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カラマーゾフの妹
講談社 2012.8
高野 史緒
∥著
(4人)
蔵書数: 1冊
貸出数: 0冊
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竜王図書館 <1011921028>
貸出可 / 1F棚16/913.6サ-タ / / /913.6/タ/ / 帯出可
詳細情報
ISBN
4-06-217850-1
13桁ISBN
978-4-06-217850-1
書名ヨミ
カラマーゾフ ノ イモウト
著者ヨミ
タカノ フミオ
分類記号
913.6
価格
¥1500
出版者ヨミ
コウダンシャ
大きさ
20cm
ページ数
312p
抄録
不可解な「父殺し」から13年。有名すぎる未解決事件に、特別捜査官が挑む。ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」の続編に堂々挑戦したミステリー小説。
著者紹介
1966年茨城県生まれ。お茶の水女子大学人文科学研究科修士課程修了。第6回ファンタジーノベル大賞最終候補作「ムジカ・マキーナ」でデビュー。他の著書に「赤い星」など。
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なぜに本書を再読しているかというと・・・
(2022/03/25)
子門/筑前町図書館
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かの文豪、ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」の続編というか、後
日談というか(元々、執筆する予定はあったらしいけど)ソレが、時空をへだ
てた日本の作家によって実現した。
「第58回江戸川乱歩賞」の受賞作、高野史緒「カラマーゾフの妹」がその本
書となる。今から10年前の刊行。
「二次小説」はウェブ上でごく普通に見られる形式であるが、実績のある作家
のチャレンジというのはあまり例がないとおもう。それも「江戸川乱歩賞」の
ごとく伝統ある場では・・・巻末に収録された「選考経過」にもそのあたりの
戸惑いというか驚きが反映されているようだ。
でもって、なぜに今、本書を再読しているかというと。
高野史緒さんのブログでもって、このほど、「カラマーゾフの妹オリジナル
・バージョン」出版がアナウンスされたことによる。
本書の目次をざっと見ただけでも判るけども、「多重人格」「バベッジの計
算機械」「サイコパス」「宇宙船」とか、そうとうにぶっとんだ内容となって
いるのだけど、先のブログによると、アレでもそうとう抑えたシロモノだった
ようなのだ。著者の本来の原稿は、出版サイドからすると「あまりにもSFす
ぎるので、これはちょっと・・・」と言われたとのこと。
出版社からすると売り上げを第一に考えるのは当然だろうけど、だからといっ
て作品自体の内容にまでクチを出されるのは、著者として納得のいくものでは
なかろうとは思う。
世知辛い世の中、と一言で片付けられないモノを含んでいるとは思うけどもそ
れは一応脇においておく。
ファンとしては、かって出版された「カラマーゾフの妹」のオリジナル・バ
ージョンが今回刊行されること、このこと以上に重大な話はない。
今回の「カラマーゾフの妹」が旧作と比べ、どれほどグレード・アップしたの
か確かめるため、およそ十年ぶりの再読だった。
高野史緒さんは自らのブログでもって下記のように書いている。
正直に言おう。『カラマーゾフの兄妹』はそもそも、『カラマーゾフの兄
弟』×『Xファイル』という企画だったのだ。当然、私としては、そんな
改稿は認めたくなかった。が、あんまり粘ると出版してくれなさそうな雰
囲気になってきたので、仕方なく改稿したのである(中略)
『Xファイル』……そう、私は『Xファイル』が好きなのだ。『カラ兄』
とどっちが好きかと言われると困るくらい好きだ。当然、『兄妹』オリジ
ナル・ヴァージョンでは、「あんなもの」や「こんなもの」が出て来る。
もうすでにお分かりの方もいらっしゃるかと思うが、イワン・カラマーゾ
フ=フォックス・モルダーだ。半地下のオフィスも妹の存在も、当然と言
えば当然なのだ。
どうだろう?盛林堂から刊行される「カラマーゾフの妹オリジナル・バージ
ョン」、期待度MAX!!ではないだろうか?
ただし、一般書店での販売はなく、かの書店への注文販売のみらしい。
でもって、「オリジナル・バージョン」読了!
