。
GHQの描いた太平洋戦争という造語。戦前・戦中の日本にあったのは「大東亜戦争」、「支那事変」だという事実。
未だ太平洋戦争史観を学ぶ子供達。物質的な豊かさで戦後は終わったが、精神的な戦後は今も続き、甲府側からの景色を「歴史修正主義」だと叫んでいる。
未だ静岡からの景色が全貌だと勘違いしている日本人と半藤の昭和史観。NHKの毎夏の戦争特集やNHKスペシャルが大人の日本人を思考停止に置く。
戦争を無くしたいなら、戦争の悲惨さではなく、「なぜ戦争が起こったのか」を真摯に検証する事でしかない。
「アメリカの鏡・日本」や「世界を戦争に導くグローバリズム」を読めば、なぜ戦争が起こったのかが見えてくる。
この半藤一利の描く「ノモンハンの夏」や「昭和史」では決して見えない史実の風景がそこにある。
イイネ!
イマイチ
違反報告
(c) 甲斐市立図書館
戻る
カレンダー
お知らせ
マイページ
ブックリストに登録する
読みたい
今読んでる
読み終わった
資料を評価する
0~5までの値で評価を登録できます。
(増減量0.5)
変更後、[決定]ボタンを押してください。
決定
閉じる
レビューを書く
貸出可 / 2F文庫 / /B/210.7/ハ/ / 帯出可
null
山口の駑馬/山陽小野田市立中央図書館
ノモンハン事件後、ソ連の勝ったというプロパガンダ、日本軍の多大な被害に驚いた当時の日本人。結果、日本は負けたと思わされた。
この本は、この日本は負けたという前提で書かれた本に過ぎない。
その原因を、日本軍の無謀さや無策、旧式武器によるものだと考え、史実を集めた「思い込み」に過ぎない。
機密文書で明らかになった事は、日本軍を遥かに上回る兵を動員しながら、日本軍以上に甚大な被害にあっていたソ連軍の姿が浮き彫りとなる。
・・・この本では、すでに明らかになっていた機密文書さえ、ほとんど無視され記述されている。
この本の実態は、『「坂の上の雲」に隠された歴史の真実』や『「司馬歴史に潜むあるイデオロギー」に詳しく書かれている。
又ネット上のウキペディアなどにも、戦争の実態が詳しく書かれている。
半藤の書く、旧式の武器のみの日本軍が、新兵器を持った多勢のソ連軍にぼろ負けした?という虚構は、機密文書で崩壊する。
又、無謀な作戦を繰り返したと書く半藤。
しかし実態は、「孫子の兵法」を無視した昭和天皇と、この言う事を聞いてしまった参謀本部の作戦ミスに過ぎない。
孫子の兵法では、兵は奇なりと言い、前線の部隊は臨機応変に動くべきで、遥か後方にいる王が指示を出しては戦には勝てないという教え。
これを犯し、国境を越えた空爆を止めた昭和天皇。
国境を越える空爆でソ連を叩いた前線に対し、この空爆を止めた天皇。おかげでソ連軍は、好き勝手に空軍を使えるようになり日本の被害は甚大に。
・・・まるで現代の専守防衛議論の結果が此処にある。
このノモンハン事件の前哨戦が、張鼓峰事件。此処でも、ソ連の侵攻に対し、飛行機の使用禁じた昭和天皇。無駄な日本兵の死を増やし、
甘く見たソ連によるノモンハン事件へと繋がる。
ノモンハン事件の一説では、ソ連の損害の大きさに驚いたスターリンは、日本の同盟国ヒトラーに仲裁を頼んだという顛末。
ノモンハン後の日本軍の処置が良かったとは思わないが、真摯に国の為を思い戦った人々が居た事を忘れてはいけないし感謝の念を忘れてはいけないと思う。
史実の景色は、見る立場で変わる。富士山の景色は静岡からだけでは全貌は見えない。甲府側からの景色を見て初めて全貌が見える。
全貌を見ずして得た教訓は、人災を生むしかない。
GHQの描いた太平洋戦争という造語。戦前・戦中の日本にあったのは「大東亜戦争」、「支那事変」だという事実。
未だ太平洋戦争史観を学ぶ子供達。物質的な豊かさで戦後は終わったが、精神的な戦後は今も続き、甲府側からの景色を「歴史修正主義」だと叫んでいる。
未だ静岡からの景色が全貌だと勘違いしている日本人と半藤の昭和史観。NHKの毎夏の戦争特集やNHKスペシャルが大人の日本人を思考停止に置く。
戦争を無くしたいなら、戦争の悲惨さではなく、「なぜ戦争が起こったのか」を真摯に検証する事でしかない。
「アメリカの鏡・日本」や「世界を戦争に導くグローバリズム」を読めば、なぜ戦争が起こったのかが見えてくる。
この半藤一利の描く「ノモンハンの夏」や「昭和史」では決して見えない史実の風景がそこにある。