◆新着おすすめ本 2018.3月号

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一般書(文芸書)

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『また明日会いましょう 生きぬいていく言葉』  山本周五郎 著  河出書房新社


山梨に生まれ、数々の名作を残した山本周五郎が日常で感じたこと、経験したことからつづられる文字に、時にはクスっと笑いがこぼれ、時にはうーん…と考える内容に、「生きるとは何か」「生きぬくとはどういうことか」を教えてもらっているようなエッセイ集です。

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『しあわせの黄色いバス 東京バスガール物語』  あべ美佳 著  PHP研究所


東京駅丸の内南口に、これからツアーに出発する「はとバス」が並んでいます。今日が初めての添乗業務となる新人バスガイドの美織は、日本人らしい反応しかしない乗客たちを前に悪戦苦闘します。その窮地を救ってくれたのは、かつて同じ「はとバス」でガイドをしていた女性でした。バスツアーで乗り合わせた人々の人生模様を、昭和の名曲とともに綴る短編集です。自分で決めた事ならば人生は右に行っても左に行っても正解、という元祖職業婦人の言葉が光ります。

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『おじ様と私 川端康成回想記』  阪本昭子 著  PHPエディターズ・グループ


文豪・川端康成は、日本人初のノーベル文学賞を受賞した作家として知られ、これまで同氏に関する様々な研究所や回想記が発表されてきました。その中でも本書で語られる、著者との穏やかで温かみのあるエピソードは、川端氏の新たな一面をうかがい知ることができます。

 

一般書(実用書)

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『あたらしいマフィン』  家の光協会


マフィンはボウルに材料を加えて混ぜていき型に入れて焼くお菓子というイメージで、手作りお菓子の中では挑戦しやすいのではないでしょうか。この本は「あたらしいマフィン」ということで、料理研究などで活躍する6人の個性的なマフィンを紹介されています。よもぎや抹茶などの「和の素材を使ったマフィン」乳製品を使わない「体にやさしいマフィン」ポテトや玉ねぎなどの「野菜を使ったマフィン」などです。おやつや朝食、また贈り物にもと出番が増えそうです。 

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『有元葉子の台所術』  有元葉子 著  筑摩書房


「楽しい一人暮らしは料理から」という有元さんの台所術、一人なら料理なんて…と思っていた自分にとって、驚くことばかりでした。常に下ごしらえをしたものを冷蔵庫に入れておいて、疲れたときでもきちんと食事をする、手をぬかない料理法。料理が一番おいしく見えるように器に盛りつける簡単なことですが大切にしているそうです。料理をするのに便利なことが書かれています。自分の食生活を見直す良いきっかけになりました。

 

一般書(その他)

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『血流がすべて整う食べ方』  堀江昭佳 著  サンマーク出版


季節の変わり目は、体が不調になりやすいと思います。私たちの健康の土台となるのが血液です。著者によると、血の質、量、そして流れのすべては私たちが食べたもので決まるのだそうです。漢方薬剤師の著者が、毎日の食から血流の改善を教えてくれる一冊です。 

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『運転を続けるための認知症予防』  浦上克哉 著  JAFメディアワークス


認知症がもとで交通事故になったというニュースを耳にします。道路交通法改正により、75歳以上の認知機能検査が、強化されました。もの忘れが増えているものの生活に支障がなく、認知症とは診断されない状態MCI(軽度認知障害)を理解して、早期対策を行ない予防しましょう。自分でチェックする項目があり、おかしいと思ったら、病院に行きましょう。認知症の人と接する時のポイントなど紹介されています。

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『ぶらぶらミュージアム』  大田垣晴子 著  交通新聞社


ミュージアム廻りの好きな著者が、東京を中心に廻った45の博物館等を取り上げ、その特色を分かりやすく描いたコミックエッセイです。江戸東京博物館や、原美術館、なせか国立国会図書館まで、旅のガイドブックだけでは分からないような細かい見どころや見落としがちなポイントまでしっかり教えてくれます。著者の熱意が伝わってくるのが、エッセイならではの魅力です。とはいえ、タイトルに「ぶらぶら」とあるように、気軽にミュージアムへ脚を運びたくなる一冊でした。

