省エネ主義の主人公と好奇心旺盛なお嬢様が活躍する学園ミステリーシリーズ３作目。文化祭の３日間で起こる謎を、主人公が所属する古典部メンバー４人それぞれの視点でリズミカルに綴られている。推理の種はそれぞれのパートでバラバラに集まるので、読者は名探偵である主人公より先に情報を得ることができ、主人公より先に謎が解けるか競争する形でも物語を楽しむことができる。事件が終わりを迎えた後の章は、それまでの伏線を見事に回収しており圧巻の一言。