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統合失調症の一族
遺伝か、環境か
早川書房 2022.9
ロバート コルカー
∥著
柴田 裕之
∥訳
(2人)
蔵書数: 1冊
貸出数: 1冊
貸出可能数: 0冊
予約件数: 0件
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竜王図書館 <1012539837>
貸出中 / 1F書評 / / /493.7/コ/ / 帯出可
詳細情報
ISBN
4-15-210168-6
13桁ISBN
978-4-15-210168-6
書名ヨミ
トウゴウ シッチョウショウ ノ イチゾク
副書名ヨミ
イデン カ カンキョウ カ
著者ヨミ
コルカー ロバート
著者原綴
Kolker Robert
著者ヨミ
シバタ ヤスシ
原書名
原タイトル:Hidden valley road
分類記号
493.763
価格
¥3400
出版者ヨミ
ハヤカワ ショボウ
大きさ
19cm
ページ数
502p
一般件名
統合失調症
抄録
1970年代半ば、12人の子供のうち6人が統合失調症と診断されたギャルヴィン一家。遺伝的側面から原因を究明する研究者らにより、衝撃の真相が明らかになる…。精神医療史の画期をなした一家の記録。
著者紹介
アメリカ出身。コロンビア大学卒。ジャーナリスト・作家。『ニューヨーク・マガジン』『ブルームバークビジネスウィーク』『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』などに記事を執筆。
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(2023/04/01)
あめんぼう/東温市立図書館
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12人の子供の内、6人が統合失調症になった家族の実話。
子供は末の2人が女の子で、後の10人は男の子。
そして、統合失調症になった6人は全て男の子。
6人の子供が統合失調症という事は、この病気の発症は遺伝によるものが大きいのか、それとも別の要因か。
彼らの話と交互に、統合失調症の研究が当時・・・第二次世界大戦後から現代に至るまでの様子が描かれている。
結局、統合失調症というものが遺伝によるものか、他のものによるのかはっきりしない。
それはそうだろう。
今もこの病気で苦しんでいる人がいるという事は。
だけど、その研究にこの一家が大きな貢献をしたというのは確かだと思う。
一家の父親は軍人。
母親は多分、ずっと専業主婦・・・というのも、子供が12人いるから働く暇なんて無かった。
しかも、その内の6人が精神に疾患を抱えてたとなると・・・。
父親はもてる男性だったようで、浮気を繰り返し、母親はその父親に最初から首ったけで子供を産み続けた。
長男が統合失調症と分かったのは子供の頃でなく、青年期。
色んな挫折を経験した後。
他の子供達も概ねそうだったと思う。
彼らが病気になり、妄想で苦しみ、暴力的な事やおかしな言動を繰り返すのを他の子供達は家の中で見ていた。
そして、家にいるのがつらくて、皆早々と家を出て自立している。
特に犠牲になったのは11番目のマーガレットと一番末っ子のメアリーという女性二人。
彼女は彼らから性的暴力を受けている。
マーガレットは10代の頃に、他の裕福な家族に引き取られ、その後はメアリーがずっと一人犠牲になっていた。
でも、メアリーは一番たくましく、大人になってから病気を発症した自分の兄弟に一種の罪悪感を抱き面倒をみている。
マーガレットはなるべく家族と関わらないようにしつつも、同じように彼らの悲惨な境遇と自分の恵まれた今の境遇を比べて罪悪感を抱き援助している。
この話で脅威なのは、一家の母親。
ずっと、統合失調症の6人の子供達と過ごし、面倒をみ続けた。
正直、普通の神経では出来ない事だと思う。
統合失調症の事に関しては私は何も分からない。
ただ、自分が今いる集団ー例えば職場の人間関係で、白を黒という人がいて、それが当たり前の集団の中にいたら自分がおかしいのか?と思うようになるし、自分もそのようにふるまわないと・・・とはなる。
社会的に認められて、健全だと言われる人だってそんな人達はいくらでもいて、同じようにする人が認められる中、ここはおかしいんじゃないか?どうしたらよくなるんだろう?と考えられる人はとても勇気がある人だと思う。
それがこの本の中では末娘のメアリー。
もちろん、他の健康な子供達を批判にしている訳でなく、そこから逃げるのが当然な中、問題を直視し続けた態度はすごい・・・と思った。
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あめんぼう/東温市立図書館
子供は末の2人が女の子で、後の10人は男の子。
そして、統合失調症になった6人は全て男の子。
6人の子供が統合失調症という事は、この病気の発症は遺伝によるものが大きいのか、それとも別の要因か。
彼らの話と交互に、統合失調症の研究が当時・・・第二次世界大戦後から現代に至るまでの様子が描かれている。
結局、統合失調症というものが遺伝によるものか、他のものによるのかはっきりしない。
それはそうだろう。
今もこの病気で苦しんでいる人がいるという事は。
だけど、その研究にこの一家が大きな貢献をしたというのは確かだと思う。
一家の父親は軍人。
母親は多分、ずっと専業主婦・・・というのも、子供が12人いるから働く暇なんて無かった。
しかも、その内の6人が精神に疾患を抱えてたとなると・・・。
父親はもてる男性だったようで、浮気を繰り返し、母親はその父親に最初から首ったけで子供を産み続けた。
長男が統合失調症と分かったのは子供の頃でなく、青年期。
色んな挫折を経験した後。
他の子供達も概ねそうだったと思う。
彼らが病気になり、妄想で苦しみ、暴力的な事やおかしな言動を繰り返すのを他の子供達は家の中で見ていた。
そして、家にいるのがつらくて、皆早々と家を出て自立している。
特に犠牲になったのは11番目のマーガレットと一番末っ子のメアリーという女性二人。
彼女は彼らから性的暴力を受けている。
マーガレットは10代の頃に、他の裕福な家族に引き取られ、その後はメアリーがずっと一人犠牲になっていた。
でも、メアリーは一番たくましく、大人になってから病気を発症した自分の兄弟に一種の罪悪感を抱き面倒をみている。
マーガレットはなるべく家族と関わらないようにしつつも、同じように彼らの悲惨な境遇と自分の恵まれた今の境遇を比べて罪悪感を抱き援助している。
この話で脅威なのは、一家の母親。
ずっと、統合失調症の6人の子供達と過ごし、面倒をみ続けた。
正直、普通の神経では出来ない事だと思う。
統合失調症の事に関しては私は何も分からない。
ただ、自分が今いる集団ー例えば職場の人間関係で、白を黒という人がいて、それが当たり前の集団の中にいたら自分がおかしいのか?と思うようになるし、自分もそのようにふるまわないと・・・とはなる。
社会的に認められて、健全だと言われる人だってそんな人達はいくらでもいて、同じようにする人が認められる中、ここはおかしいんじゃないか?どうしたらよくなるんだろう?と考えられる人はとても勇気がある人だと思う。
それがこの本の中では末娘のメアリー。
もちろん、他の健康な子供達を批判にしている訳でなく、そこから逃げるのが当然な中、問題を直視し続けた態度はすごい・・・と思った。