◆新着おすすめ本 2018.7号

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一般書(文芸書)

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『華やぐ女たち 玄冬文学アンソロジー』  白洲正子 ほか 著  河出書房新社


時代や小説、エッセイなどの垣根を越えて並べられた作品たちは、タイトル通り女性を主体として描かれています。12名の作家によって紡がれた作品たちは、内容は当然のこと、その順番にも意味があります。ぜひとも、巻末に書かれた解説までお読みいただきたいと思います。作者の活動時期と収録タイトルの記載もありますので、様々な作品に出会うための一冊になるかもしれません。

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『婚活小説』  森重良子 著  文芸社


結婚なんてまだ早い!と思っていたのに、気が付くと焦っている自分がいる…母娘の会話や主人公の心情などリアルな表現にぐいぐい引き込まれます。未婚、既婚、離婚とどんな生き方を取っても女性に対して偏見がある社会の中で生きることや、漠然と毎日を過ごしている自分の人生についても考えなければと思う一冊です。

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『太宰よ!45人の追悼文集』  河出書房新社編集部 編  河出書房新社

 

昭和二十三年六月、文豪太宰治が入水自殺をしました。この知らせを受け、作家論・作品論・人物評など様々な文章が発表されました。この本には、井伏鱒二・坂口安吾をはじめ、太宰治と親交のあった45人の作家たちの文章が集められています。作家たちにとっての「太宰治」が垣間見える一冊です。

 

一般書(実用書)

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『手づくり健康食品』  健康美食ラボ 監修  朝日新聞出版


健康によい食材を使った常備菜「手づくり健康食品」の本です。食品のアレンジはもちろん、食べ方や使い方も紹介されています。常備菜なので作りおきができ、すぐに食べられます。まとめて作っておき、毎日食べたいものばかりです。どんなものが体にいいのか改めて勉強になります。

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『アジアの麺』  ワタナベマキ 著  主婦と生活社


暑くなると無性に食べたくなるアジアン料理。中国、台湾、韓国、タイ、ベトナム、日本各国の麺料理がたくさん紹介されています。手に入りやすい調味料、材料でレシピが載っています。自分で作っても、見るだけでも楽しい本です。アジアン料理のお店に行くときにも参考になります。

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『卵やせ』  今野裕之 監修  主婦の友社


「ダイエット」と「卵」あまり結びつかないイメージがあるかも知れませんが、実は、卵は糖質がほぼゼロのダイエット食品なのです。こちらの本では、ダイエットにぴったりな卵レシピが豊富に掲載されています。ダイエット中の方にも、卵が大好きな方にも、おすすめの一冊です。

 

一般書(その他)

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『姿勢も話し方もよくなる声のつくりかた』  中西健太郎 著  ダイヤモンド社 


「人の印象は何で決まるのでしょうか?僕は『声と姿勢』だと思います。」第一線で活躍するアーティストやアナウンサーを指導する著者がおしえる43のレッスンです。

自分の考え方として「どうしていい声がでないのだろう?」ではなく「どうしたらいい声が出せるのか?」と自分の脳に問い合わせることで、脳は「声がよくない理由」ではなく「声がよくなる方法」を探してくれるのだそうです。人の無意識と意識に働きかける声づくり、あなたも始めてみませんか。話し方のみならずカラオケだって上達してしまうという副産物つきです! 

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『ハム語辞典』  今泉忠明 監修  学研プラス


ハムスターが歯ぎしりしていたら、耳をかいていたら…など、しぐさや行動から、ハムスターがどんなことを感じているのか気持ちを読み取る本です。ハムスターが安心してすごせるように、飼い主が心がけるべきことを、その特性をふまえながら教えてくれます。毎日のしぐさから「ハム語」が分かると、病気や体調の変化に、いち早く気付けるかもしれません。可愛いハムスターの写真もたくさん載っているので、見て楽しく、読んだらためになる、オススメの一冊です。

ヤング・アダルト(中高生向き)

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『いつかすべてが君の力になる 14歳の世渡り術』  梶裕貴 著  河出書房新社


