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鏡じかけの夢
新潮社 2018.5
秋吉 理香子
∥著
(8人)
蔵書数: 1冊
貸出数: 0冊
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竜王図書館 <1012319891>
貸出可 / 1F棚14/913.6ア-オウ / / /913.6/ア/ / 帯出可
詳細情報
ISBN
4-10-351841-9
13桁ISBN
978-4-10-351841-9
書名ヨミ
カガミジカケ ノ ユメ
著者ヨミ
アキヨシ リカコ
分類記号
913.6
価格
¥1400
出版者ヨミ
シンチョウシャ
大きさ
20cm
ページ数
214p
内容
内容:泣きぼくろの鏡 ナルキッソスの鏡 繚乱の鏡 奇術師の鏡 双生児の鏡
抄録
願いを叶えると噂される一枚の鏡。脳病院に身を置く奥様と看護婦、昔気質な鏡研ぎ職人と美青年…。禁断の鏡に魅入られた人々に訪れる、運命の行く末とは? 残酷で甘美なる連作短編集。『小説新潮』掲載を単行本化。
著者紹介
ロヨラ・メリーマウント大学大学院にて、映画・TV制作修士号取得。「雪の花」でYahoo!JAPAN文学賞受賞。ほかの著書に「暗黒女子」「婚活中毒」など。
内容細目・詳細
1
内容書名
泣きぼくろの鏡
内容書名ヨミ
ナキボクロ ノ カガミ
2
内容書名
ナルキッソスの鏡
内容書名ヨミ
ナルキッソス ノ カガミ
3
内容書名
繚乱の鏡
内容書名ヨミ
リョウラン ノ カガミ
4
内容書名
奇術師の鏡
内容書名ヨミ
キジュツシ ノ カガミ
5
内容書名
双生児の鏡
内容書名ヨミ
ソウセイジ ノ カガミ
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願いを叶える鏡
(2018/07/30)
はるちゃん/小郡市立図書館
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願いを叶える鏡に纏わる短編集。
それぞれが欲望をかけ、やがて破滅していく怖い話だが、
[奇術師の鏡]だけは、引き取った孤児の幸せを願い
死んでいく主人公の姿に号泣。
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本当の魔は
(2018/06/20)
あめんぼう/東温市立図書館
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何でも願いをかなえるという鏡に魅入られた人々の話。
「泣きぼくろの鏡」
精神病院の看護師として働く女性。
その病院の特別室には、泣きぼくろのある、美しい女性患者がいて、主人公は彼女の素敵な夫に惹かれるようになる。
いつも女性が櫛を梳く自分の姿を映す鏡には、ある謂れがあった。
それは、その鏡を磨く時に願いを念じながら磨くとその願いが叶うというもの。
それから彼女は奥様になり替わりたいと願いながら鏡を磨き、その願いは叶えられたがー。
「ナルキッソスの鏡」
主人公は鏡を研ぐ職人の男性。
彼は華族の依頼で古びた美しい装飾の鏡を磨く仕事をしている際、美青年に声をかけられ、彼に恋心を抱くようになる。
やがて、その青年が鏡に映った自分にキスをしているのを見た彼は、青年が恋しているのは青年自身だと気づく。
その後、青年にからかわれた主人公は彼に復讐するがー。
「繚乱の鏡」
関東大震災の火事により、火傷で顔が焼けただれた男性が主人公。
その後、彼は大金持ちになり、美しい踊り子に恋をする。
彼は彼女を売り出すために大枚をはたき、その度に彼女に裏切られる。
やがて、自分の本当の願望に気づいた彼のとった行動とはー。
「奇術師の鏡」
戦争により、片足と指をなくした男性が主人公。
彼は、とある、いわれのある鏡を見つけ出したら大金をもらえるという話を聞き、その後、その鏡がどこにあるか知っているという浮浪児の少年と出会う。
彼は、日銭を得るために主人公が披露していた奇術をいつも側で見ていた少年で、鏡のありかを教える代わりに母親に会わせてほしいと言う。
その後、少年が披露したトランプのカードさばきを見て、主人公は彼に奇術を教える。
主人公は願いが叶うという鏡に有名な奇術師になりたいと願うがー。
「双生児の鏡」
爆撃を受けた故郷からヴェネツィアに流れついた双子の少女たち。
彼女たちはサーカス団に拾われ、双子ならではの奇術のために、双子である事がばれないように、1日おきに舞台に出る事になる。
所が、姉は交替してくれず、いつも自分が表舞台に立ち、それに反し妹は日の当たらない貧しい暮らしをする事に。