たしかにSFしてるというか、よくぞここまで!そんな内容になっている。
このバージョンに比較すると、商業出版された方はいわば毒をうすめたという
か、そんな感じなのだ。なんでこのまま刊行されなかったのか、ぼくなどは理
解に苦しむ。作中のとある人物のコトバを借りて言うなら「おそらくは出版社
がそうしないと出版しないとでも言ったのでしょうね。出版社なんて、いつの
時代にもそんなものですから」ということになろうか。
あの世とやらで、原作者のドストエフスキーが本書を読んでどんなカオをして
いるのか、想像してみると面白い。
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子門/筑前町図書館
日談というか(元々、執筆する予定はあったらしいけど)ソレが、時空をへだ
てた日本の作家によって実現した。
「第58回江戸川乱歩賞」の受賞作、高野史緒「カラマーゾフの妹」がその本
書となる。今から10年前の刊行。
「二次小説」はウェブ上でごく普通に見られる形式であるが、実績のある作家
のチャレンジというのはあまり例がないとおもう。それも「江戸川乱歩賞」の
ごとく伝統ある場では・・・巻末に収録された「選考経過」にもそのあたりの
戸惑いというか驚きが反映されているようだ。
でもって、なぜに今、本書を再読しているかというと。
高野史緒さんのブログでもって、このほど、「カラマーゾフの妹オリジナル
・バージョン」出版がアナウンスされたことによる。
本書の目次をざっと見ただけでも判るけども、「多重人格」「バベッジの計
算機械」「サイコパス」「宇宙船」とか、そうとうにぶっとんだ内容となって
いるのだけど、先のブログによると、アレでもそうとう抑えたシロモノだった
ようなのだ。著者の本来の原稿は、出版サイドからすると「あまりにもSFす
ぎるので、これはちょっと・・・」と言われたとのこと。
出版社からすると売り上げを第一に考えるのは当然だろうけど、だからといっ
て作品自体の内容にまでクチを出されるのは、著者として納得のいくものでは
なかろうとは思う。
世知辛い世の中、と一言で片付けられないモノを含んでいるとは思うけどもそ
れは一応脇においておく。
ファンとしては、かって出版された「カラマーゾフの妹」のオリジナル・バ
ージョンが今回刊行されること、このこと以上に重大な話はない。
今回の「カラマーゾフの妹」が旧作と比べ、どれほどグレード・アップしたの
か確かめるため、およそ十年ぶりの再読だった。
高野史緒さんは自らのブログでもって下記のように書いている。
正直に言おう。『カラマーゾフの兄妹』はそもそも、『カラマーゾフの兄
弟』×『Xファイル』という企画だったのだ。当然、私としては、そんな
改稿は認めたくなかった。が、あんまり粘ると出版してくれなさそうな雰
囲気になってきたので、仕方なく改稿したのである(中略)
『Xファイル』……そう、私は『Xファイル』が好きなのだ。『カラ兄』
とどっちが好きかと言われると困るくらい好きだ。当然、『兄妹』オリジ
ナル・ヴァージョンでは、「あんなもの」や「こんなもの」が出て来る。
もうすでにお分かりの方もいらっしゃるかと思うが、イワン・カラマーゾ
フ=フォックス・モルダーだ。半地下のオフィスも妹の存在も、当然と言
えば当然なのだ。
どうだろう?盛林堂から刊行される「カラマーゾフの妹オリジナル・バージ
ョン」、期待度MAX!!ではないだろうか?
ただし、一般書店での販売はなく、かの書店への注文販売のみらしい。
でもって、「オリジナル・バージョン」読了!
たしかにSFしてるというか、よくぞここまで!そんな内容になっている。
このバージョンに比較すると、商業出版された方はいわば毒をうすめたという
か、そんな感じなのだ。なんでこのまま刊行されなかったのか、ぼくなどは理
解に苦しむ。作中のとある人物のコトバを借りて言うなら「おそらくは出版社
がそうしないと出版しないとでも言ったのでしょうね。出版社なんて、いつの
時代にもそんなものですから」ということになろうか。
あの世とやらで、原作者のドストエフスキーが本書を読んでどんなカオをして
いるのか、想像してみると面白い。