トップ
甲斐市立図書館
ログアウト
ログイン
検索結果詳細
前へ
次へ
納得して死ぬという人間の務めについて
KADOKAWA 2018.5
曽野 綾子
∥著
(4人)
蔵書数: 1冊
貸出数: 0冊
貸出可能数: 1冊
予約件数: 0件
予約かごに入れる
ブックリストに登録する
あなたの評価
変更
削除
レビューを書く
所蔵
詳細
レビュー
資料の状況
竜王図書館 <1012319834>
貸出可 / 1F棚20/914.6キ-915ホ / / /914.6/ソ/ / 帯出可
詳細情報
ISBN
4-04-895644-4
13桁ISBN
978-4-04-895644-4
書名ヨミ
ナットク シテ シヌ ト イウ ニンゲン ノ ツトメ ニ ツイテ
著者ヨミ
ソノ アヤコ
分類記号
914.6
価格
¥926
出版者ヨミ
カドカワ
大きさ
18cm
ページ数
256p
抄録
幼い頃からキリスト教で死を学び、13歳で終戦を迎え、3人の親を自宅で看取り、2017年、夫を見送った曽野綾子が、生涯をかけて対峙してきた「死ぬ」と「生きる」を綴る。『毎日が発見』連載を加筆し単行本化。
著者紹介
1931年生まれ。聖心女子大学文学部英文科卒業。79年ローマ教皇庁よりヴァチカン有功十字勲章授章。著書に「誰のために愛するか」「老いの才覚」など。
当館優先
有用性順
新しい順
人中 人が好評価
({0})
null
修正する
削除する
イイネ!
イマイチ
違反報告
0人中 0人が好評価
魂の結びつき
(2018/07/02)
あめんぼう/東温市立図書館
修正する
削除する
今まで曽野綾子さんの本を読んでこんな風に思った事がなかったけど・・・初めてこの本で何となく、これって自慢?と思ってしまった。
自分の生き方や考え方に自信を持っておられるというのは他の今まで読んだ本と同じだけど、それ以外の物質的な面で、その自信が自信を通り越してる・・・と感じられた。
読んでいてチラホラとそういうのが気になりつつも、作中ご主人の死について書かれていて、夫婦の魂の結びつきが感じられるのがいいな・・・羨ましいな・・・と思った。
書かれている事によると、ご主人はかなり大人で成熟された人格の人だったらしく、魂や知的レベルから曽野綾子さんとつりあう人だったんだろうと感じられた。
同レベルで大人の感性をもってした語らいは、私では想像できないほど建設的なものだったのだろうと思う。
さらに、ご主人が
「知寿子(私の本名)を裏切ったことはないよ」と、最期に近い頃に言ったということ。
そんな事を言っても言わなくても生涯私の心を支えてくれたのは夫だった、とあり、その通りだろうと思うけれど、私には夫にそう言い切ってもらえる曽野綾子さんが、羨ましかった。
その一言だけで、信頼という深い絆で結ばれた仲だったんだと思った。
また、人間は毎日生きる目的をもっているほうが楽だ、とあり、どんな高尚な事がこの後に続くのかと思いきや、
『冷蔵庫の野菜の保管庫に眠っている野菜類を、今日のうちに煮て食べてしまおう、という程度の目的で暮らしている女性は、私をはじめとして世間にたくさんいる。しかしそれでも目的としては立派なものだ。
残りものの野菜をそれでおお惣菜として使うということは、それなりに積極的な行為だと言える。不用品になりかけているものを救うという仕事は、何ら積極的な見を持つ行為とは言えないような気もするが、実はそうでもない。手の届く範囲にある品物を生かして暮らすということは、建設的作業なのだ。』
という考え方は「なるほど・・・」と思い、この本の中で一番印象に残った。
また、
人でも物でも、それが存在することに馴れるには一定の時間がかかる。茶箪笥を捨てた後に、その部分だけ日焼けしてない青い畳の色が目立つと人間は不思議と動物的に落ち着かなくなる。
幸福というのは、安定と不変に尽きる、
というのは鋭い感性だと思ったし、曽野綾子さんのような変化を恐れないような人が書く言葉というのがさらに説得力があると思った。
この本ではご主人の晩年、死について語りつつ、未亡人としての思いというのはほとんど綴られていない。
それだけに、これだけの感性をもつ人が一番大切な人を亡くした痛みはどれだけのものだろう、と却って伝わってきた。
最後に、人は人と自分を殺さなければ人生大成功とあり、まるで究極のようだけど、それくらいの大楊さで人生をとらえる目線は素敵だと思う。
イイネ!
