この作者は、一見かかわりのない人々が、最後には1本の糸にぶら下がるようにつながっていくという群像劇がうまいですが、この作品も見事でした。今回の「糸」はタイトルの雑貨店のように見えて、実は「時間」だと思います。過去と未来がつながったらという設定で、過去の少女と文通していたのに、その少女は実は近くにいる年上のおばさんだった、というような状況が起こります。現実には起こりえない設定が、マイナス★ひとつ。

短編がそれぞれ意味をなし、つながっていくので、あっという間に読み切ってしまいました。描かれている人間が不思議な糸で結ばれているのが見事です。相談によって人が変わっていくことや人を思う気持ちがひしひしと伝わってくるよい作品です。ただ、期待する”おち？”がちょっとという感じだったので、☆-0.5です。

レビュー書くために再読しました。ストーリはわかっていても、読むのをやめれないのはさすが、東野作品。一つ一つの短編がつながって、大きなストーリになっていく手腕は、感心するばかり。（この点は、その後読んだ「マスカレード・ホテル」でも同じ）。再読しても、最後もう少し話を続けてほしいと願うくらい、面白い本です。

それが、ナミヤ雑貨店。このお店を主軸にして、過去と未来、人々が繋がっていきます。

ある事情から、廃屋と化したナミヤ雑貨店で一晩を明かすことになった三人の男たち。
そこに一通の手紙が投げ込まれ……。

個人的には、繋がり合う人数が多すぎて作られ過ぎている感があったのですが、
他作品同様、東野圭吾さんの読ませる力のおかげで最後まで手はとまりませんでした。

５話の話がある一点でつながり、そして暗中模索している人に奇蹟の生きる光を与える。３人の若者も明るい光を見出す。読み込めば読み込むほど、その構成の糸＝意図　に気付く。深いし面白い。再読すればするほど、気付きがある。

少しずつ関係性が明らかになり、全てがつながったときの感動！自分も手紙を書きたいという気持ちになり、最後はあたたかくなるお話です。

　良くわからないうちにラストを迎えますが、ちゃんと話は完結してます。不思議な感じがする作品ですが、とてもいいです。 
　すごーく昔、勧められたネバーエンディングストーリーを思い出しました、悩み相談の話がループします。読後は頭の中が未整理状態になったままです、またゆっくり読みたいので手元に本を置いてます。 
　再読しました、短編集ですが、最後の話で上手くまとまってます。一話目は軽めの話で思わず笑ってしまいました、その後も笑いありで、どなたが読んでも楽しめる内容です。 
　最終話は真面目な内容です、特に若い方に読んでもらいたいと思いました。