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『痛みに悩んでいるあなたへ』 外須美夫 著  九州大学出版会


痛みとは何か、どうして起きるのか、逃れるためにどうしたらよいのか。長く続くやっかいな痛みに苦しんでいる人たちに向けて、どのような対処をしたらよいのか具体的に提示してくれています。痛みに立ち向かう力をつけて欲しいという著者の願いが込められた1冊です。

ヤング・アダルト(中高生向き)

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『世界一やさしい右脳型問題解決の授業』  渡辺健介 著  ダイヤモンド社


言語の認識や論理的な思考などを司る左脳に対して、イメージ・直感・ひらめきなどを受け持っている右脳。学校の勉強では主に左脳を使うので、右脳を鍛える機会は日常的に少なくなっていますが、本書を開くことで学校ではなかなか教えてくれない右脳型・問題解決の授業を受けることができます。まずはペインポイント(不満や悩みの種)をつかむことから始めます。アイデアと発想を引き出す「ズラシ法」や「ランダム法」などの紹介にもワクワクできますし、常識を破るって、とっても楽しい!そんな気持ちになれる1冊です。

 

小学生向き

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『カラスのジョーシキってなんだ?』  柴田佳秀 著  子どもの未来社


普段、何げなく見かけるカラスですが、どんな生活をしているかご存知ですか?この本では、カラスがどこで寝ているか、どんな色の卵か、寿命はどのくらいか、といったカラスの生態から、カラスは光るものが好き?といったカラスにまつわるうわさまで紹介されています。最後には、カラスをテーマにした自由研究の方法も紹介されています。ちなみに、カラスは光るものは特に好きでも嫌いでもないそうです。身近な鳥ですが、本を読んでみると意外な発見もありました。

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『はたらく』  長倉洋海 著  アリス館


人は何のためにはたらくのでしょう。著者が世界を巡って出会った子どもたちは「だれかの役に立っている」という誇りと、「自分がはたらかないと困る人がいる」という責任感を持ちはたらいていたそうです。たくさんの汗と涙を流し、つらさをのりこえて他の人にやさしく微笑むことができる。はたらくとは何かを考えるきっかけになる、大人の皆さんにもおすすめの1冊です。

絵本

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『へそとりごろべえ』  赤羽末吉 詩と絵  童心社


『ももたろう』をはじめ、数多くの絵本を手掛けている赤羽末吉さんの絶版となっていた絵本が、このたび復刊しました。かみなりのへそとりごろべえはおへそがだいすき。表紙の左手に持っている機械は、いえのたからのへそとりきです。語呂のよいうたに合わせてへそとりごろべえはいろんなもののおへそを取っていきます。たぬきどんやねずみどん、そしてももたろうのおへそまで…? ユーモラスで思わず笑ってしまう一冊です。

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『だいすき こぱんだ』  平田貴章 写真  小学館


和歌山県のアドベンチャーワールドに生まれた双子のパンダ、桜浜(おうひん)・桃浜(とうひん)、その妹の結浜(ゆいひん)の成長を、たくさんのかわいい写真で綴った写真絵本です。ふわふわでもこもこの3頭は、いつも元気いっぱい。甘えん坊でお母さんのことが大好きです。愛嬌たっぷりの子パンダ達に、見ているだけでも癒されます。巻末に「パンダひみつずかん」も収録されています。

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『おいしいおひなさま』 すとうあさえ ぶん 小林ゆき子 え ほるぷ出版


おひなさまを見た仲良し4匹は、きれいなおひなさまがうらやましくって、みんなそれぞれ作って見せっこをすることになりました。おうちにあった大好きなおいしいものでおひなさまを作ります。ねずみちゃんはチーズ、りすちゃんはどんぐり、うさぎちゃんはにんじん、さて、たぬきちゃんは…?

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