イマイチ
違反報告
(c) 甲斐市立図書館
戻る
カレンダー
お知らせ
マイページ
ブックリストに登録する
読みたい
今読んでる
読み終わった
資料を評価する
0~5までの値で評価を登録できます。
(増減量0.5)
変更後、[決定]ボタンを押してください。
決定
閉じる
レビューを書く
貸出可 / 1F棚20/914.6キ-915ホ / / /914.6/ソ/ / 帯出可
null
あめんぼう/東温市立図書館
自分の生き方や考え方に自信を持っておられるというのは他の今まで読んだ本と同じだけど、それ以外の物質的な面で、その自信が自信を通り越してる・・・と感じられた。
読んでいてチラホラとそういうのが気になりつつも、作中ご主人の死について書かれていて、夫婦の魂の結びつきが感じられるのがいいな・・・羨ましいな・・・と思った。
書かれている事によると、ご主人はかなり大人で成熟された人格の人だったらしく、魂や知的レベルから曽野綾子さんとつりあう人だったんだろうと感じられた。
同レベルで大人の感性をもってした語らいは、私では想像できないほど建設的なものだったのだろうと思う。
さらに、ご主人が
「知寿子(私の本名)を裏切ったことはないよ」と、最期に近い頃に言ったということ。
そんな事を言っても言わなくても生涯私の心を支えてくれたのは夫だった、とあり、その通りだろうと思うけれど、私には夫にそう言い切ってもらえる曽野綾子さんが、羨ましかった。
その一言だけで、信頼という深い絆で結ばれた仲だったんだと思った。
また、人間は毎日生きる目的をもっているほうが楽だ、とあり、どんな高尚な事がこの後に続くのかと思いきや、
『冷蔵庫の野菜の保管庫に眠っている野菜類を、今日のうちに煮て食べてしまおう、という程度の目的で暮らしている女性は、私をはじめとして世間にたくさんいる。しかしそれでも目的としては立派なものだ。
残りものの野菜をそれでおお惣菜として使うということは、それなりに積極的な行為だと言える。不用品になりかけているものを救うという仕事は、何ら積極的な見を持つ行為とは言えないような気もするが、実はそうでもない。手の届く範囲にある品物を生かして暮らすということは、建設的作業なのだ。』
という考え方は「なるほど・・・」と思い、この本の中で一番印象に残った。
また、
人でも物でも、それが存在することに馴れるには一定の時間がかかる。茶箪笥を捨てた後に、その部分だけ日焼けしてない青い畳の色が目立つと人間は不思議と動物的に落ち着かなくなる。
幸福というのは、安定と不変に尽きる、
というのは鋭い感性だと思ったし、曽野綾子さんのような変化を恐れないような人が書く言葉というのがさらに説得力があると思った。
この本ではご主人の晩年、死について語りつつ、未亡人としての思いというのはほとんど綴られていない。
それだけに、これだけの感性をもつ人が一番大切な人を亡くした痛みはどれだけのものだろう、と却って伝わってきた。
最後に、人は人と自分を殺さなければ人生大成功とあり、まるで究極のようだけど、それくらいの大楊さで人生をとらえる目線は素敵だと思う。