月刊誌連載短編をまとめた作品、すべての主人公は一人の研修医でエピローグで物語は終わりますが、この主人公のこの先が楽しみな終わり方でした。 
前半までは、これまでの作品とくらべたら普通の作品でした、後半楽しめました、ファン向けのさらりと読む作品かと思います。

研修医の諏訪野良太は大学病院で初期臨床研修中。精神科・外科・皮膚科・小児科・循環器内科と、約１か月ごとに研修を重ねていく。それぞれの科で、患者と関わる中でちょっとした事件に巻き込まれていく。良太の人の観察眼の深さで見事に解決に導いていく。
諏訪野良太の魅力的な人間性にひかれていく。医療ミステリーであるけれど、誰にでもわかりやすく、人間観察の面白さが描かれている。

研修医の良太は、臨床研修でいろいろな科を回っている。担当する患者と誠実に向き合う良太は、患者の言動に違和感を覚え、気になって仕方がない。
先輩医師に入り込みすぎるなど注意を受けながらも、患者一人一人に寄り添い、彼らの心を解きほぐしていく。