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鵜頭川村事件
文藝春秋 2018.6
櫛木 理宇
∥著
(5人)
蔵書数: 2冊
貸出数: 0冊
貸出可能数: 2冊
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竜王図書館 <1012323588>
貸出可 / 1F棚15/913.6オオーコ / / /913.6/ク/ / 帯出可
敷島図書館 <411006752>
貸出可 / 一般913.6ア-コ / / /913.6/ク/ / 帯出可
詳細情報
ISBN
4-16-390828-1
13桁ISBN
978-4-16-390828-1
書名ヨミ
ウズカワムラ ジケン
著者ヨミ
クシキ リウ
分類記号
913.6
価格
¥1800
出版者ヨミ
ブンゲイ シュンジュウ
大きさ
20cm
ページ数
412p
抄録
父と幼い娘が訪れた亡き妻の故郷の村で、1人の若者の死体が発見される。有力者の息子が犯人だと息巻く若者たち。土砂崩れで孤立し、狂気に陥る村から、父と娘は逃れられるのか-。『別册文藝春秋』連載を単行本化。
メディア化タイトル
鵜頭川村事件
著者紹介
新潟県生まれ。「ホーンテッド・キャンパス」で日本ホラー小説大賞読者賞、「赤と白」で小説すばる新人賞を受賞。他の著書に「避雷針の夏」など。
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対比して愛らしい子供
(2018/07/07)
あめんぼう/東温市立図書館
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主人公は妻を亡くし、まだ幼い一人娘を男手ひとつで育てている男性。
彼は妻の墓参りのため、久しぶりに妻の故郷である鵜頭川村を訪れる。
妻の生家はその村では有力者の家で、村全体が男尊女卑な風潮の上に、その家の男たちは輪をかけて横暴だった。
それは、嫁だけでなく、使用人として使う村の人々に対しても同様で、村には一家への反感が募っていた。
そんな折、一人の男性が村で殺されるという事件が起きる。
容疑者として浮かび上がったのは一家の末っ子である男。
だが、その事件の容疑者は有耶無耶にされかかった、それと時を同じくして大水害による土砂崩れにより村は孤立状態となってしまう。
その後、商店では売り惜しみが始まり、村の若者たちは自警団を結成。
その自警団は団長の男の扇動により、狂暴な方向へと向かう。
その矛先は日頃の憤懣を抱える先、村を支配する一家へと向かう。
何となく読んでいて入りこめない本で、読んでいる途中にすぐに寝てしまった。
櫛木理宇さんの書いてる本にしては珍しい。
たくさん登場人物がいるために心情が分散されたからかもしれない。
夢中になって読むまではいかないけれど、考える所はある本だった。
まず、読んでいて、この本に出てくる男共が嫌でしょうがなかった。
横暴で、知性の感じられない言動、そのくせいざとなると弱い人間。
それと比べて主人公の子供の愛らしいこと。
醜い男共の中にいて、その無邪気さや健気さが却って際立って見えた。
さらに、最初からおかしいのがもっとおかしくなっていく男共の中において、理性的にふるまう主人公男性や他の青年の姿。
自分の中の獣に負けてしまう人間とそうでない人間が見事に描かれていた。
それと、読んでいて自然と思ったのは学生運動について。
この物語の時代設定は昭和50年代。
学生運動の記憶がまだ生々しく残る時代でもあり、それがこの村の人々にも影響を与えている。
私は昔から学生運動の事がどうにもよく分からなかった。
何であの時代の若者があんな事をしたのか、概要を聞かされてもさっぱり理解できない。
よほど頭が悪いからだと思っていたら歳をとって何となく分かってきた・・・が、やはり何であんな事をしたのか分からない。
ただ、集団心理って恐いと思う。
責任の所在がはっきりしない状況では人間は獣になりやすい。
それも自分は「正しい」という根拠ない信念があればさらに・・・。
折も折で、今オウムの教祖が死刑になり、外は大雨。
この本を読むには絶好の条件が揃って読んだ本だったと思う。
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敷島図書館 <411006752>
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あめんぼう/東温市立図書館
彼は妻の墓参りのため、久しぶりに妻の故郷である鵜頭川村を訪れる。
妻の生家はその村では有力者の家で、村全体が男尊女卑な風潮の上に、その家の男たちは輪をかけて横暴だった。
それは、嫁だけでなく、使用人として使う村の人々に対しても同様で、村には一家への反感が募っていた。
そんな折、一人の男性が村で殺されるという事件が起きる。
容疑者として浮かび上がったのは一家の末っ子である男。
だが、その事件の容疑者は有耶無耶にされかかった、それと時を同じくして大水害による土砂崩れにより村は孤立状態となってしまう。
その後、商店では売り惜しみが始まり、村の若者たちは自警団を結成。
その自警団は団長の男の扇動により、狂暴な方向へと向かう。
その矛先は日頃の憤懣を抱える先、村を支配する一家へと向かう。
何となく読んでいて入りこめない本で、読んでいる途中にすぐに寝てしまった。
櫛木理宇さんの書いてる本にしては珍しい。
たくさん登場人物がいるために心情が分散されたからかもしれない。
夢中になって読むまではいかないけれど、考える所はある本だった。
まず、読んでいて、この本に出てくる男共が嫌でしょうがなかった。
横暴で、知性の感じられない言動、そのくせいざとなると弱い人間。
それと比べて主人公の子供の愛らしいこと。
醜い男共の中にいて、その無邪気さや健気さが却って際立って見えた。
さらに、最初からおかしいのがもっとおかしくなっていく男共の中において、理性的にふるまう主人公男性や他の青年の姿。
自分の中の獣に負けてしまう人間とそうでない人間が見事に描かれていた。
それと、読んでいて自然と思ったのは学生運動について。
この物語の時代設定は昭和50年代。
学生運動の記憶がまだ生々しく残る時代でもあり、それがこの村の人々にも影響を与えている。
私は昔から学生運動の事がどうにもよく分からなかった。
何であの時代の若者があんな事をしたのか、概要を聞かされてもさっぱり理解できない。
よほど頭が悪いからだと思っていたら歳をとって何となく分かってきた・・・が、やはり何であんな事をしたのか分からない。
ただ、集団心理って恐いと思う。
責任の所在がはっきりしない状況では人間は獣になりやすい。
それも自分は「正しい」という根拠ない信念があればさらに・・・。
折も折で、今オウムの教祖が死刑になり、外は大雨。
この本を読むには絶好の条件が揃って読んだ本だったと思う。