やがて、妹は一人の青年に恋をするが、それをきっかけに姉との仲は断絶。
彼女は姉になりたいと鏡に願う。
不思議な魔力をもつ鏡は最初の話の主人公の手から次の話の主人公へ、そしてまた次の話の主人公へと渡っていく。
どの話も読んでいてワクワク、ドキドキした。
最初の話は鏡の話としてはありがちなシチュエーションの話だけど、結末が良かったし、2話目と3話目は妖しげな美しさの漂う話だった。
特に、3話目の結末は想像すると、残酷だけど美しい。
こんな発想があるなんて・・・と感心した。
この話の踊り子の女性はとんでもない嫌な女だけど、彼女の幸せを願うという主人公の男性も実は自分の幸せしか願ってないよな・・・と読んでいて思った。
本当の彼女の幸せを願う人ならほいほい彼女の欲しがるものを与える事はしない。
結局、女性は自分の力で願望をかなえる事や大事なものを彼から奪われた・・・と言えるかもしれない。
4話目は割といい話で、最終話も「そうだったのか・・・」という話だった。
鏡はその人間の内側に秘めた嫉妬や欲望を写しだす。
結局、魔鏡と言われる鏡はただの鏡で本当の魔は人間の心なのだと見せてくれる本だった。
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それぞれが欲望をかけ、やがて破滅していく怖い話だが、
[奇術師の鏡]だけは、引き取った孤児の幸せを願い
死んでいく主人公の姿に号泣。
あめんぼう/東温市立図書館
「泣きぼくろの鏡」
精神病院の看護師として働く女性。
その病院の特別室には、泣きぼくろのある、美しい女性患者がいて、主人公は彼女の素敵な夫に惹かれるようになる。
いつも女性が櫛を梳く自分の姿を映す鏡には、ある謂れがあった。
それは、その鏡を磨く時に願いを念じながら磨くとその願いが叶うというもの。
それから彼女は奥様になり替わりたいと願いながら鏡を磨き、その願いは叶えられたがー。
「ナルキッソスの鏡」
主人公は鏡を研ぐ職人の男性。
彼は華族の依頼で古びた美しい装飾の鏡を磨く仕事をしている際、美青年に声をかけられ、彼に恋心を抱くようになる。
やがて、その青年が鏡に映った自分にキスをしているのを見た彼は、青年が恋しているのは青年自身だと気づく。
その後、青年にからかわれた主人公は彼に復讐するがー。
「繚乱の鏡」
関東大震災の火事により、火傷で顔が焼けただれた男性が主人公。
その後、彼は大金持ちになり、美しい踊り子に恋をする。
彼は彼女を売り出すために大枚をはたき、その度に彼女に裏切られる。
やがて、自分の本当の願望に気づいた彼のとった行動とはー。
「奇術師の鏡」
戦争により、片足と指をなくした男性が主人公。
彼は、とある、いわれのある鏡を見つけ出したら大金をもらえるという話を聞き、その後、その鏡がどこにあるか知っているという浮浪児の少年と出会う。
彼は、日銭を得るために主人公が披露していた奇術をいつも側で見ていた少年で、鏡のありかを教える代わりに母親に会わせてほしいと言う。
その後、少年が披露したトランプのカードさばきを見て、主人公は彼に奇術を教える。
主人公は願いが叶うという鏡に有名な奇術師になりたいと願うがー。
「双生児の鏡」
爆撃を受けた故郷からヴェネツィアに流れついた双子の少女たち。
彼女たちはサーカス団に拾われ、双子ならではの奇術のために、双子である事がばれないように、1日おきに舞台に出る事になる。
所が、姉は交替してくれず、いつも自分が表舞台に立ち、それに反し妹は日の当たらない貧しい暮らしをする事に。
やがて、妹は一人の青年に恋をするが、それをきっかけに姉との仲は断絶。
彼女は姉になりたいと鏡に願う。
不思議な魔力をもつ鏡は最初の話の主人公の手から次の話の主人公へ、そしてまた次の話の主人公へと渡っていく。
どの話も読んでいてワクワク、ドキドキした。
最初の話は鏡の話としてはありがちなシチュエーションの話だけど、結末が良かったし、2話目と3話目は妖しげな美しさの漂う話だった。
特に、3話目の結末は想像すると、残酷だけど美しい。
こんな発想があるなんて・・・と感心した。
この話の踊り子の女性はとんでもない嫌な女だけど、彼女の幸せを願うという主人公の男性も実は自分の幸せしか願ってないよな・・・と読んでいて思った。
本当の彼女の幸せを願う人ならほいほい彼女の欲しがるものを与える事はしない。
結局、女性は自分の力で願望をかなえる事や大事なものを彼から奪われた・・・と言えるかもしれない。
4話目は割といい話で、最終話も「そうだったのか・・・」という話だった。
鏡はその人間の内側に秘めた嫉妬や欲望を写しだす。
結局、魔鏡と言われる鏡はただの鏡で本当の魔は人間の心なのだと見せてくれる本だった。