著者である梶裕貴さんの職業は声優です。子どもの頃は、バスケットボールやサッカーなど、いろいろなことに興味を持ち、チャレンジをしてきたそうです。そんな梶さんが中学2年生の時、ある言葉との出会いをきっかけに、声優なるという夢を持ちました。インターネットが今よりも身近ではなかった時代、梶さんは一生懸命、声優への道を探していきます。声優になってからも、役が付かず、悩んだ日々もあったそうです。声優という職業について、梶さんの体験を通して、リアルに知ることができます。

 

小学生向き

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『もりのほうせき ねんきん』  新井文彦 写真・文  ポプラ社


春の森はわくわくします。雪がとけた地面からコケやキノコが顔を出します。その中に、キラキラしたふしぎな「ねんきん」がまざっています。赤かったり黒かったり、つぶつぶしていたりトゲトゲしていたり。森に行ってじっと観察するときれいでふしぎな「ねんきん」を見つけることが出来るかもしれません。 

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『なぜこうなった?あの絶景のひみつ』  増田明代 文・構成   講談社


日本の「ダイヤモンド富士」やアラスカの「オーロラ」など世界各地の30の絶景が紹介されています。そして、単に美しいだけでなく、多くの発見や驚きに満ちていること、そしてそのしくみまでもわかるように解説されています。46億年を生きてきた地球の驚くべきしくみをのぞいてみませんか。

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『ファインディング・ゴビ』  ディオン・レナード 著  橋本恵 訳  あすなろ書房


ウルトラマラソンランナーであるディオン・レナードは、ゴビ砂漠で開催されたウルトラマラソンで、一匹の小犬と出会いました。小犬はゴビと名付けられ、大会を通してディオンと深い絆を結びます。しかし、ゴビを故郷へ連れ帰るためには、様々な規制をクリアしなければなりません。はたして、ディオンとゴビは共に暮らすことができるのでしょうか…。人と犬が織りなす奇跡に感動する一冊です。 

絵本

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『とびますよ』   内田麟太郎 文   にしむらあつこ 絵   アリス館


「とびますよ とびますよ」とリズムの良いフレーズから何かがおこります。飛ばないはずの動物が飛んだり、わたしたちまで飛んでしまう!?はたまたほかにもふしぎなことが!ほのぼのとした絵もお話に合っていてすてきです。こんなことが本当にあったらおもしろいなぁと読んでいて思ってしまいます。

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『もぐらはすごい』   アヤ井アキコ 作   アリス館


にわやはたけの土が、いくつももりあがっているところを見たことがありますか。それはもぐらのしわざです。なまえは知っているけどすがたを見たことがないひともおおいもぐらですが、この本をよめばもぐらのすごさやおどろきの生活を、わかりやすく楽しく知ることができます。

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『どすこいすしずもう』  アンマサコ 作  講談社


全国から集まったすし力士が、相撲をとります。最初は、姿や形が似ているライバルの「いかのしん」対「たこのつぼ」の対決です。他にも「サーモンさくら」対「イクラまる」、「うなぎのまき」対「たまごのさと」など、たくさんの力士が登場します。さて、誰が優勝するでしょう。最後のページには、各地のすし力士の出身図が紹介されており、山梨は「おまつりやま」が登場しています。どんなすもうをとるのか楽しみです。

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『おうち』  中川ひろたか 作  岡本よしろう 絵  金の星社


「おうちってなんだろう?」旅行から帰ってみると、「やっぱりおうちが一番」としみじみ思います。「おうち」はあたたかいもの、ほっとする場所ですよね。

家族がいて、家族とともに過ごしてきた年月がその空間にはあります。

子どもの日常のなかで感じる事柄を多く再認識する場面の後に、戦争や災害で家をなくした人たちに対して想像する場面があります。

「かえりたいところにかえれないきもちってどうなんだろう」この一文が、毎日のささいな平和を気づかせてくれます。「おうち」があることがどれほど大切なことなのでしょう。
子ども時に「どうなんだろう」と考えることは、とても大事です。小さい子でも世界の人に対して思いを馳せることはできます。この絵本は、ものすごく近い「おうち」から世界へと考えをめぐらすとても深い本です。 

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